
EV LIFE KOBE 2025で以下の最新EVを乗り比べました。
2日間頑張って以下の順番で7台に乗れました。
ポルシェ・タイカン4Sクロスツーリスモ
スバル・ソルテラ ET-HS
フォルクスワーゲン・ID.BUZZ Pro Normal Wheelbase
BYD・シーライオン7
キャデラック・リリック
BMW・iX2 xDrive 30
ホンダ・N-ONE e:
神戸市街を20分ほど走行。7台とも、同一ルートを同じような運転で走行。
路面の良いところ、凸凹のところ、60km/h+αでの走行など一通り運転ができました。
試乗説明員(助手席)と相方(後席)乗車で3名乗車条件。
<ポルシェ・タイカン4Sクロスツーリスモ>
運転席に座り前を見るとヘッドライトの部分が盛り上がって見えてやや左前方の感覚が分かりにくい印象。
ノーマルモードを選んで駐車場内をゆっくり走行。アクセルの最初の踏み込みはやや重いが、ちょっと力を入れて踏んでいくと飛び出すこともなく微速走行に必要なトルクがスムーズにでる。アクセルの重さはすぐに慣れ道路にでる。渋滞でもトルクは微調整しやすくスムーズに走れる。
乗り心地はエアサスだがやや硬い。ふわふわ感は皆無。路面の凸凹は角が取れた状態で伝わってくる。突き上げ感はない。マンホールを踏んでも最小限に角が取れた上下動があるだけですぐに減衰。頭が左右に揺さぶられたり前後ピッチングもない。フラット感は十分。後席の相方も揺れは不快ではないと。ダイレクト感優先なのか路面ゴロゴロ感は多少あり静粛性も特段良いわけではなくシルキーという走行感覚ではないが、無駄な上下動や前後左右の不要な揺れがないのがやはり良い。
ブレーキはダイレクト感があるが特段癖もなく、普通に流れに乗ってゆったり走れる。停止間際のブレーキ力の段付きなどもなし。
40km/h程度で走行中に中間加速を試した。アクセルを少しだけ素早く踏み込むと、踏み込みストロークにわずかの遅延もオーバーシュートもなく踏み込んだ分だけ正確にトルクが増える。クルマは姿勢を一切変えることもなく、出力されたトルク分だけ正確に加速度が増す。アクセルを素早く戻すと戻した分だけ即トルクが絞られ加速度が減る。足の動きに遅延なく連動して進行方向の加速度だけが瞬時に正確に変わる感じ。もちろんピッチングもなし。こういう感覚のクルマは初めてなので新鮮だった。スポーツモードにしてみたが街乗りの範囲では加速感はさほど変わった気はしなかった。速度が上がるとエアサスが車高を下げてくれてより安定した走行になるらしい。
普段の街乗りも快適で、高速ではストレスなく走れそう。性能は持て余しそうですが。。
市街地20分の試乗でも良いクルマなのはよくわかりました。
<スバル・ソルテラET-HS>
ノーマルモードを選択。駐車場をゆっくり走行して道路にでる。アクセルもブレーキもハンドルも操作感と車体の反応がスムーズで雑味のない印象。アクセルは重くも軽くもなくちょうど良い。アクセルの遅延はあるがあまり感じない程度でちょうど良い。ブレーキも停止間際の段付きもなくスムーズに停車できる。踏み込み量と効きの感じもちょうど良い。発進加速から巡航、減速停止までの一連の動きがスムーズな印象。
乗り心地に関しては、フラット感はさすがにポルシェには敵わないがこれまで乗ってきたSUV型のEVとすればよい方。ただし後席の相方曰くポルシェと比べると継続する揺れがあったとのこと。比較対象がポルシェでは仕方ないが、やはり後席の揺れは車型の影響が大きいのか。マンホールを踏んだ時の左右揺れとピッチングは皆無ではないが、運転している限りは許容範囲と思う。ピッチングはどうも路面凸凹が特定のタイミングで来ると揺れが増幅してしまって顔を出すような感じでいつも感じるわけではなかった。
全体的にはどこか抜きんでていると思う部分はないが、特に気になるところがなく、全体的にバランスが取れていると感じた。
助手席の説明員の方はスバルの商品企画の方。群馬からおろしたてのソルテラで神戸まで自ら走ってきたとのこと。
乗り心地についてはダンパーの特性がキーで種々調整したとのこと。ペットが酔わないか、飼い主と一緒に乗ってもらって様子を観察することもして検証したとのこと。ダンパーはbZ4Xより少し硬めになっていると。EVは電池が重いので一旦揺れだすと大きく揺れてしまうので揺れ始めないように特性調整しているとのこと。
今もトヨタに詰めて一緒に開発しているらしく、大きな方向性などトヨタと意見が合うが、細かい話になってくると意見が異なってくる、スバル社内でも異なってくると。議論を重ねる中でEVはこうあるべき、という設計の考え方はだんだん定まってきているとのことでした。最終的に考え方が異なる部分、こだわりの部分はトヨタとスバルで作り分けということになるらしい。ポルシェもリリックも調べたと。バラバラにするようです。
今回の改良は、初代の問題点の対策や各要素技術の進化を取り入れた結果、フルモデルチェンジのような感じになったとのこと。
ソルテラの展示車を見に来た人を試乗に勧誘したり、商品企画の方自ら展示車の説明員をするなど関係者みな熱心だった。スバルは展示ブースも、試乗会も最も気合が入ってました。
<フォルクスワーゲン・ID.BUZZ Pro Normal Wheelbase>
展示車はロングホイールベースの車両だったが、試乗車はショートホイールベースのバージョン。外観はデカいがデザインは他にない特徴的なもの。内装はドアもインパネもすべてカチカチのハードプラ。形状や色使いは明るくかわいらしい感じだがおっさん向けではない。
駐車場内をゆっくり運転開始。視線は高いが左も右も何か見切りが悪い。大きさが気になって大回り気味にハンドル操作してしまう。アクセルは踏み込み時、思ったよりちょっと前に出がちなトルク出力の味付け。ブレーキは初印象では効きが悪く感じた。クルマの重さを感じてしまうような感覚。さらに踏めば効くので、欲しい制動力までのストロークが思ったより大きい感じ。そのうち慣れるが。道路にでて街中を走行。乗り心地の印象はとにかくふわふわしている。凸凹通過時は前後左右によく揺れる。突き上げも大きい。2列目に座った相方は10分程度で無口になりクルマ酔い。曰く、終始ぐわんぐわんと揺れまくると。これは動くコーヒーカップなのか?とも。シートも小さくバスの補助席みたいでだめとボロクソだった。
外観はやはり誰の目にも特徴的で沿道の人が写真とってきた。
試乗の印象としてはちょっと厳しいことになった。おっさんにはよくわからないが、刺さるひとには刺さるのだろう。他と比べて買うクルマではないのだろうね。
<BYD・シーライオン7>
昨年のATTO3と比べて、内装はまあ普通のデザインになった。駐車場内をゆっくり走行。アクセルはフリクションが大きい感じで思うように微小トルクが出せず、そっと発進しづらい。アクセルを操作すると右前でキーンと小さなモスキート音がなったり止まったり断続したり。何かのスイッチングノイズと思うが耳障り。道路に出て街中を運転。停止からの出だしはパーキングブレーキと競合するのか、それともトルクを出しすぎなのか、思ったより前に出がちなる。のろのろ渋滞で車一台分だけ前に出たいだけなのにポンと出すぎて助手席氏の頭がカックンとなった。渋滞ののろのろ運転をスムーズにするのに気を遣う。まあ慣れるのかもしれないが。
ブレーキは踏み込み時、遊びが大きい感じで、ややしっかり感がない。停止間際の段付きなどはなくスムーズだが、それ以外はあまり良くないかな。
乗り心地面では、ソルテラよりだいぶ揺れる。マンホールを踏んだら左右に頭が揺すられ前後ピッチングもあり。助手席氏も同意。SUV車型のEVでは悪い部類。昨年のATTO3のほうがマシだったように思う。ソルテラと比べて加速・巡航・ブレーキ停止の一連の動きにスムーズ感があまりなく、フリクション感、非線形感、ざらつきを感じる印象。
ハンドルはフリクション感のほか、常時パワステが勝手にトルクをちょこちょこ掛けてくる。車線中央に走行位置を修正したいのか知らないが、だれかにハンドルを触られていう感じでうっとうしく感じることもあった。スムーズな操舵感というのはないかな。
なお相方は先ほどのID.BUZZでダウンし離脱したので、後席の乗り心地評価はできず。。
1日目は以上で終了。
後編に続く。。
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2025/12/06 18:17:33