4端子型SiC-FET DCパワーアンプ その3(トラブル編)
投稿日 : 2021年09月18日
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ここまで順調でしたが、トラブル編です。
安定化電源からリチウムイオン電池へ切り替えて仮調整が終了します。
(トラブって写真がありません。)
油断していました。電圧増幅段の5Vの差は大して影響がないだろうと。
しかも、出力段の4端子Si-C MOSは耐圧175V、最大損失155W、耐熱温度175℃で今回の8W出力からすれば相当なオーバースペックで余裕があります。
電源を切り替えて、通電させると電流が見る見るうちに増加していき、あっと気づいて電源を切るも、時は既にお寿司。
終段のD-S間抵抗を測ると6.6Ωです。
(T T)
2
取り出して測定。7.7Ω
半生な一品が出来ました。
3
原因を追究します。
終段モジュールへの配線を外し、ゲート電圧を測定します。
すると、上段6.54V、下段6.26Vと0.28Vの差が出ています。
VGS-Idの関係グラフ(その1参照)からゲート電圧6.5V付近から電流値が急上昇していることが判ります。
たぶん、この僅かな電圧差と過大電流による熱暴走が加わったためであろうと推測されます。
4
気を取り直して、今度はリチウムイオン電池とフューズ1Aを使用して慎重に調整します。
無事仮調整ができました。
5
出力波形を観てみます。
10kHz サイン波
赤線が入力、黄色線が出力、負荷は8Ωです。
12VP-P近く出力があり、予定の8Wはクリアーしています。
約7.5倍の増幅率です。
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10kHz 方形波
オーバーシュートが出ていますので、調整が必要なようです。
1MHzの波形を確認していた時に、二度目の悲劇です。
8Aヒューズの弾ける音が・・・
7
今度は多分発振により、終段を飛ばしてしまいました。
D-S間抵抗13.1Ω・・・
また、半生な一品が出来ました。
今後の対応案
1.位相補正をして、このまま続行
→じゃじゃ馬なので再度トラブルかも
2.終段のドライバを外して、2段目のアンプで直接終段をドライブ→ドライブ能力が足りず寝ぼけた音になるかも
3.今回の4端子Si-C MOSを諦め、使い慣れた2SK2233などへ変更→堅実だが、面白みに欠ける
さて、どうしよう・・・
つづく
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