我が家ではテレビのチャンネル権は妻が掌握しています。
私も義母も姪もあまりテレビには頓着せず、その時に合わせている番組を観る程度なので、その辺の争いは今まで勃発した事はありません。
しかしその中でも妻はサッカーとバレーボール以外のスポーツ中継が好みのようで、野球からラグビー、相撲に至っては録画までする熱の入れようであります。
そうなると普段はスポーツに殆ど関心の無い私は自室で本やパソコンに向かい合うのですが、そんな俄な私でも今回のWBC侍ジャパンの快進撃は見事に思います。
とりわけその熱戦の舞台が東京ドームという事で、自分の身近な場所での開催って良いものです。これは相撲も同様で、墨田区で育った人間にとって場所中の両国国技館に沢山の幟が経っている様子を見るとやはり良いものだと感じます。
東京ドームのこけら落としは確か1988年の美空ひばりさんの復活コンサートと記憶しております。
ここを訪れたのは野球以外のイベントのほうが多いのですが、それでも野球で訪れる時の高揚感は特別なものがあります。それは神宮球場にも同じ事が言えます。
私自身は好きな球団を聞かれると、特定の贔屓の球団が無いので「そのシーズンでの最下位を応援します」と答えます。が、私の亡兄は大のジャイアンツ好きでありまして、義姉はジャイアンツの試合の合間に登場するチアを務めておりました。
そのジャイアンツ好きな兄に連れられて東京ドームには幾度となく足を運びましたが、その中でも一番印象に残っているのは春の開幕戦で見た清原和博さんのホームランでした。打席早々に大ホームランを打ちあげてドヤ顔で暫く立ち尽くす姿は正に千両役者そのものでした。これにはスポーツ音痴の私でも心を奪われ、帰りに清原グッズを買った懐かしい想い出があります。
今年も兄がこの世を去った4月1日が近付いておりますが、毎年春が来るとそのホームランの余韻と満開の桜の中を帰路に着いた記憶が鮮明に蘇り、未だに胸がいっぱいになります。そんな兄の墓所を東京ドームからすぐ近くの寺院に求めたのは大正解だったように思います。
今日は買い物帰りに少し遠回りして、東京ドーム周辺を走りました。
思えばそんな野球の記憶や、中学生の時に好きな子との初デートに選んだのも後楽園遊園地だったり、ここから春日通りの坂を少し上がった傳通院の桜に感動したり、この界隈は様々な春の想い出が沢山散りばめられた場所です。
余談ですが、総武線の水道橋駅の発車ベルは「闘魂こめて」であります。ジャイアンツファンの車掌さんだと鳴らす時間が気持ち長く、アンチの車掌さんは一瞬鳴らすだけという都市伝説のような話もあります。両国が相撲の街であるように、ここはジャイアンツの街なのでしょう。
それにしても「闘魂こめて」の作曲者である古関裕而先生が、これまた名曲である好敵手の阪神タイガース「六甲おろし」の作曲者であった事に、改めて偉大な作曲家だったと思わずにいられません。きっとこのどちらの曲も未来永劫ファンの人に歌い継がれるに違いありません。
さて、今年になってから仕事場の若い面々から結婚や、彼氏(彼女)が出来ましたという話を沢山聞いています。
私自身も歳のせいか、若い人のそんな話を耳にするととても嬉しく、末永く幸あらんことを切に願うばかりです。面白いもので人は恋をすると明らかに表情がキラキラ輝くもので、きっと嘗ての自分自身もそんな感じだったんだろうと思うのです。
今回寿退社する女の子にも「その人生で一番キラキラした表情が末永く続くようにね」と伝えましたが、その逆にもし最近上手く行っていない夫婦やカップルの方々にも必ずそんな時期があった訳で、今一度その頃を思い出してみてはと思うのです。
今日もまた往復20㌔程度の短いドライブでしたが、そんな気持ちを思い出したり街の桜の木が仄かに赤く色付く様子が見れたり、今年一番春を感じるドライブでありました。
車で走る車窓には、それが都市のビルの谷間でも地方の田園風景でも、四季折々の表情が溢れています。そんな表情を感じながら走れるのはこのジャガーXJの才能のひとつと思っています。この車はスピードを少し緩めるだけで見える世界がある事を思い出させてくれます。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2023/03/12 17:48:40