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2022年05月13日

中古911の購入を検討中の方へ

中古911の購入を検討中の方へ 最新が最良・・ポルシェ911というクルマに於いて、使い古されたクリシェですが、個人的には997前期型以前の中古の911にしか目が行きませんw。で、同じような考えをお持ちの方で、これから改めて中古の911を手に入れよう!という方が知っておくべきことについて本日は少々語らせていただきたい、と思います【注:飽くまで空冷~水冷を合計5台乗り継いだに過ぎない、一ポルシェファン(ど素人)の私見です】

まず、中古の911と一口に言っても、初代911から数えると、901、ナロー、930、964、993、996、997、991、992と9世代もあります。ご存知の通り、993以前が空冷世代、996以降が水冷世代となりますが、前期型と後期型を分けるとさらに膨大なバリエーションになります。水冷化以降は、格段に壊れにくくなり、整備もしやすくなりました。そういう意味では維持をしやすいのは間違いなく996以降ということになります。しかしその996もすでに登場から20年以上が経過しており、ポルシェAGの扱いとしてもクラッシックカーの領域に入っています。空冷911は最後の993でもすでに25年選手で、そもそも程度の良いオリジナルに近い個体は数が少なく価格も高騰しています。

まずは水冷モデルですが、実は996~997世代も数年前までは市場にタマ数が豊富にありました。が!!ここ1、2年で激減しています。とりわけMT車は極めて流通数が少なく、オーナーが手放さないのか、海外に流出してしまったのか分かりませんが、とにかく少ない。GT3系のような特殊なモデルを除けば、中古車試乗で流通している全911(合計890台)の内、MT車で修復歴なしの996~997は49台、991を合わせてもわずか55台に留まります(カーセンサー調べ)。そんな水冷初期世代の911ですが、エンジンの構造上、インテ―ミディエイトシャフト問題(通称インタミ問題)というモノがあります(他にも997カレラS系に多い6番シリンダー破損問題というのもありますがマニアックなので割愛します)。

インタミ問題については私がかつて泣く泣く997カレラを手放す直接的原因にもなったポルシェの黒歴史ですが、その後ポルシェジャパンでリコール対象となり、国内正規販売車両については無償で点検・対策をしてくれます。逆に、並行輸入車の場合はリコール作業の対象外となるため、注意が必要です。こんな事もあって、一時は露骨に敬遠された中古996~997ですが、今ではある程度安心して乗れるということで人気を取り戻しつつあります(中古市場価格にもこれは如実に現れています)。ちなみにエンジンが破損し、載せ替えとなると、リビルドエンジン単体で約200諭吉、作業工賃も含めると250諭吉(!)ほどのコストがかかるようです。もし中古で996~997を手に入れて、インタミ未対策だった場合にはただちに最寄りのPCに相談することを強く推奨致します。

一方の空冷モデルですが、基本構造がシンプルなのと、ボディおよび縦割りクランクのエンジンケースが異様に頑強なため、基本的には消耗品関係さえきちんと交換していれば、ほぼ半永久的に乗れるのが魅力です。しかしながら、エアコン廻りやポンプ類、樹脂系パーツを中心に、経年劣化で修理交換が必要な箇所が多く、走行距離の少ない一見程度良好な車両を手に入れたとしても購入価格にプラス100~200諭吉の整備費用を見ておく必要があります。ちなみに水冷モデルに関してはよほどの事が無い限り100諭吉を超えるような整備は発生しないと思われます。そういう意味では、上述の通りランニングコストは水冷モデルに分があります。

ちなみに991以降に関しては私は知識が不足しているので、あまり確実な事は言えませんが、年式的にもまだあまり古くなっていないこともあり、ほぼメンテコストは掛からないようです。そういった意味では「最新が最良」か否かは別にして、間違いなく「正常進化」しており、益々手の掛からない子になっていると言えます(フェラーリ辺りと比べるとポルシェはホントにお金が掛からないと思います)。ただ、これも聞くところによると997以前のモデルと比べて相対的にアッセンブリー交換部品が増えているということで、故障の頻度は多くないものの、実際にパーツが故障し、交換するとなるとそれなりのコストはみておく必要があるようです。

様々な社会情勢の影響もあり、現在は一時よりも市場に中古911が出ている状況ですが、今後の円安進行を考えると良個体は国内需要がなければどんどん海外に持って行かれる可能性が高いと思われます。ポルシェが生産した車両の実に70%が稼働していると言われていますが、その理由はポルシェの車両本来のタフさに加え、本国ポルシェAGがクラシックカーの整備に力を入れ、パーツを安定的に供給し続けている、というところにあると思います。なので、買えるうちに気になるモデルを手に入れ、しっかり整備し、めくるめくポルシェライフを(ガソリン車に乗れなくなる前に)堪能することを個人的には強くお勧めします♪
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Posted at 2022/05/13 14:17:31

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この記事へのコメント

2022年5月13日 19:44
アレ?インタミの保障って、認定中古車で全ての定期点検をPCで施工している事がマストじゃないでしたっけ?
「そんな個体あるワケねーだろっ!」
ってニュース記事にツッコんだ気が???
コメントへの返答
2022年5月13日 21:41
それがですねぇ…

私も以前その記事を見て、すっかりそう思ってたのですが、ルールが緩和された?のか、今は国内導入された正規車両はすべてリコール点検及び作業の対象らしいです!(他の方のブログで知りました)

現に、私の996C4SはPC入庫履歴が無いにも関わらず、問題なく受け入れていただきました😊。ポルシェジャパンの寛大な対応に感謝です🙏
2022年5月13日 22:56
まず911の前に911かボクスター系か?という所でも迷う壁はあるわけですが、911にしたとしてもOPを好きに選べる新車の992かそれ以前のモデルなのか?それ以前だとターボなのかNAなのか、水冷なのか空冷なのか?…とあまりに悩む要素が多すぎるんですよね(^^;;

自分は何を求め何なら気にならないか?どのように911を走らせたいか?で答えは変わってくる気がします。最近それぞれの良さを理解できるようになり、昔のように「これだ!」と盲目的に決められずアレもコレもいい!と思ってしまいます(^^;;

ちなみにGT3のリフターのポンプだけで約300万です(^^;;
コメントへの返答
2022年5月14日 8:02
そうですね、人に拠ってそれぞれ考え方が違いますから、これが正解!というのはありませんね。それこそ、ポルシェの数だけ答えがある、とw。まあ中古車も含め、それだけ選択肢があるというのは幸せな事ではありますね^^。

私は約10年ぶりに911(964、996)に回帰して、自分が911というクルマ、ひいてはスポーツカーに何を求めているか、より明確になりました。結論としては、自分の中では世代を問わず、NA+MTのカレラ系が最高の911です♪
2022年5月13日 23:13
マジすか!?
それは超朗報ですね、997前期までの水冷第一世代エンジンにも光明が差したんですね〜。

今997前期が底値っぽいですが、Tipのカレラ系なんて普段使いに良さげです。
僕は買えませんけど。w
コメントへの返答
2022年5月14日 8:06
マジです!

そう、旧い水冷好きにとっては本当に福音だと思います。

997前期は一昨年くらいが底値でそこからジワリと上がっています。特にMTはタマ数も少なく、今後プレミア化が予想されます。

ココだけの話、奥さん用に997右HTipを時々物色していましたが、彼女は最新が最良というポリシーで、992が良いとのことです(笑)。

プロフィール

「海外ソースに依ると、992.2ターボSのリリース日が2025年7月から2026年2月に先延ばしになった、と。ターボはターボSの後に登場予定ですので、早くても来夏ですかね…。2027年秋には994(全車T-HEV)に代替わり予定なので、後期型ターボ/ターボSは短命に終わりそう🧐」
何シテル?   06/24 21:20
趣味車:992.1カレラT(2023年式左MT) アシ車:GR86“リッジグリーンリミテッド”(2024年式右MT) ファミリーカー:カイエンGTS(2024...
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