ポルシェ純正・エナペタル 993CarreraRSシャーシ改 サスペンション  

現在の足回りは、2013年6月に'95 993Carrera Tip用に セットアップしたセットを
'96 993Carrera 6MTに移植して使用してきました。すでに８年経過しています。
今年２月、サーキット走行で目標ラップタイムを達成できましたので
パーツレビューにて総括したいと思います。


【構成】
フロントアブソーバ：倒立式新規作製 エナペタル（純正RS用ベース）
リアアブソーバ：エナペタルE-12 １２段調整式 （純正RS用ベース）
フロントスプリング：純正RS用 4.4kgf
リアスプリング：純正RS用 8.2kgf
フロントスタビライザー・ドロップリンク：純正RS用 ５段調整
リアスタビライザー・ドロップリンク：純正RS用 ３段調整
アッパーサポート前後：純正RS用（フロントはキャンバー調整機能付き）
ストラットタワーバー：純正レース用パーツ
アライメント：ハセテックスペシャル


【このセットを選択した経緯】
９９３用足回りを作るとき、いろいろなアプローチがあるのですが
まずは安価であること、ツーリングからサーキット走行まで対応できること
サーキットではＳタイヤにも対応できることを条件に選定を進めました。

幸いに Carrera RS用足回り ほぼ全ての中古パーツが手に入ったので
エナペタルさんに依頼して
頼りない純正フロントアブソーバを倒立式に作り直し、リアのみを12段調整式にして
コンフォート走行[12]～純正RSの減衰力[6]～Ｓタイヤを履いたサーキット走行[1]をカバーさせます。

スプリングがCarrera RS用のノーマルでレートが低いといえますが、ＲＳ乗りの先輩からノーマルスプリングでもＳタイヤに十分対応できることを伺っていましたので、費用の節約とディーラー車検を考慮しノーマルスプリングを使用します。

足回り交換とアライメント調整はすべてハセテックさんに依頼しています。


【インプレッション】
まず、車高がＲＳ並みにしっかり落ちるのでカッコ良いです。(^ｴ^)b

ストリート走行時はリア・アブソーバの減衰力を最弱[12]にしています。
アッパーサポートがピロ構成なので、ノーマルのゴム製パーツに比べれば
路面の段差・凹凸を通過した際のショックはそれなりに不快ですが、
ワインディング・ロードでは、リア・アブソーバの減衰力が最弱の状態でも
ヒラリ・ヒラリと荷重移動を楽しめます。

サーキットではドライならば減衰力を最強[1]にして、ハイグリップラジアルから
Ｓタイヤまで対応できています。
ＦＳＷのプリウスコーナーや最終コーナーを弱アンダー・３速４０００回転で
抜けることができるのは、そこそこロールする柔らかいスプリング特性の
おかげと考えています。
莫大な予算とノウハウでセッティングされたＲＳ純正パーツ恐るべしです。


【その他】
アブソーバは製作後ノンオーバーホールなのですが、へたった印象はありません。
８年目である2020年シーズン、初めてADVAN A050を履いてスポーツ走行を走った機会に目標タイムを更新できたくらいなので、驚きの耐久性といえます。

現在、前後アブソーバのスペアパーツをもう１セット分ストックしてありますので
再度 同スペックでエナペタルさんに製作を依頼する予定です。
８年前のフレッシュな状態がどんな感じだったか確かめるのを楽しみにしています。