5月某日。
全国的に快晴、気温も上がるとの予報に、週末未明
上田菅平IC~R254で松本を目指す。
普通車510円の三才山(みさやま)トンネルを抜ける頃朝陽が昇り、ルーフを開けた。
気温は14℃、半袖では肌寒い。
上田と松本を結ぶ幹線ルートだけあって、大型貨物車両が結構走っているものの、ストレスを感じることないペースでの走行。
朝の清々しいオープンドライブで気持ちの良いスタートだ。
今回は、過日の能登への初日、悪天候により断念せざるを得なかった御嶽周辺へ、あの時の無念を晴らすべく、先ずは大滝村の御嶽湖へ向かう。
塩尻までは、地方都市ではよく見かける賑やかなロードサイドの風景が続くが、JR中央西線と絡むようになる贄川(にえかわ)宿辺りから「木曽路はすべて山の中」と藤村が記したように、木曽路にふさわしい雰囲気になり、一気にペースも上がる。
途中、奈良井駅~奈良井宿に初めて寄ってみた。
宿の延長は8町5間=8×109.09+5×1.82=881.82mと、結構なモン。
多くの店が軒を連ねた通りがひっそりとたたずむ雰囲気を少しだけ味わい、再スタート。
更に行くと、薮原宿~宮ノ越宿~木曽福島宿~と続き、さすが京と江戸を結んだ中山道・木曽路。
木曽路沿道には11の宿場があると知った。
松本から60km「木曽の桟(きそのかけはし)」からK508へ。
ひときわ目立つ赤い橋に誘われ小休止。
エスが停まっている道の下に、川にかかる橋でなく、崖に添った桟橋の跡が江戸時代に石垣となり、そのことを指しているとのこと。
渓谷に架かるこの赤い橋が印象的で、そちらに気を取られこの時はノーマーク。
さて本日の第1レグ、ここから王滝川をさかのぼり、御岳湖~自然湖へ向かう。
御岳湖畔の道は、車影皆無で中高速コーナーが多く走り応え十分‼。
今度は朱色の鋼橋と川面に残る旧橋脚が印象的な大島橋。
集落から王滝川沿いに上流に向かう新緑のクネクネ道を行く。
未改良の狭路と局部的に改良された山間区間の約30kmをひゅんひゅん駆け上がる。
また印象的な光景が現れる。次は視界上空に現れた、谷に架かる白い橋‼
下から覗くと・・・車や人が渡る橋ではなく送水管を渡してる⁉
次に現れたのは、1984年(昭和59年)に発生した長野県西部地震によって引き起こされた土石流が王滝川に流れ込みせき止められて出来た自然湖。
深い谷間の森が沈んだため、立ち枯れの木が湖面に突き出したという、これまた印象的な光景。
時刻は午前8時前。
鳥の声も、風のそよぎも聞こえぬ静かな滝越の集落で休憩。
一旦、王滝村集落まで来た道を戻る。
ほとんど通るクルマも無い超マイナーなワインディングロード。
でも、新緑の道をハイスピードで駆け下る気持ち良さは抜群だ‼
さて、ここからの第2レグは、御岳スカイラインで「おんたけ2240スキー場」~K473・霊峰ライン&御岳ブルーラインで「御岳ロープウェイ」までの65km。
5月というのに強い日差しと抜けるような青い空。周囲の緑は既に濃く
もう夏の雰囲気を漂わせている。
そんな中、雪を乗せた名峰~御岳や乗鞍を眺めながらの快速ヒルクライム‼
この日も思わず「とぁ~あ!!!」っと口をつく歓声?奇声?と共に、タイトなワインディングコーナーを抜ける。
エスも、「もっと早く行け‼、停まるな!!」とドライバーを煽る。
残念ながらスキー場の駐車場で通行止めの表示。
この先、田ノ原~八海山間がスキー場の中の道となっているところを走るのを楽しみにしていたが・・・残念!!
来た道を御岳湖までのダウンヒルをビューン、ギャンっと下る。
とは、言うものの・・・つい景色に囚われ止まってしまう。
K473にスイッチ。御岳の東南斜面から時計の針方向で進む。
この霊峰ラインはロープウェイ乗り場でブルーラインと繋がっている。
しかし、K20-K473の分岐で御岳へは通行止めとなり、K20経由でブルーラインへ。
そこそこの景色の中、地元でよく走る前日光の道とダブる雰囲気。
ちょっと「御岳ブルーライン」とのネーミングに過剰に期待していたかもしれない。
午前10時前。休業中のロープウェイ乗り場の駐車場でクールダウン。
この日初めての水分補給~冷たいカルピスを、ング!!ング!!と喉を鳴らし飲み干す。
次なるルートは・・・
K20へ戻り、R361~開田高原~長峰峠~濁河温泉へのK463・飛騨御岳しらかば街道~柳蘭峠~
K435・飛騨御岳しだれ桜街道~濁河(にごりご)峠~K441・飛騨御岳はなもも街道~鈴蘭高原までの62kmを第3レグとし再スタートする。
続く。
ありがとうございました。