
我が家の癒やし担当(?)のワールは、現在15歳と8ヶ月程。十二分に高齢犬…というより、小型犬の平均寿命を越えた老齢犬に差し掛かろうとしています。
11歳で気管虚脱、14歳で
胆嚢・脂肪腫摘出という、それなりに大きな手術を2回乗り越え、なんとか元気にしてくれていますが、やはり高齢犬ならではのアレコレがある訳でして…。
昨年末の事です。
20時頃、夕食を食べさせようとワールを起こしたら(普段は大体日がな一日寝ています)、立ち上がろうとしているのですが、立ち上がれない様にジタバタしていました。
身体を持ち上げて立たせてあげると、今度は歩こうとした瞬間に左側へ倒れて行きます。
慌てて身体を支えて、まっすぐにしてあげても、また左側へ倒れようとします。
年齢とともに足腰が弱って来ている感じはありましたが、いきなり歩けなくなる様な兆候は無かったですし、必ず左側へ倒れて行くので、最初は左前脚の骨折か何かではないかと思いました。
しかし、さっきまで寝ていたのに、どうやって骨折?
恐る恐るワールの左前脚を触りましたが、別段痛がる様子はありません。そっと曲げ伸ばししてみても、痛がる様子がありません。
どうも、骨折の様な外科的症状ではない模様。
何にせよ、家で素人がどうこう出来る状況でないのは明らかです。
しかし、その日は年の瀬も押し迫った12月29日。主治医の動物病院は、その日の18時を最後に年末休みに入っていました。
以前
肛門嚢が破裂した時も正月休み中で、なんでこんなバッドなタイミングでばかり発症するのだろうかとも思いましたが、嘆いていてもしょうがありません。
ダメ元で主治医へ電話をしてみましたが、やはり診療時間外のメッセージが流れるのみ…。
という事で、慌ててネットで調べてみると、わりと近くに24時間365日診察の動物救急病院があるを見付ける事が出来ました。電話して症状を話すと診療を受け入れてくれるとの事ε-(´∀`*)ホッ
電話を掛けた奥さんによると、その際に「24時間体制を維持するために、普通の動物病院よりも診察料などが高いのですがよろしいですか?」と何度も念を押されたそうなのですが、そういう事を理解しないで「高い!」と難癖つける人が少なくないんでしょうね|ω-`*)
22時頃に
トロワで救急病院に到着。
診察の結果は、おそらく突発性前庭疾患だろうという事でした。
突発性前庭疾患は、何らかの原因で前庭神経に異常が発生し、人間で言うメニエール病の様な症状≒激しいめまいが続いたりする病気…らしいです(前庭疾患の詳しくは
こちらを参照)。
問題は、原因が中枢神経系か、末梢神経系かという所らしく、中枢神経系が原因だと緊急性と重症度が高く、予後が悪く大きな後遺症などが残ることも多いそう…らしいです。
聞きかじりの読みかじりなんで、「らしい」ばっかでスマソ。
今回のワールは、意思とは関係なく眼球が動く眼振などが発生していない事や、嘔吐などがなかった事から症状がそれ程ひどくない事と、レントゲンでは(それ以上はワールが嫌がったため中断)中枢神経系に脳炎や脳梗塞、腫瘍などの状況は見て取れないという事で、おそらく重症度の高い中枢性前庭疾患ではなさそうだという診断でした。
点滴を受け、経過観察という事で帰宅し、その夜は、倒れて怪我をしないように毛布でカバーしたケージにワールを寝かせ、一夜を過ごしました。
翌朝、まだフラフラとはしていましたが、自力で歩けるくらいにワールは回復してくれていて、食事も少ない量ながら食べる事が出来、少しε-(´∀`*)ホッとしたのを覚えています。
年明け4日に主治医の診療開始と共に飛び込んだ時には、だいぶ普段通りに回復して来たように見えましたし、主治医の診断も回復傾向にある様なので経過観察という事になりました。
その後、大きな後遺症なども無く、5月の九州ツーリング(いつかブログにします…たぶん)もなんとか乗り越えたワールでしたが、7月18日、またも夕食のために寝ているワールを起こそうと左前脚に軽く触れた瞬間…
「キャンッ!」
ワールは、激しい痛みを受けたように叫び声を上げました!
しばらく様子を見ていましたが、立ち上がる事が出来ないようです。しかし、やはり骨折ではなさそう…。
またも主治医の診療時間外だったので、年末に駆け込んだ救急病院へ連絡を入れ、左前脚に負担を掛けないようにしながら、
ミドリゲスでワールを病院まで連れて行きました。
まぁ、負担を掛けないようにとは言え、全く脚に触れずに済んだ訳ではありませんから、それでワールが叫び声を上げる事も無かったので、この時には激しい痛みはとりあえず治まっていた様です。
痛みは治まってはいる様でしたが、診察してくれた先生によると、左前脚の反応がおかしい事と、レントゲンで診たワールの頚椎の一部が非常に狭くなっている様に見える事から、頚椎椎間板ヘルニアで神経が圧迫されて痛みを感じたり、反応がおかしかったりしているのではないかという診断。
それ以上はMRI検査でないと精査出来ないという事で、抗生剤を射ってもらって帰宅しました。
帰宅したワールの様子は当初ほどはひどくない様でしたが、立ち上がったり歩いたりするのに苦労していて、まだ時々痛がって叫び声を上げる時もありました。
翌朝には、フラフラしながらも歩くことが出来るようになっていましたが、朝食も食べず、水も飲まなかったので、そのまま主治医の動物病院へ。
救急病院から主治医へは既に病状の連絡が入っていて、レントゲン、血液検査、超音波検査(これはワールが暴れたため中断の模様)の結果の主治医の診断も、救急病院の先生と同じく『頚椎椎間板ヘルニアの疑い濃厚』でした。
頚椎ヘルニアであるならば、MRIで精査の後、外科手術という流れになる様ですが、そのためにはMRIと手術の2回の全身麻酔が必要で、更に手術で大きく体力を奪われる事となります。
しかし、ワールには心臓の僧帽弁・三尖弁不全という持病があり(しかし、この2つの病気に関しては、年齢を重ねても進行はしていない模様)、腎機能もよろしくない数値を出していて、後4ヶ月せずに16歳となる高齢も考えると、全身麻酔ですら少なからぬリスクがあるので、2回の全身麻酔と更に手術というハードワークに耐えられるのか…?もちろんそれ以外にも、頚椎の神経付近で行う手術そのもののリスクもあります。
とりあえず、MRI検査には専門の病院か大学病院に行く必要があり、今日の明日で検査という訳にはいかないため、この日は点滴をして、ビタミン剤とステロイド剤が処方され、数日間の経過観察となりました。
23日に、経過診断のために主治医の動物病院へ。
この頃には、普段の様子に戻っている様に見え、食事も食べてくれていたため、更に数日の経過観察。
そして、昨日27日の診断でも比較的良好な経過だったため、ステロイド剤を減らしての経過観察となりました。
このまま頚椎椎間板ヘルニアによる激しい症状が再発すること無く(いつかはわかりませんが)天寿を全うしてくれるのなら、ここでMRI検査や手術に踏み切るのはかえって寿命を縮める要素になりかねないので、無理をさせるのよりは現状の経過観察で行った方が良いのかな、と今のところは考えています。
とは言え、再発するかどうかは誰にも予測は出来ませんし、心臓病や腎機能低下なども心配です。年齢的にはいつ逝ってもおかしくありませんので、今はただ、少しでも長く元気でいてくれるように祈るしかありません。

『なんとかなるんじゃない?』
だと、良いねぇ…。
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Posted at
2018/07/28 18:56:18