[STIスカートリップ] 雪道走行で剥がれたスカートリップをDIYで再装着する
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
1時間以内 |
1
2024年末→2025年始、レヴォーグで 東京→札幌 に帰省(片道1100km超の自走)した際は、10年に一度の大雪が降ったとされるタイミングでした。
降雪状態の高速道路(道央自動車道や東北自動車道)では、わだちをトレースしながらの走行を強いられる状況でしたが、そのわだちには時折り、先行車のフェンダーから落下したであろう氷結(凍った雪の固まり)が落ちているのです。
氷結はそこそこ大きく、吹雪の高速道路では避けることができずにフロントスポイラーにヒットしてしまうことがあります。昨冬はレヴォーグもそのような状況に遭遇し、車両左側のスカートリップが剥がれてしまっていました。
2
画像は その際の応急処置として、スカートリップをガムテープで固定したものです(固定しないと、自車のタイヤに巻き込んでしまう恐れがありました)。
# 右側のスカートリップはまったく無事でした。
ここまでは昨冬の出来事でしたが、応急処置のガムテープを貼ったまま、2025年の今夏を迎えていました。直近で高速道路を長距離区間 走る機会があったため、急ぎ(重い腰を上げて)恒久処置を施すことにしました。
3
こちらは、車両の下に潜って スカートリップを裏側から見たときの画像です。
リップを下方に少し引っ張っただけで、今にも剥がれ落ちそうな状態と化してしまいました。あぶない危ない…。
4
仮止めしていたガムテープを剥がします。スカートリップに付けられていた標準の両面テープは、すでに使い物にならなくなっています。
樹脂クリップ(車両左側のリップに2ヵ所あります)については、後端のタイヤ側は活きていましたが、先端側(手で持っている方)は辛うじて破片が残って引っかかっている状態(再利用不可)でした。
このスカートリップは、破棄せずに再利用(=補修)します(値段が高いですからねぇ…)。
5
まず最初に、剥がしたガムテープの付着痕をキレイにします。パーツクリーナーを しみ込ませたペーパータオルで、糊の跡をキレイに剥がします。
その際、ゴシゴシと あまり強く擦(こす)ってしまうと、リップスポイラーの表面にキズ(くすみ)が付いてしまいます。そのため 印加荷重は控えめにして、擦る回数を稼いで糊の跡を除去するのが良いでしょう。
6
剥がしたリップスポイラーに使用されていた両面テープの幅を計測しているところです。結果、オリジナルの両面テープの幅は約8mmであることが確認できました(※なお 当該リップは、新車購入時にオプション品として ディーラーさんにて取り付けいただいたものです。)
実は この補修作業に取り掛かる前(=完全に剥がす前)には、元々の(=オリジナルの)両面テープの幅が不明でした。そのため、代替品のテープ幅は 5mm仕様と12mm仕様 の2水準で事前準備をしていました。結果的にはその中央でしたが…。
7
スカートリップを剥がしたあとは、リップ側に残っている両面テープ痕を剥がしてキレイにします。
8
両面テープ痕を除去したあとのスカートリップです(脱脂済み)。これで、新しい両面テープを貼ることができるようになりました。
# リップ後端の(タイヤ側の)樹脂クリップは
# 活きていたため、今回はあえて取り外す
# ことを避けながら補修することにしました。
9
ここでスカートリップ本体の幅を計測します。狭い部位での幅は、約11mmでした。リップの両端付近では、その幅はもっと広くなります(一つ前の画像を ご参照)。
そこで今回は、フロントスポイラーへの密着力を最大限に確保する(リップの幅を最大限に使って両面テープを貼る)ため、事前準備していた両面テープのうち、幅12mm仕様(※)を使うことにしました。
(※)ご参考: パーツレビュー
スリーエム ジャパン(株) 超強力両面テープ プレミアゴールド(スーパー多用途、粗面用)
→
https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/3465748/13642845/parts.aspx
フロントスポイラーとスカートリップの密着力を最大限に確保できれば、今後の雪道走行では、リップに外力が加わった際に剥がれてしまう懸念を最小化できます。
10
こちらが今回、使うことにした幅12mm仕様の両面テープです。金属や樹脂に適用可能でテープの厚みは比較的厚めの1.1mmありますので、接着面のスキマ(>もしあれば)を埋めながらの粘着性を発揮してくれると思います。
11
上記の両面テープを、いよいよスカートリップに貼り付けしていきます。
テープは分割せず、後端から先端までの一本(1巻き)状態で貼り付けします。貼り付けする際には、「貼り直しをしないようにする」「コーナー部(R部)はユル過ぎず/キツ過ぎず、丁寧に貼る」 ように注意します。
12
両面テープをリップに貼り付けしたところ。
このあと、剥離フィルムを剥がしながらフロントスポイラーに圧着します。
13
スカートリップをフロントスポイラーに圧着しているところ。
こちらも貼り直しが生じないよう、スポイラーの形状をトレースしながら(=後ろ側に引っ込み過ぎず、前方に張り出し過ぎず、の位置を狙って)圧着していきます。
14
圧着が済んだら、最後の仕上げが残っています。現状はリップ先端の樹脂クリップが欠損した状態ですので、代替クリップを適用するか、他の方法で固定させる必要があります。
今回は補修を急ぐ必要があったため、代替クリップを新規に手配するのではなく、手持ちの用品(保護被覆付きの針金、通称: ビニタイ)で固定アシストすることにしました。左の画像は、その手順(工程)を示すものです。
15
補修済みのスカートリップを、車両の下側に潜って見上げたときのショット。
保護被覆付きの針金(通称: ビニタイ)で固定したことにより、冬期に もしも氷結がヒットしてしまった場合、「従来はスカートリップ自身が剥がれることにより、フロントスポイラーの破損(2次被害)を防げていた(かもしれない)」 のに対し、「今後はリップがスポイラーと強固に結ばれているため、衝撃がスポイラーに及んでクラックを生じさせてしまう(かもしれない)」 リスクが懸念されます。
16
しかし、そういった懸念に対しては、すでに今春にフロントの車高を約30mmリフトアップさせる措置(※)を施しています。
(※)ご参考: パーツレビュー
ミクロ工業(株) VN系レヴォーグ・フロント車高アップスペーサー(オリジナルDIY設計・電制ダンパーを活かすワンオフ品)
→
https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/3465748/13632032/parts.aspx
そのため 「(リップ装着により)ロードクリアランスが低くなっていた」 ことは根本的に解消されており、そもそも雪道にて氷結がヒットしてしまうリスク自体が低減されている、と考えます。このへんが、当方が言うところの 「雪道での走破性の向上」 を意味しています。
左の画像は、今回の補修作業が完了したあとの状態です。少々大げさな表現をすれば、「高速道路や雪道を不安なく走ることができる仕様」 を一つ、実現できたかな…と思っています(>個人の私見です)。
関連パーツレビュー
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連コンテンツ( STIスカートリップ の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク