早目の帰宅でしたので久々に平日にブログを書いてみます。
昨日、軽井沢ミーティングの帰りに峠メドレーなんぞやりながら帰宅した訳ですが、そんなおりに
水温が100度を普通に越える様になっていました。
原因を幾つか考えてみると・・・暫くサーモスタットを換えていないなと言う事に気づきまして交換してみました・・・気がしただけですが(汗
外した奴ですが
特に変にはなっていない・・・様に見えますね。
で、新品ですが
ぱっと見で違いが分かりませんね?
ですが交換後に試走をすると水温は87度〜93度の間で安定する様に成りました。
どうやら動きが渋くなって来ていた様です。
まだ交換してから1年半しか経っていませんが・・・当たり外れは有るから仕方ないか。
と言っても距離なら5万km近く走っているから及第点なのかも(汗
さて長い前置きでしたがこの時に話題に出た
ローテンプサーモスタットについて書いてみようかと、ついでに
ハイプレッシャーラジエターキャップも絡めて書いてみます。
・・・と言ってもどう言う内容かはタイトルで分かりますよね。
ぶっちゃけるとこの二つは
全く役に立たない駄パーツな訳ですがどれだけ駄目なのか書いてみようかと思います。
一つ目、
ローテンプサーモスタットについて。
まずエンジンにとって水温管理は良好な状態を維持する為にとても大切な要素の一つです。
高過ぎても駄目で有り
低過ぎても駄目な訳です。
つまり水温を設計時の規定温度よりも低く保とうとするローテンプサーモは
100害有って1利無しの代表的なパーツです。
水温が低く安定する事で起こる代表的なデメリットは
①混合気が完爆出来ない為にパワーが下がる。
②混合気が完爆出来ない為に排ガスが汚くなる。
③エンジン各部の金属が設計時の計算通りに熱膨張せず、各部のクリアランスが広くなる。
※1 クリアランスが広いままの為ブローバイガスが増える。
※2 ブローバイガスが増える為にエンジンオイルがすぐに汚くなる。
※3 クリアランスが広い為に各パーツのガタが大きくメカニカルノイズが増える。
※4 ガタが大きいまま摺動部が動く為に金属の磨耗が早くエンジン寿命が低下する。
この辺りがすぐに分かるデメリットですね。
で、メリットは有るのかと言うと・・・無いですね。
そもそもサーモスタットはクーリングパーツでは有りませんから。
クーリング系に使われているパーツでは有りますが、どんな温度で開くサーモスタットを使っても車の冷却能力が上がる訳では有りません。
クーラントを冷やすのはあくまでもラジエターで有ると言うこと。
純正サーモを使っていてヒート気味になるならローテンプサーモを使ってもヒート気味になる訳です。
結局はそこまで水温は上がる訳ですからね。
逆に考えると例えばローテンプサーモを使い70度代で水温が安定する車なら純正サーモを使っても90度代で水温が安定する訳です、だってクーラントを70度代で安定させられる冷却能力をラジエターが持っている訳ですから。
水温の平均温度が上がると冷却能力が下がると思っている人が居たとしたらそれも間違い、そもそも発熱量を決めているのはエンジンです、高回転を常用すれば発熱量は上がるし、低回転で走っていれば発熱量は下がる、ようは使い方で発熱量が変わる訳です。
高回転常用でオーバーヒートするならローテンプサーモを使ってもオーバーヒートします。
逆に高回転常用で水温を安定させられるなら純正サーモでもオーバーヒートはしません。
では何故こんなパーツが売られているのかと言うと・・・だって何と無く効果が有りそうで比較的安いじゃないですか、売れるでしょ?
はい!と言う事で二つ目、
ハイプレッシャーラジエターキャップについて。
これも勘違いしがちなパーツです。
理由の一つにNAからNBに変わった時に弁圧が増えているんですね、これが罠です。
そもそも何で冷却水に圧力がかかる様にするのかと言うと100度になっても冷却水が沸騰しない様にする為に圧力を閉じ込めている訳です。
でNA6での冷却水の理想的な水温は88〜98度くらいだったかな?だいたいそのくらいのはずです。
なので安全をみて圧力は0.9kgfと設定されています、だいたい沸点が120度くらいになる筈です。
では何故NBで圧力が上がっているかと言うと理想とする水温がNA6よりも高いからな訳です。
NBは理想的な水温は確か95〜105度くらいだったはずです。
キャップ圧力を1.1kgfにした時の沸点は125度くらいなので安全マージンは20度でNA6と一緒と言う事に成りますね。
ちなみにNA8は分かりません!
なんでサーモの開弁温度が上がっているのにキャップの圧力が一緒なのか・・・不明です(汗
で、沸点が上がるのなら安心感が増えるじゃん!と考えたあなた、それが間違い。
冷却水が沸騰していようがして無かろうが水温が120度になったら
立派なオーバーヒートです。
車をすぐに停めれば沸騰していてもダメージは小さいし、沸騰していなくてもそのまま走っていればエンジンは壊れます。
そもそもの勘違いがラジエターキャップが圧力を加えていると考えている人が殆どなんじゃないかな?
本当は、冷却水の温度が上がるとラジエター内部の圧力が上昇して行き、その圧力をいつ逃がすか、どれくらいの圧力になった時に圧力を逃がすかがラジエターキャップの仕事なんです。
水路の内部が設計限界の圧力になっているにも関わらずまだ逃がさない、まだ逃がさないと頑張るハイプレッシャーラジエターキャップは
邪魔なだけです!
ラジエターキャップの圧を変えた所で水温が上昇しなくなる訳では有りません、無駄な抵抗は辞めてさっさと開いて圧を逃がして下さい。
で、何でこんなに売られているのかと言うと・・・だって何と無く効果が有りそうで安いじゃないですか、売れるでしょ?
お後が宜しい様で、これにて終了です。