目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
2007年に生産終了したMR-S。
私のMR-Sも乗りはじめて12年。
来年の2020年にはすべてのMR-Sが新車登録から13年目となり、自動車税が高くなりますね。
そんなMR-Sについての『特徴とデータ類』を分かる範囲でまとめておいてみようと思いましたので投稿いたします。
※比較対象車両があるとわかりやすいですし、楽しいのでいくつかの車両を比較データとして引用してあります。
(長文になりますし、バージョン違い等のミスもあるかもしれませんがご容赦ください。)
2
以前パーツレビューの方で「MR-Sのアライメント変化や足回りの特徴をそのうちまとめようと思います」みたいなことを描いたのですが、どちらかと言うとマニアックになりそうなのでまずは軽くデータ類の方を先にまとめておこうとおもいます。
ですが数字ばかり書き並べても面白くないと思いますので、主要諸元(車体サイズ等のデータ)などを羅列するのはやめにして特徴的なデータ類を比較していこうと思います。
■01車重、馬力、パワーウエイトレシオ、トルクウェイトレシオ■
多くの方が認識しているデータとしてMR-Sが軽量な車であると言うことがあると思います。
ですが非力なエンジンの車。そういったイメージかと思います。
では比較してどの当たりか比べてみましょう。
(※MR-Sの車重は前期970kg、後期1010kgで計算。後期が重くなっている理由は主に補強です。)
比較するのは車重、馬力、トルク、車重を馬力で割ったパワーウェイトレシオ(以下PWR)、そしてトルクで割ったトルクウェイトレシオ(以下TWR)です。
(※PWRとTWRは低いほうが優秀と思ってもらえればよいです。重くてもパワーがあれば速く。パワーがなくても軽ければ速いといった感じです)
●以下比較 自然吸気国産NAのみ●
車名(登場年数/排気量)
車重/馬力/TWR/PWR
※以下PWR順(パワーウエイトレシオ)
NSX type-R NA1(2004/3.2L)
1230kg / 280ps / 39.6 / 4.59
______________5.0の壁
S2000前期(1999/2.0L)
1260kg / 250ps / 56.8 / 5.04
DC2インテグラ(1999/1.8L)
1060kg / 200ps / 57.2 / 5.30
RX-8後期(2016/1.3L)
1350kg / 235ps / 61.3 / 5.74
セリカSS-II(2005/1.8L)
1120kg / 190ps / 60.8 / 5.89
NDロードスターRF(2018/2.0L)
1100kg / 184ps / 58.0 / 5.97
FT86 後期/BR-Z後期(2014/2.0L)
1240kg / 207ps / 56.0 / 5.99
______________6.0の壁
NCロードスターNR-A(2006/2.0L)
1120kg / 170ps / 65.1 / 6.58
NBロードスター後期(2000/1.8L)
1070kg / 160ps / 61.8 / 6.68
▶MR-S前期(1999/1.8L)
970kg / 140ps / 55.7 / 6.92
______________7.0の壁
▶MR-S後期(2004/1.8L)
1010kg / 140ps / 58.0 / 7.21
NDロードスターNR-A(2018/1.5L)
1010kg / 132ps / 65.1 / 7.65
ZC32Sスイフトスポーツ(2011/1.6L)
1050kg / 136ps / 64.4 / 7.72
初代NAロードスター(1989/1.6L)
940kg / 120ps / 67.1 / 7.83
______________8.0の壁
初代ヴィッツRS(2004/1.5L)
940kg / 109ps / 65.2 / 8.62
マーチSR(2009/1.3L)
960kg / 110ps / 70.0 / 8.72
2代目フィットRS(2009/1.5L)
1050kg / 120ps / 70.9 / 8.75
MR-Sの馬力感はこのような感じです。
PWRは控えめですが1.8Lエンジン搭載車としては軽く、TWRは55.7とトルクフルで乗りやすいと言う特性が数字からも見て取れますね。
ちなみにセリカの2ZZ-GEを載せ替えるのがメジャーなエンジンスワップのMR-Sですが、後期に搭載した場合はおよそ
1020kg / 190ps / 55.4 / 5.36
となり、エンジン本体で10kgちょっと重量増しますがPWRが5.36まで変化します。
本当は0-100km/h加速タイム比較なども作っていたのですが、タイヤコンパウンドやその他条件で大きくタイムが変わってしまい、あまりに信憑性の薄い表になってしまったためお蔵入りです。
3
■02ホイールベースとオーバーハング■
MR-Sの特徴の一つにロングホイールベース、ショートオーバーハング車両だという事があげられます。
他の車両に比べてどの程度か比較してみました。
●以下比較 国産のみ●
車名/オーバーハング/ホイールベース
※以下ホイールベース順
RX-8 / 1770mm / 2700mm
セリカSS-II / 1740mm / 2600mm
DC2インテR / 1810mm / 2570mm
FT86 / 1670mm / 2570mm
NSX-R2004 / 1900mm / 2530mm
▶MR-S / 1435mm / 2450mm
ZC32スイスポ / 1460mm / 2430mm
マーチSR / 1305mm / 2430mm
S2000 / 1735mm / 2400mm
MR2SW20 / 1770mm / 2400mm
初代ヴィッツRS / 1260mm / 2370mm
NCロド / 1665mm / 2330mm
NDロド / 1600mm / 2315mm
S660 / 1110mm / 2285mm
NBロド / 1690mm / 2265mm
NAロド / 1690mm / 2265mm
と、このような感じになります。
前輪駆動ではMR-Sよりオーバーハングの短いものが見受けられますが後輪駆動の中では相当に短いです。
逆にホイールベースはとても長いですね。
普通は馬力が高い車ほど長くなっていく傾向にあるのですが、この馬力でこのホイールベースはかなり長い部類だと思います。
小回りが苦手なかわりに、車体安定性が高くピッチング(前後の揺れ)も小さいと言った特徴があります。
●番外編(国外ミッドシップ)●
ウラカン / 1839mm / 2620mm
新型ボクスター / 1910mm / 2475mm
カウンタックLP400 / 1690mm / 2450mm
初代ボクスター / 1900mm / 2415mm
新型アルピーヌ / 1785mm / 2420mm
アルファロメオ4C / 1610mm / 2380mm
新型エリーゼ / 1500mm / 2300mm
初代エリーゼ / 1434mm / 2300mm
ストラトス / 1530mm / 2180mm
ストラトスは当時プロドライバーですらまっすぐ走らすのに苦労したそうですが、そのショートホイールベースさに驚きます。
4
■03前後重量配分■
MR-Sはリアヘビーと言われますが他車種と比べるとどの程度になるのか比較してみます。
一般に前後重量配分が50:50に近づけばコーナリング時などで良い姿勢を保ちやすく、後ろよりならばブレーキングや加速に有利などと言われます。
●以下比較 国産のみ●
車名/前輪重量:後輪重量
※以下後輪重量順
▶MR-S / 40.4:59.6
S660 / 41:59
ビート / 42.1:57.9
MR2 SW / 42.3:57.7
NSX90's / 43:57
AZ-1 / 44:56
MR2 AW / 44.2:55.8
S2000 / 50:50
ロードスター各種 / 50:50
RX-8 / 52:48
FT86 / 53:47
ヴィッツ / 62:38
DC2インテR / 65:35
こうやって見ますとMR-Sのリアヘビー具合がよくわかります。
トラクションに優れ、ロングホイールベースと合わせてブレーキングを得意とする車両だということが数字からも伺えます。
ロードスターなどはよく「2名乗車で50:50」と言うことが語られます。
空車時53:47で2名乗車時50:50と言った具合ですね。
よく比較される両者ですが、ほぼど真ん中に座るMR-Sと比較するとその前後重量配分の差は数字以上かもしれませんね。
国産ではほぼ最リアヘビー車という感じです。
●番外編(リアヘビー)●
ちなみにMR-Sを凌ぐリアヘビー車を含めて外車をいくつか紹介。
カウンタック / 43:57
フェラーリF40 / 38.9:61.1
911カレラS / 38:62
初代エリーゼ / 37:63
ストラトス / 37:63
まとめておいてなんですがミッドシップは概ねリアヘビーなので前後重量配分をそこまで気にする必要はないでしょう。
どちらかと言うと、軽さ、低さ、そして重量物が中心に近い位置にあるかどうかのほうが大事だと言われています。
ちなみにF1などの競技車両ではレギュレーションで「46:54前後に収めなさい」などと決まっているので、あまり各車の違いを楽しむことはできませんのでストリートカーならではの比較かもしれませんね!
5
■04重心位置と車高■
先程も少し語った重心位置。それが他に比べてどの程度のものか見ていきます。
一般的に低いほうが運動性に優れますね。
(※下記で説明しますがこのデータは正確性に欠ける部分がありますのでご了承ください)
●以下比較 国産のみ●
車名/車高/重心位置
※以下重心位置順
AZ-1 / 1150mm / 426mm
ビート / 1175mm / 440mm
NDロド / 1235mm / 441mm
NCロド / 1245mm / 445mm
▶MR-S / 1235mm / 449mm
FT86/ 1320mm / 460mm
初代コペン/ 1245mm / 462mm
NBロド / 1235mm / 463mm
RX-8 / 1340mm / 472mm
S2000 / 1285mm / 475mm
MR-Sやロードスターのデータはマツダ技報の実測データから取っていますが、86などは公称値なので正確には比較できませんがまとめてみました。
こうしてみると案外と低く感じますね。
軽自動車グループは車高も重心高も共に低い値です。エンジンも小さいですし低くしやすいのでしょうか。
ちなみにF1なんかはこれらの半分も無いらしいですよ!
6
■05燃費■
正直まとめるのもそれなりにしんどくなってきたので最後に燃費で〆ようと思います!
「燃費なんてスポーツ車に関係ない!」と言う男気あふれる方は別として、みなさんそれなりに気にする数字じゃないかと思います。
カタログスペックを元にしていますので実測値とは離れる部分もあるかと思いますがご了承を。
●以下比較 自然吸気国産NAのみ●
車名/燃費
※以下燃費順
以下の略称表記を用います。
レギュラーガソリン車(略称:レギ)
ハイオクガソリン車(略称:ハイ)
10・15モード燃費(略称:10)
JC08モード燃費(略称:JC)
3代目フィットRS(レギ) / 19.2km(JC)
2代目フィットRS(レギ) / 17.4km(10)
NDロド(ハイ) / 17.2km(JC)
初代ヴィッツRS(レギ) / 17.0km(10)
ZC32Sスイスポ(ハイ) / 15.6km(10)
▶MR-S(レギ) / 14.8km(10)
NCロド(ハイ) / 13.0km(10)
NBロド(レギ) / 13.0km(10)
FT86(ハイ) / 12.8km(JC)
DC2インテR(ハイ) / 12.8km(10)
NA6ロド(レギ) / 12.2km(10)
S2000(ハイ) / 11.0km(10)
RX-8(ハイ) / 9.0km(10)
一般的に10・15モード燃費よりJC08モード燃費のほうが低い数字が出ます。
ですのでJC08で高燃費を出しているフィットなどは燃費がより良いのではないでしょうか。
実際の使用感としてMR-Sの燃費は良いと思います。トルクがあるからでしょうか。
こうしてみると最近の車は燃費が良いですね。
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長くなりましたが、まとめは以上です。
こういったものは特に意味のあるデータではないかもしれませんが、比較するのも楽しいですしなんとなくまとめてみたくなったのでやってみました。
粗もあるかと思いますがMR-Sについて少し知ることができたように思います。
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