新・東日本縦断紀行2016⑲
投稿日 : 2017年01月27日
1
って、その前に誰も居ません。
正月だから休み?
いやいや、バリバリにボディリペア作業の途中じゃん。
時計を見たら12時を回ったところ。
あー、昼休み中か。
1時くらいになったら職人さんたちが戻ってきたので見れるかどうか尋ねてみたのですが、残念ながら社長さんが出かけてしまってるとの事。
あーあ、ココも空振りか~。
2
と思ったら、わざわざ社長さんに℡してくださいまして、見学の許可をいただきました。
そして、ヤードの中に入らせていただきますと、
おおおお、ゴッコモビル!
って、コレはレプリカかな?
でも、目当てはその隣です。
3
これですよ、コレ!!!
「あけぼの自動車」の試作車!
日本の乗用車史が産声を上げたばかりの時代に誕生した幻の名車。
うわー、ホントにあったんだ。
4
あけぼの自動車って何じゃいな?
って声も聞こえてきそうですので、ちょっと解説。
通産省が舞台となったドラマ「官僚たちの夏」で主人公である通産省大臣官房秘書課長の風越慎吾に国民車構想の規格に合致した乗用車の生産を説得され承諾した自動車メーカーです。
はい、架空の会社でした。
自動車通を周りにアピールしてた方々、「え、初めて聞いたメーカーだ」なんて、ちょっとアセった?
でも実話を基にしたストーリーなので、実際に国民車構想基準に合わせて誕生した唯一のクルマである三菱500がモデルと思われます。
5
話は架空でも車両は実際に製作されました。
ドラマが放映された当初、この車のベース車は「ミニ・クラブマンだ」とか「これはスズライト・フロンテだよ」やら色々力説してる人がネットで見受けられましたが、
はたして正解は?
ダイハツ・フェローです。
オイラは走行シーンでコーナーリングしてる時の映像を見てフェローだと確信しました。
リヤサスの動きがダイヤゴナルリンク独特の内股になってましたからね。
しかし、ドラマを知ってる人はフロントの面構えに違和感を覚えるでしょう。
実はドラマ中で装着されてた丸形のヘッドライトは規格品ではない小型のもの(恐らくモンキー&ゴリラとかのミニ2輪用)なので、そのままでは車検に落っこちるんですな。
なので現在は純正と同じ角形ヘッドライトが装着されてます。
6
一部のマニアが「スズライトだ!」と主張したのは、このリヤ周りを見てなのかな?
そうなんです、このクルマはフロントグリルとか灯火類を交換しただけじゃなくボディを造り直したんですわ。
詳しくお話を℡越しで社長さんに聞きましたらオリジナルのフェローと同じエクステリアの部分はフロントウィンドーだけとの事。
もはやこれはカロッツェリアの仕事ですな。
7
実はシージークラフトとはそういう工房なんですよ。
なのでドラマとかでオリジナルなんざ貴重過ぎて撮影に使えるかっ!
てな場合に依頼を受けてレプリカを作成したりしてました。
中にはこのクルマみたいに架空の物を依頼される事もあるそうで、簡単なスケッチだけ渡されて「どないしたらエエんじゃ?」なこともあったり。
ちなみに、このリヤウィンドーはフィアット・チンクチェントから流用したそうです。
チリ合わせで気が遠くなりそう。
このクルマ、シージークラフトのHPで売りに出されてます。
我こそはと思う方、いかがです?
念のために言っておきますが、これはダイハツ・フェローではありません。
完全にボディーを造り直した世界でたった一台のオリジナルカーです。
それを加味された価格となってますので、値段を聞いて「高けぇーーー!!!」とか言わないように。
オイラには納得のプライスでしたよ。
8
コチラも官僚たちの夏に出演してた車両です。
見覚えが無い?
そりゃ出てたのはシャーシーだけですから(爆)
テストコースで疾走してた台車の正体はコレでした。
⑳につづく。
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