全塗装 その111(ラック&ピニオンOH 5)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
ゾロ目、、111。
全塗装の様子をこんなにたくさん書くことになるとは思いませんでした。
幸せなことですねー。
ラック&ピニオンOHの最終回です。
ステアリングを回すとステアリングコラムシャフトが回ります。
そしてコラムシャフトの動きがラック&ピニオンのピニオンシャフトに伝わります。
ピニオンシャフトの並びにダンパスクリュがあります。
構成部品の中で唯一の白色。
普段はこのゴムキャップでカバーされています。
サイズ17のスパナやモンキーレンチで回すことができるのですが、締めたり緩めたりすることによってステアリング操舵力を変えることができます。
ステアリングの重さを変えられるのです。
知っていましたか?
↓基準の話から。
・ダンパスクリュが止まるまで締め込んでいきます。締め込んでいって止まったところを0度のA点とします。そこから90度緩めたところをB点とします。
・そのA点からB点の間で、ピニオンシャフトの回転トルクが8~13kg・cmになるところにスクリュを合わせるのが基準です。(単位がニュートン表示の工具も増えてきました。気をつけましょう)
・ピニオンシャフトの回転トルクはSSTで測定します。SSTはピニオントルクチェッキングソケット(09944-28210)。とってつけたような名前ですね。もちろん僕はSSTを持っていません。ペンギン的第六感で合わせます。0度~90度の間ですから大きくはハズれません。そして、、、実際に走ってみなければ分かりません。
みかん号も試乗しながら調整します。
(ついでに、、、)
カプチーノのステアリングはチルト機構が付いていますが、調整幅いっぱいの位置よりも、もう少し下げることができます。その安全性を問われると何とも言えないので詳しくは書きません。
そして、運転席フロアにもぐってステアリングコラムを留めているボルトを全部緩めると、、テレスコピック方向(ステリングを手前にしたり奥にしたり)の調整ができます。
身体が大きくて窮屈な姿勢で運転している方は、調整幅が残っている場合、運転しやすくなるかもしれません。
目一杯、調整してしまうのはキケンです。自己責任でほどほどにしてください。
そして、、、安全性の確保に大きくかかわる箇所をイジっているときは、クルマから離れないでください。
事情を知らない家族や友だちがクルマを動かすとたいへんキケンです。
OHしましたが、まだボディレストア中のため走っていないのでインプレッションは分からないのですが、一般的な話を。。
スクリュを締めて、ステアリングが重めになったほうがフィーリング良く感じる方が多いかなぁと思います。
でも、、あまり締め込んでしまうと、セルフセンタリング(ステアリングを切ったあと、手を放すとステアリング自身がクルクルと回って中立位置に戻ろうとする力)しづらくなるかと思います。お気をつけください。
2
ラックブーツを装着します。
ゴールは目の前です。
ラックブーツやドライブシャフトブーツなどを付けるときに、ブーツの端をブーツバンドでとめます。
ワイヤータイプでもバンドタイプでも、あまった部分を折り返す必要がありますが、シャフト等の回転方向を考えて折り返してください。
回転方向とは逆に折り返すと、もしも何かに接触したときに、かんたんにバンドが起きてしまいます。
クルマは圧倒的に前方に向かって走る時間が長いので、回転しない箇所は車両後方に向かってバンド等を折り返してください。
ついでに、、、『分解整備』のことを。
クルマの安全性の確保のために道路運送車両法で『分解整備の定義』が定められています。
クルマの整備に携わる事業者は認証をとらないと、この分解整備ができません。認証のない事業者が分解整備をすると罰則を受けます。
認証資格を持つ整備事業者が分解整備をした場合、必ず分解整備記録簿を発行することが義務づけられています。
例えば、、ディーラーでブレーキパッド交換をしたあと、車検証入れの中に分解整備記録簿がなかったら、そのディーラーさんは義務づけられていることをサボっています。
純正サスからローダウンサスに交換する整備をしても分解整備ではありません。
スタビライザーを脱着しても分解整備ではありません。
では、どんなことをすると分解整備になるのかというと、、、
・エンジンを脱着したら分解整備です。
・クラッチ、ミッション、プロペラシャフト、デフを脱着したら分解整備です。
・ドライブシャフトを脱着しても分解整備です。
・ブレーキキャリパー、ブレーキマスターシリンダー、ブレーキホース、ブレーキドラム、ブレーキ倍力装置を脱着したら分解整備です。
・今回のようにステアリングギヤボックスやステアリングのリンク類を脱着したら分解整備です。
サスのストラットを交換しても分解整備ではありませんが、作業の都合でブレーキホースを脱着すると分解整備になります。
その他、まだあります。そして2輪と4輪では基準が違います。
何が言いたいのかというと、、、
安全性の確保のために充分に気をつけて行わなければならない整備があるということです。
クルマをイジるのはとても楽しいです。
しかし、自分がいつか愛車を手放したら、次のオーナーが大切な家族と一緒に乗るかもしれないクルマです。
自分が楽しんでいる間だって、事故があれば誰かを傷つけてしまうかもしれません。
安全性を損なわないようにクルマを楽しみましょう。
みかん号にはとても大切なピニオンシャフトのベアリングが入っていませんでした。
そんなことがあったので、上記のことを書きたくなりました。
いきおいだけで、てきとーに生きてる僕ですが、へんなところでカタいんです。
3
グリスガンにワコーズの梅しそグリス(HMG-U)をセットして、ギヤボックス内に梅しそグリスを充填します。
ラックブーツの中に、ある程度の梅しそグリスが溜まったところで終わりにします。
4
グリスアップが終わりました。
ブレーキホイールシリンダのブリーダプラグ用の新品ゴムキャップがあまっていたのでニップルに装着します。
ピッタリ♪
タイロッドエンドを装着したら、隊長さんのところへ運びます。
いよいよ完成が近くなってきました♪
悲願!18日に4輪アライメント調整して完成!!
(ムリかなぁw)
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