サイドアンダーパネルの作成　その１

前回のフリックアップの作成でチラ見せしていたサイドアンダーパネルの作成です。

最近だとGT-R NISMOとかRC Fとかmazda-3とかがサイドステップと一体になった形をしています。

アフターパーツではトヨタ系だとロッカーフィンとかSTIだとサイドアンダースポイラーとか言われている部品です。

この部品の効能としては”車体側面の空気の流れ”が”床下の流れ”に合流するのを阻害して、乱れを防ぐとういうパーツです。高速時にはロール抑制の効果もあるみたい。

モーターファンでマツダCX-30の開発者のインタビューでも軽く触れられています。（画像もURLから拝借）
https://motor-fan.jp/article/10011999

私のDC5の場合、前回作ったフリックアップよりも車体前方の流れを整流することで、リアのフリックアップとの相乗効果が見込めるので作成に踏み切りました。（というよりSTIなどは初めからフリックアップとサイドアンダーパネルが一体成型されています。）

ある程度の汎用性もあるし友人も欲しがっていたパーツなので、量産できるようにFRPで雌型を作ります。

原型を作る為に、木の板（1m×15㎝、厚みはたぶん15㎜か17㎜）を2枚用意しました。

本当は歪みが少なく、平面精度が良いMDFボードを使いたかったのですが、この大きさだと結構な金額になるので却下しました。

サイドアンダーパネルの長さは170㎝ほどになるので、木をつなげて使います。

繋ぎ方は、相欠きと呼ばれる方法で、厚みの半分を電動トリマーで削り飛ばし、木ダボと木工用ボンドを使って固定します。

側面も電動トリマーでRを付けます。

前タイヤの直後（フロントフェンダーの端っこ）に位置している角部は、回転するタイヤの影響で特に流れが乱れているので、空気の再付着を妨げない様に大きめにRを取っています。

フロントアンダーパネルもそうだけと端面が鋭角だといかにも空気を切り裂きそうな見た目ですが、実際はピッチング運動で迎え角が変わると空気の剥離が起きて返って抵抗が増えたりと百害あって一利なしだったりするので単純なイメージに惑わされないように注意しましょう。(飛行機の翼断面の先端が鋭角なものが皆無なのと一緒)

削り加工が終わったら、ニスを塗り、木目をパテで修正してサフを吹きます。

車体横幅方向の位置は、車体前面から見て飛び出ていても無駄なのでタイヤのサイドウォールに合わせます。

前側はこれくらい。10㎜位かな？

リアはフリックアップとほぼ一緒の横幅です。30㎜位。

DC5の前後トレッドは1490mmで一緒なのですが、純正のサイドステップはねじれている形状なのでサイドアンダーパネルは前後で飛び出ている量が違います。

これがDC5用の無限、後期のサイドステップや後継のFD2タイプRだとしっかりタイヤ幅に合わせて修正してきているので、DC5は機能性よりもデザインを取ったのでしょう。