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2009年01月22日

2008年のアメリカ自動車市場

2008年のアメリカ自動車市場 昨日付のエントリではクライスラーとフィアットの提携について記しましたが、今日はアメリカの自動車市場に関するデータのご紹介。

サブプライムローン問題をきっかけとして経済が混乱したアメリカ。
自動車市場も急激な後退となってしまった2008年でしたが、1月から11月までの車種別販売台数データからは、興味深い動向も読み取ることが出来ます。

データは集計の関係から11月までの累計数字となりますが、まずは販売台数が多かった"ベスト10"を見てみましょう。

■2008年・アメリカ市場 車種別販売台数ベスト10
1位フォードF-シリーズ473,933
2位シボレーシルバラード431,725
3位トヨタカムリ411,342
4位ホンダシビック352,248
5位ホンダアコード350,638
6位トヨタカローラマトリックス328,878
7位日産アルティマ252,357
8位シボレーインパラ244,692
9位ダッヂラム229,222
10位フォードフォーカス184,152


ベスト10は、アメリカと日本のメーカーが5車種ずつという結果です。
ボディ形状ではオーソドックスな4ドアセダン(一部、ハッチバックやクーペ類別を含むモデル有)が7車種、ピックアップトラックが3車種という構成。
ピックアップトラックは特にアメリカ南部での支持が高いようです。
仕事とプライベート両方で便利につかえる伝統的なツールとして愛用されていることを示しています。

一方のセダンモデルでは日本車の高い人気が伺えます。
ホンダ勢は日本と共通のボディ仕様ですが、北米市場での競争力を高めるためにフルモデルチェンジで大型化されたことも人気の理由のひとつでしょう。
またトヨタ勢はカムリは日本仕様と同じボディですが、カローラは日本のカローラ・アクシオよりも若干大きなサイズとされており、エンジンもより大排気量のものが設定されています。


では次に、販売台数の少なかった"ワースト10"も見てみましょう。

■2008年・アメリカ市場 車種別販売台数ワースト10
1位ヒュンダイアントラージュ5,405
2位三菱エンデバー5,687
3位ハマー・H25,721
4位クライスラーパシフィカ6,227
5位日産アルマダ14,753
6位ハマー・H319,152
7位ダッヂドゥランゴ19,985
8位GMCエンヴォイ22,716
9位ジープコマンダー25,406
10位トヨタFJクルーザー25,500


こちらはメーカー別に見ると韓国がトップ、以下アメリカが6社、日本が3社となっています。
そしてボディ形状では、トップのヒュンダイ・アントラージュはミニバンですが、あとは全てが大型SUVのオンパレード。
やはり日本経済にも大きな影響を与えた原油価格の高騰に起因するガソリンの急騰が少なからず影響を与えているようです。

ただし同じ大型SUVでも、欧州勢やアメリカ製高級ブランドモデルの名前は見当たりません。
ということは一定の富裕層については購買力が極端に落ちるようなことはなく、中流層などが大型SUVの購入を控えた結果ではないかと想像できます。


ちなみに「盗難率の高い車種」というランキングデータもあったのですが、こちらには大型SUVの名前が多く見受けられ、販売ワースト10に入っているモデルもランクインしています。
やはり不景気になっても、アメリカ市場にとっては大型SUVが人気のモデルであることを、"裏市場"の人気度合いで証明する結果になっているのかもしれません。


果たして2009年はどのような市場展開となっていくのでしょうか。

それにしても日本に住む一人としては「アメリカ市場のために造られた日本車」が人気であることを喜ぶと同時に、「アメリカ市場のために日本で使いにくくなってしまった日本車」の存在に複雑な心境となってしまうのが正直な気持ちでもあります。
 
ブログ一覧 | 自動車全般 | 日記
Posted at 2009/01/27 03:13:39

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この記事へのコメント

2009年1月27日 13:20
こんにちわ(^^)

とても鋭い分析で驚きました。

おそらくクルマ雑誌の出版社の
編集マンもNorthStarさんのような
視点で見られている方は、
とても少ないでしょうし、

自動車メーカーの人も
NorthStarさんのように
考えている人は少ないと思います。

さて、これは僕の想像ですが
アメリカにおけるSUVが人気を
日本市場に置き換えて考えてみた時

いまだにハイエースが人気という
理由が何となくわかりますし
盗難車のナンバー1というも
頷けます…f(- -;)

不景気でありながらも
消費者の心はやっぱり
常に欲張りなんでしょうね…
コメントへの返答
2009年1月30日 23:22
今回のデータは、たまたまアメリカの自動車関連ウェブサイトを覗いていて見つけた、信憑性の高いソースによるものです。

私の場合は特別に専門的な勉強をしたわけではないのですが、車に対しては"マーケティング"や"経済的な自動車産業の全体像"といった部分にも興味がありますので・・・。

そこで今回のデータなのですが、本文にも記したように大型SUVの売れ行きに急ブレーキがかかっている一方で、メルセデス-ベンツやBMW、キャディラックなど高級ブランドのSUV車種がワースト10に入っていないことに注目しました。

ワーストにランキングされているSUVは比較的庶民的な値付けの大型(北米的には決して"大型"ではないかも)SUVですが、やはり中流階級に不景気の影響が直撃しているような気がするのです。

さらに盗難台数の多い中にこれら車種の名前が多いことを見ると、そのものの人気が下がったわけでもないだろうと。
安価な中古車としての需要が高いがゆえに、"アングラ市場"での流通量が多いのでしょう。
また、高級車種ではないがゆえに、盗難防止対策が手薄ということもあるかもしれません。

仰るように、日本におけるハイエースの存在は、北米でいうこれらSUVの存在に似通っている部分があるのかもしれませんね。

プロフィール

各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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