この情報は、適性油温度を心配している方なら、どんな車でも全般に使える情報です。正しい適性温度範囲の話です。R固有のお話ではありません。写真は、この情報を受けて私が普段ストリート利用の範囲として、上限を97度程度にMFD上でしたものです。
さて、皆さんエンジンオイルの温度の上がりすぎを気にして、オイルクーラーをつけると思いますが(私はそうでした)、120度まで上昇したとか、130度だとか、または100度だとか、それがオイルクーラー設置後ストリートでは75度以上上がらないだとか、80度くらいで一定しているとか、そういう情報は多いのだけれど、さて、「本当のオイルの最適な温度はなんだろう?」という話になると、色々なサイトや意見を交換している掲示板など様々な場所で長い期間情報収集をしてみたのですが、雰囲気での答えが多かったのです。それはそれでとても参考になっていたのですが、今回この疑問を持ち続けている自分に耐え切れずにw、本当の答えを手に入れました。(と自分では信じていますww) かなり、心のもやもやが、スッキリしました。
ある超有名な世界最大手のエンジンオイル開発会社の一つの本社に直接電話して、この答えに詳しいセクションの方に繋いで頂き直接お話できましたので、みなさまに情報のご提供です。
あくまで、
「100%合成油」の場合、でのお話です。
私の質問は、こうです。
「経年劣化とか、ブローバイその他からエンジンオイルが受ける劣化を除いて、純粋に高温にさらされることから来る劣化について、どう考えれば良いか」です。
まず、ベースオイルは、この場合にについては、寿命という意味での劣化の心配は、まったくいらない(鉱物油は劣化する)とのことでした。
熱からの劣化を心配しなければいけないのは、「添加剤」だけだそうです。
まず大切なのは、添加剤は70度以上で100%活性化しはじめ、100度を越えると劣化を始めるという事実です。100度を超えなければ、劣化はしないそうです。
この温度ですが、
オイルパンでの温度です。
したがって、オイルパン温度での推奨温度は70~100度となります。しかし、より最適という意味では、90~100度が一番良いということになりそうです。というのは、下記の通り、70度と100度では粘度がとても違うので、70度では90度に比べかなりのパワーロスを知っておいた方が良さそうです。
さて、参考までにということで、10w-60を例に、粘度の変化を概略として教えてくださいました。(10w-60の意味は、ご存知のない方はぜひお調べください。)
表記の「60」は、オイルパンでの温度が100度での粘度を示している、とのことです。すなわち100度以下では、それ以上の粘度を持っています。
問題は100度以上になった場合、だいたい下記の通りのイメージでこの粘度が落ち始めることです。
例えば10w-60の場合、概算次のとおりになるみたいです。(あくまでも概算。種類によっても違う。10度上がるごとに、粘度が10落ちる。)
100度 ー> 粘度60
110度 ー> 粘度50
120度 ー> 粘度40
130度 ー> 粘度30
したがって、10w-50の場合なら、こんな感じみたいです。
100度 ー> 粘度50
110度 ー> 粘度40
120度 ー> 粘度30
130度 ー> 粘度20?<- この範囲に入れてはいけない
また、粘度でのパワーロスは、 30 - 40 - 50 の番手ごとに、1%のパワーロスがあると言われているそうです。
例えば、粘度30で、500HPの車両の場合
粘度30 - 500HP
粘度40 - 495HP
粘度50 - 490HP
粘度60 - 485HP
となってしまうわけです。
すなわち、エンジンへの安全マージンをとるかリスクをとってもパワーをとるか、という判断をすることになるってことですね。
ここで、疑問は、ターボ車では、タービン部ですよね。
伺うと、タービン部での温度は、排気温度が800度でも、エンジンオイル自体はどんどん流れ込んで瞬間的に200度くらいになるレベルで抑えられているそうです。(そうでないと、オイルそのものが液体でいられなくなってしまうから) <- これについて、100度を超えるわけなので添加剤が劣化しそうですが、私の時間の関係で詳しく伺えなかったのですが、心配ないそうなんです。
あと、これが、本来一番大事な情報だと思うのですが、ごく最近のエンジンでない限り、一般的にエンジンオイルが原因でエンジンが壊れる目安となるのが、粘度30だそうです。この数字は非常に大切で、逆に言えば、粘度30が保てれば、どんなにオイルが高温になってもオイルが原因でエンジンが壊れることはない、そうです。(水温じゃないですよ。)
最近のビッグレーシングカーでも粘度30が使われるのは、冷却性能をあげて、100度以下に油温を保てるようになったからだそうです。
とっても納得してしまいました。
上記は、メーカーの方が私のような素人相手に下さった話なので多少のプラスマイナスのマージンはあると思いますが、十分に参考になると思いました。
100度超えたからって直ぐに物凄い劣化が始まるわけではないと思いますが、結論から行くと、100度を超えないように注意したほうが、常にエンジンオイルを変えていられない素人的には一番無難だってことですね。
以上聞き間違いがあるかもしれませんが、その場合はすみません(爆) メモ取りながら聞いたので、そう間違っていない ”はず” だとは、思いますw
PS
もちろん、サーキットやその他特別の目的(<-公道なんて言ってませんよw)で100度以上になる状態を許容しなければならない特別な日ってあると思うのです。何週回っても100度を超えないクーリング性能を持っていれば良いのでしょうが、そこまでお金をかけたアマチュア車ってなかなか持っている方は少ないと思います。ですので、100度超えた場合は、お家に帰ったら早めに新しいオイルと交換するか、熱による添加剤の劣化のリスクを持ってそのまま使うかは、各々決め所ですね。
PS2
あくまでも熱による劣化の情報ですので、オイルが古くなってくれば別の要素については別に考えるべきだと思います。私は、油温度が120度とかになった時に本気で心配してオイルクーラーをつけたのですが、普段乗りとしてはもっと低めで考えなければいけなかったことがわかりました(汗)
PS3
油温の話だけですよw 水温の話はしてないですからね。 あたりまえですが、水温がオーバーヒートレベルまで上がって良いわけではないです。
PS4
反対のご意見など大歓迎ですw でも、わたしこのオイル一筋のプロの方以上の説明できないですよw
PS5
温度を考えるとき”オイルパン”上での温度で話がされたのですが、Rの油温計って、どこにあるんでしょう?(汗) 整備用要領書をザッと見たんですけど、わかんなかったです。(たぶん見落としだと思いますが)
仮にオイルパンで計っていなかった場合、油温の設定は高めに出るのか低めに出るのか、悩みますね。。。