車に乗る資格のない人々

　【2010年12月31日 19時00分／三重県伊賀市四十九町】

関西国際空港を後にして、いよいよ東京へのラストラン。

実はお昼の時点で名神高速と京滋バイパスが雪の影響で京都周辺において通行止となっており、帰りをどうするかは大きな検討課題となっていました。
一時は関西でもう一泊することも考えましたが、元旦の天候も決して良くない可能性がありましたし、ETC休日特別割引の適用時期に入るために上り線の渋滞も懸念されるところ。
そこで31日のうちに関西を出発、1日に日付が変わってからETC休日特別割引の適用を受けるかたちで東京に到着という段取りで移動することにしました。

ルートの選択肢は前述の通り各地で通行止が発生しているので、国道25号の名阪国道しか残されていない状態。携帯電話の道路交通情報サイトなどでは特に雪による規制障害や渋滞は起きていないようだったので、西名阪自動車道から国道25号へと乗り入れました。

すると案の定、奈良県の山間部では降雪が。いつもこの地域では雪が降りますが、東進するにつれて雪は勢いを増し、県境を超えて三重県に入ると降雪はより激しいものとなりました。

それに連れて路面への積雪も目立つようになってきます。しかし、あれ程までに年末年始の荒天がニュースや天気予報で伝えられていたのにも関わらず、夏タイヤのままという車が多いこと。自然と左車線が夏タイヤ装着車もしくはチェーン装着車、右車線はスタッドレスタイヤ装着車という流れになりましたが、それも上野IC周辺で完全にストップする事態に。

ここまでの間でも夏タイヤ装着と思われる車が前進を断念して駐車帯で途方に暮れていたり、時速20km/h程度で足どりのおぼつかない走りをしてくる車を多く見かけました。

はっきり言いますが、あまりの馬鹿者さ加減に呆れを通り越して怒りすら覚えます。北海道出身者としては、少しでも路面に雪のある中を夏タイヤで走るという行為自体が信じられません。完全な自殺行為、いや車の場合は他人を巻き込んで事故を起こす可能性が大きいので、これは完全な“他殺行為”です。

しかも今回の雪は突発的なものではありません。あれほどまでに数日前から「年末年始は大荒れの天気になり、西日本でも大雪の恐れ」とニュースや天気予報で警戒を呼びかけていました。
なのに、最低限でもチェーンを用意すべきところ、夏タイヤのまま何の雪道対策を行なわずに漫然と走ってきた馬鹿者の多いこと。

雪道の対策をきちんと出来ないなら、こんな時に車に乗るべきではありません。


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