ちょっとマニアックな話題ですがご容赦をw
5月22日、地球に帰還する「はやぶさ」と入れ違うように打ち上げられた衛星があります。
金星探査機「PLANET-C/あかつき」です。
プロジェクト名の“C”は、
ハレー彗星探査計画 PLANET-A/
さきがけ・
すいせい(1985年)
火星探査計画 PLANET-B/
のぞみ(1998年)
に続く、3番目の惑星探査計画である事を示します。
本来「あかつき」は「はやぶさ」と同じM-V
(ミュー・ファイブ)ロケットで打ち上げられる予定でした。
しかし、ISASのJAXA統合に始まる紆余曲折の末、M-Vロケットは廃止されてしまいます。
そこで「あかつき」はJAXAの誇るH-ⅡAロケットで打ち上げられる事になったのです。
H-ⅡAロケットの打ち上げ能力は、低軌道なら最大で15,000kg。
M-Vロケットが1,850kgですから、実に8倍以上になります。
ロケットの打ち上げ能力が向上した事で衛星本体が搭載する燃料を減らす事が出来たので、
100kg以上も重量を軽くする事が出来ました。
(総重量は500kgほどですが、そのうちほぼ半分が燃料の重さです)
さらに「はやぶさ」のようにスイングバイを併用しなくても、直接金星へ向かう軌道に投入できます。
しかし、H-ⅡAロケットで運ぶには、「あかつき」は軽すぎたのです。
(山奥の集落に20t超の大型トラックで小包を運ぶようなモノですw)
「あかつき」と同じ位のバラストを積んで打ち上げる案も検討されたそうです(^_^;
100億円もかけてオモリを打ち上げるのはもったいない
ということで急遽計画されたのが、小型ソーラー電力セイル実証機「
IKAROS(イカロス)」です。
わずか2年半・20億円で制作された「IKAROS」ですが、なかなか面白そうな実験が多いです♪
今回使用されたH-ⅡA17号機には、IKAROSの他に4機の小型衛星も「便乗」してますw
地球周回軌道に小型衛星4機。惑星間軌道にあかつきとIKAROS。H-ⅡAスゲェよ(^_^;
ちなみに、H-ⅡAロケットと「あかつき」の大きさの対比は↓こんな感じです。
あのでっかい衛星フェアリングの中身はこれっぽっち!(爆
IKAROSと4機の小型衛星は、「あかつき」の台座の中に収まってます(^_^;
ブログ一覧 |
日記 | 日記
Posted at
2010/06/18 21:32:00