航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機が滑走路を逸脱したトラブルの記事で思うこと
民間機が着陸態勢に入ったため、管制官が離陸中止を指示、安全に停止できる速度だったので、指示は妥当だったと・・・・・
離陸滑走中に離陸中止するには機体の重大なトラブルだとパイロットが判断した場合か、管制官が離陸後の飛行経路に侵入機があり接近は危険と判断した場合に指示するのは妥当と思いますが、今回のように民間機の着陸が近い場合は、先に離陸滑走を始めた航空機を離陸させ、上空の機体には着陸復航、ゴーアラウンドさせればいいと思います。3月11日のように着陸出来る飛行場が限られ、ダイバートで残燃料も少なくなったならまだしも、そのような状況は記されていない。
それよりなにより緊急事態だからスクランブル発進したのですからどちらに優先度があるかは自ずとわかるはずなのに・・・・・
那覇基地はパイロットの再教育を実施、安全が確保されるまで当面の間、緊急発進を除く訓練飛行を停止するそうですが、管制官にも飛行の優先順位を踏まえた再教育を実施していただきたいと思っています。
管制官の判断ミスを少し前のF-15タンクトラブルと絡めて、自衛隊を何が何でも悪者にしたいマスコミ、沖縄タイムズの記事はちょっと偏見があるように思います。
沖縄タイムスの記事↓
航空自衛隊那覇基地のF15戦闘機が那覇空港の滑走路を逸脱した事故で、同基地は20日、原因は操縦士の操作ミスとする調査結果を発表した。同基地によると、事故機は19日午後0時半ごろ、領空侵犯対応の緊急発進(スクランブル)のため先行機に続いて離陸する途中、那覇空港の管制官からの指示を受け離陸を中止した。その際に操縦士の2等空尉(28)が推力を落とそうと誤ってエンジンを停止させたのが事故の原因とされた。
通常はエンジンを切らずに機体を制動して滑走路を離れるが、エンジンを切ったため電源が失われ油圧系統も働かなくなり、方向制御できず滑走路脇の草地に乗り上げたという。2尉は総飛行時間630時間で、標準的な課程ではF15の基礎的操縦訓練を修了した段階に相当する。
結果を受け、同基地は操縦士の再教育を実施、安全が確保されるまで当面の間、緊急発進を除く訓練飛行を停止する措置を取った。
県と2市 空自に抗議
那覇議会きょう意見書
19日に那覇空港で起きた航空自衛隊F15戦闘機の滑走路逸脱事故で、県や那覇市、豊見城市などは20日、相次ぐ戦闘機の事故に抗議のトーンを強めた。空自那覇基地司令の山田真史空将補は県や両市を訪ね、「信頼回復に努める」と謝罪。多数の民間機が目的地変更や欠航を余儀なくされた重大事故を受け、那覇市議会は民間専用化を求める意見書を採択する方針。市民団体も那覇市内で集会を開き、「観光にマイナスだ」と非難した。
翁長雄志那覇市長は航空自衛隊那覇基地に出向いて抗議した。応対した山田司令に対し、「国防が大切なのは分かるが、市民、県民の信頼あってのことだ」と、原因の調査や説明、再発防止策の徹底を求めた。墜落や部品落下が相次いでいることから「今回の抗議にはしっかり応えてほしい」とくぎを刺した。
山田司令は「市民、県民、那覇空港の利用客に多大な迷惑を掛けた。本当に申し訳ない」と謝罪し、再発防止策を講じると答えた。
豊見城市の宜保晴毅市長は、同市を訪ねた山田司令に「観光立県を掲げ、多くの離島を抱える本県にとって、那覇空港の滑走路閉鎖という事態はあってはならない」と抗議した。
与世田兼稔副知事は県庁で、山田司令に那覇空港の軍民共用運用の問題を指摘。「過密な運航スケジュールで動いている那覇空港の問題点が如実に露呈した。対応策を具体的に提示し、人為的なミスが絶対起こらないように厳重に注意してほしい」と求めた。
この問題で那覇市議会(永山盛廣議長)は議会運営委員会を開き、那覇空港の民間専用化などを求める意見書を21日の定例会に提案することを決めた。意見書案は「軍民共用の危険性と限界を示している」と懸念を表明しており、全会一致で可決する見通し。同市議会事務局によると同趣旨の意見書提案は過去に11回採択されている。
ニュース元URL↓
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-12-21_27572/
12月22日追記
琉球新報社説を読みましたが、これもまた偏向報道です。
「不可解なのは、着陸する民間機がいるのに、なぜ空自機が滑走路に入ったのか。 」と書き、離陸許可が出たから離陸のために滑走路に入ったのに、あたかもF-15が勝手に許可も受けずに滑走路に乱入したと言わんばかり!!これもまた自衛隊を何が何でも悪者にしたい沖縄マスコミの報道姿勢。事実を確実に取材して報道してほしいものです。
琉球新報社説↓
那覇空港の軍民共用の危険性がまたしても浮き彫りにされた。中国機の領空侵犯事案に対応するため緊急発進しようとした航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機1機が滑走路を逸脱して停止したのである。
そのせいで那覇空港は約1時間半にわたって発着ができなくなり、国内外6航空会社の少なくとも62便5903人以上が影響を受けた。一部の民間機は米軍嘉手納飛行場や鹿児島空港、宮崎空港、宮古空港などに一時的に着陸している。乗客を缶詰めにしたまま到着が8時間近く遅れた便もあった。
不可解なのは、離陸寸前だった空自機と着陸しようとした民間機の衝突を回避するため、管制官が両機に離着陸中止を指示したことが発端になっている点だ。着陸する民間機がいるのに、なぜ空自機が滑走路に入ったのか。
合点がいかないが、那覇空港では同様の離着陸中止指示は珍しくないという。那覇空港で綱渡り的な運用が続いているのは異常事態であり、抜本的な改善策を講じるべきだ。
何らかのミスが重なって、2機が同時に離陸と着陸を試みる事態にでもなれば、大惨事に直結しかねない。
空自機が滑走路を離脱した原因としては、操縦士がブレーキをかけずエンジン自体を停止させたため機体がコントロールできなくなった可能性が指摘されている。
防衛省、国土交通省は、管制業務の在り方を含め原因を徹底的に調査し、再発防止策を公表してもらいたい。
沖縄の玄関口である那覇空港は年間1420万人余(2010年度)の乗降客を擁する国内屈指の過密空港だ。複数の滑走路がある大阪国際空港(伊丹)、関西国際空港よりも乗降客が多い。年間着陸回数は6万5千回で自衛隊機の1万回が加わる。その混雑ぶりは群を抜いている。
離島県の沖縄では、県外や先島などとの移動を航空交通に頼るしかない。安全運航の確保は沖縄県民にとって死活問題だ。
那覇空港の軍民共用は、沖縄を行き来する全ての人に脅威を与えている。もはや自衛隊と民間機の共用は限界点に達している。
政府は那覇空港の滑走路増設と並行し、民間専用化の道筋を真剣に模索すべきだ。
琉球新報社説URL↓
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-185427-storytopic-11.html
テレビ画像↓
VIDEO
Posted at 2011/12/21 23:40:57 | |
トラックバック(0) |
気になるニュースから! | 日記