
納車から4ヶ月ほどの時間が経ちました。色々と乗り込んでみて感じていることは、率直にとても楽しいです。免許をとってはじめて運転した頃のように運転がシンプルに楽しいです。これまでBMWばかり乗ってきたので、BMWのスポーツ性能ももちろん大好きではありますが、PORSCHEにはまた異なるスポーツの神髄を感じる動力性能があります。がっちりしたシャーシ剛性を感じながらもしなやかで、どの速度域で走っても本当に素晴らしい仕上がりです。
実際に2.5LのTurboモデルも非常に優れたパフォーマンスを多く持つ車両だと感じています。いろんな角度から、その素晴らしさに触れていきたいと思います。
エンジンとパフォーマンス
2.5Lモデルは水平対向4気筒のターボエンジン。365馬力を発揮し0-100km/h加速は4.6秒。ターボによるパワーデリバリーが非常にスムーズで、あらゆる回転域で非常に力強いトルクを発生させます。特に中低速域での加速は街中での運転はもちろん、高速道路での追い越しでもノンストレスに加速します。また制御をスポーツモードにすると、エンジンレスポンスが明らかに俊敏になりサウンドやレスポンスが攻撃的に変化します。
本当にいつまでも走っていたくなるエンジンフィールで、個人的にフラット4の調律は本当に素晴らしいと感じています。低速で存在感のある不等長サウンドはそれだけでも魅力的ですが、エンジンを高速回転するに連動して、エネルギーが一つにまとまるような音色を奏でます。この音は走るシンフォニーとしか言い表せない魅力を感じています。PORSCHEのフラット4、さすがの made by PORSCHE で本気で良いと思っています。
ハンドリングと運動性能
ハンドリングは軽く思いのままという言葉がしっくりきます。ミッドシップのメリットを十分に活かした設計のみならず、フラット6エンジンをフラット4にモジュール展開し、小さくなったサイズを極力まで前方配置しているレイアウトです。これにより軽量化されたエンジンでありながら重量配分も完璧なものに近づけているようで、コーナリング時の安定性とバランス、グリップ力も卓越していると感じます。
現在、日常的に乗っているBMWは四輪駆動のM340iです。こちらでは4WDの圧倒的な安心感を感じていた分、ミッドシップはどうだろうと思っていたのですが、乗ってみるとPORSCHEも同等レベルの安定性を感じます。これは車体の重量バランスや剛性バランスなどが本当に卓越しているのだろうなと実感するところ。さらにステアリングのレスポンスも鋭く、本当に運転が上手くなったように錯覚します。ワインディングロードでのドライブは一段と楽しくて走るたびに感動しています。
サウンドとエキゾーストノート
2.5Lのターボエンジンも独自のエキゾーストノートがあります。一般的にはフラット6が最高と言われますし、そこに異論はありませんが、PORSCHEがこだわり抜いて創りあげたフラット4も私は最高だと本気で思っています。
スポーツエキゾーストを開放すれば水平対向らしさのある不等長サウンドのドロドロ感が際立ち、少々アクセルを強めに開ければバホバホババババ……と激しいバブリングを奏でます。気持ちを解き放ちながら走れば押さえ込まれていた理性を呼び起こすかのように気持ちが高ぶります。このサウンドだけでもめちゃくちゃカッコいいと思って大変に気に入っています。
ドライビングエクスペリエンス
研ぎ澄まされたハンドリング性能でカーブをトレースするときの感覚がビタビタに合っていて快感です。速く走るのも気持ちいいですが、速くなくても気持ち良いので嬉しいです。これぞオープンドライブと相性のいい楽しみのひとつだと感じています。加速時のパワーも快感。ブレーキング時の信頼感も快感です。ボクスターにはこれまでのクルマにはない独自のドライビング体験が多くありました。よく言われる表現ですがドライバーと車が一体となる感覚を非常に強く感じることができて運転そのものが本当に楽しいです。
さらに言うと、ボクスターに踏み込んだことのない世界に連れて行ってもらうというか、物理を駆使すればここまで走ることの完成度を高められるのかと感じさせる世界観がありました。この一体感はシャーシのポテンシャル、エネルギーのデリバリー設計、各所の設計バランスの集積がこの懐の広さをつくり出しているのだと感じています。
デザインと美しさ
ポルシェのデザインは時代を超えた美しさがあると思います。911はもちろん最上級にカッコいいと思っていますが、718もまた別のカッコ良さがあると感じています。特にボクスターはオープンにした時のスタイリングがしびれるほどに美しくてカッコいいと思います。
40度を超える気温でも開けて走りたい気持ちです。細部に至るまで洗練されたデザインが施されていてスキの無いデザインは停めて眺めるだけでも存在感を感じさせてくれてステキです。また、私の車両はホワイトのボディにボルドーの幌。内装はボルドーとブラックのツートンレザーのパッケージとなっているので、オープン時の華やかさは倍増しています。良くも悪くも非常に目立ちますが、自分らしさを体現した選択なので大満足しています。
まとめ
4ヶ月のポルシェ718ボクスターのある生活を振り返ると、その日々はまさに「走る歓び」と言えます。これまでBMWのスポーツ性能を愛してきた私ですが、ポルシェの持つ特異なスポーツの神髄にも完全に魅了されました。特に2.5Lフラット4ターボエンジンのパフォーマンスは、予想以上に素晴らしく、心を鷲掴みにされました。エンジンの調律、ハンドリングのキレ、そしてエキゾーストノート。それぞれが絶妙に調和し、まるで走る時間を協奏曲のようにまとめ上げ、私の気持ちを穏やかにするドライビングエクスペリエンスを提供してくれます。この感覚は、ただの運転ではなく、一体となったアートパフォーマンスの領域と感じています。
PORSCHE 718 Boxster は単なるスポーツカーを超えた存在であり、ドライバーとクルマが一体となる感覚を極限まで引き出してくれます。これからも、718ボクスターに乗って、走るアートと向き合う時間を喜びに変えて楽しんでいきたいと思います。

Posted at 2024/08/04 22:52:33 | |
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