では続きです。
桟橋のほうにいってみましょう。
砕氷艦”しらせ”(初代)と潜水艦”たかしお”が停泊しています。
”しらせ”(初代)の一般公開はされていませんでしたが、”たかしお”は年齢制限付で青少年に見学が許可されていました。
こうしてみると”しらせ”(初代)の巨大さがわかります。
砕氷艦”しらせ”(初代)を後方から。
大変大きな船だということがわかります。
事実、基準排水量は11600トンもあり、補給艦”ましゅう”型(基準排水量13500トン)が就役するまで海上自衛隊最大の艦艇でした。
艦尾に巨大なヘリコプター甲板がありますが、ヘリコプターを3機搭載・運用することが出来ました。
砕氷艦”しらせ”(初代)ですが、非常に幅が広いことがわかります。
”しらせ”(初代)の全幅は28メートル。
護衛艦”こんごう”型(21メートル)、”たかなみ”型(17.4メートル)、掃海母艦”うらが”型(22メートル)はもちろんですが、なんと補給艦”ましゅう”型(27メートル)や空母型といわれる輸送艦”おおすみ”型(25.8メートル)よりも幅広だったりします。
砕氷艦”しらせ”(初代)の上部構造物です。
”しらせ”(初代)は昭和59年に除籍となった砕氷艦”ふじ”の後継として昭和54年度計画で建造された砕氷艦です。
”ふじ”に似たレイアウトですが、排水量は2倍近く、あらゆる面で砕氷艦としての能力が向上しています。
1.5メートルの厚さの氷を連続して砕氷する能力がある世界トップクラスの砕氷艦でしたが、老朽化のため平成20年7月末に引退しました。
除籍艦ですが見ての通り、状態は大変良好です。
”ふじ”は除籍後記念艦として展示保存がされていますが、”しらせ”(初代)は残念ながら予算がつかず廃船となる予定です。
スクラップがほぼ決まっていましたがサマーフェスタ時点では行き先はまだ未定なようです。
突然”しらせ”(初代)からロープを使って潜水隊員が懸垂降下してきました。
降下した4人は水中に消えた後、再び水中処分艇に乗り込みました。
いや、見事ですね。
同じくゴムボートで渡港します。
上の写真と比べると発動機がなく、人力(オールで漕ぐ)で進んでいますね。
次は潜水艦SS597”たかしお”(水中排水量3500トン)です。
”たかしお”は”おやしお”型潜水艦の8番艦で平成17年3月に竣工したばかりの新鋭潜水艦です。
潜水艦”たかしお”ですが、意外にコンパクトに見えます。
が、これはもちろん船体の大部分が海中にあるためで、全長は82メートルもあります。
水中排水量3500トンともなると通常動力潜水艦では非常に大きな部類になります。
通常動力潜水艦ではロシアの”キロ”級(3076トン)やドイツの”212A”型(1830トン)などがありますが、フランスの原子力潜水艦”リュビ”級(2670トン)を超える大きさといえばその巨大さがわかります。
潜水艦”たかしお”のセイル(艦橋)です。
わかりにくいですが傾斜がつけられています。
これはアクティブソナー対策のステルス性向上のための形状といわれています。
突き出ている棒状ノマストは補助潜望鏡です。
潜水艦”たかしお”の背中部分です。
こんなところに自衛艦旗を取り付けるですね。
従来の”うずしお”型、”ゆうしお”型、”はるしお”型潜水艦のような涙型潜水艦と違った直線部分の多い葉巻型なのがわかります。
潜水艦”たかしお”を前から。
潜水艦はその任務の性質上、普段は艦番号すら消してしまうのでこうやって艦番号と艦名を明記したラダーがかけられるととても新鮮に感じます。
艦首の音響要撃受信機は前型の”はるしお”型につづいて装備しています。
では支援船に目を移してみましょう。
普段見ることの出来ない支援船を一度に見ることができるのはこの基地祭ならではですね。
YF-1031”交通船1031号”(基準排水量11トン)です。
交通船1029号の同型船で、全長13.5メートルの小型の内火艇です。
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海洋観測艦”わかさ”の内火艇と”にちなん”の観測作業艇です。
こちらは先ほど放水展示を披露したYT-68”曳船68号”(基準排水量260トン)です。
かなりいかつい形をしていますね。
タグボートということでさほど速力は求められていないのか、速力は11ノットとされています。
こちらは・・・左側はYL-13”運貨船13号”かな?
運貨船9号型(積荷重量50トン)なのはまちがいないと思います。
艦艇の物資の揚げ降ろしや補給支援をする船です。
右側はYW-24”水船24号”(積貨重量310トン)です。
その名前の通り艦船に真水の補給を行う船です。
その隣は・・・・バージに見えるけど船名はわかりません・・・・orz
手前はYF-2151”交通船2151号”(基準排水量50トン)です。
交通船2150号型の2番船で、前頁の交通船2124号と同じく、船首のランプを展開して車両の揚げ降ろしができます。
その奥はYT-53”曳船53号”(基準排水量190トン)で、長さ14.5メートルしかないのに1500馬力のヂーゼルエンジンを装備している大変力持ちなタグボートです。
交通船2151号と曳船53号を後ろ側から。
支援船は基地から出ることはあまりないのでこのような基地の一般公開は数少ない支援船の姿を見ることが出来るチャンスです。
どこからどうみても・・・すごくバージ(艀)です・・・
こちらはYL-119”運荷船119号”(積貨重量200トン)で、完全にデッキバージです。
見た目の通り非自走式で、フラットなため大量の物資を載せることが出来ます。
長さ34メートル、幅13メートルと大型なのでヘリコプター程度ならいけるかも・・・
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