
新型コロナ、Covid-19に対するワクチン接種が日本でも始まっています。やや出遅れている感もありますが西側先進国の中では比較的流行がマシなので、諸外国の動向を見ながらの対応でも充分かと思います。
首都圏の緊急事態宣言は解除されましたが、宮城県と関西圏で感染が拡大してます。まだまだ油断なりません。
ワクチン接種でどの程度免疫が持続するかは未知数で、自分も
「長くてもせいぜい半年」と書きましたが、ファイザー製ワクチンは半年後もまだ有効であった旨アナウンスされました。
Pfizer and BioNTech Confirm High Efficacy and No Serious Safety Concerns Through Up to Six Months Following Second Dose in Updated Topline Analysis of Landmark COVID-19 Vaccine Study | Business Wire
既に日本国内でも報道されてますのでご存知だった方もいらっしゃるかもしれませんが朗報です。
一方、ロシア製ワクチンを接種していたアルゼンチンのフェルナンデス大統領がコロナに感染したというニュースも流れました。
新型コロナ: アルゼンチン大統領が陽性 ロシア製ワクチン接種: 日本経済新聞
折角ワクチン接種したのに…と思うと残念な話ですが、一刻も早い回復をお祈り申し上げます。
何を隠そう私も一応医療関係者ですので、ファイザー製ワクチンの1回目の接種を既に済ませ近日中に2回目の接種を行なう事になってます。
Covid診療の最前線で戦っている訳ではない自分なんかよりもっとワクチン接種の優先度の高い方々もいるように思いますが、やってもらえるということですのでお言葉に甘えます。
このファイザー製ワクチンですが、
結構「副反応」があります。接種したワクチンを体が「敵」と認識して一生懸命反応して免疫を作ろうとして発現している症状ですので「副作用」とか「副反応」という表現は適切でないように思いますが、そう呼ばれています。
自分の場合、1回目の接種10時間後くらいから接種部位の痛みが出ました。注射そのものは大して痛くありません。「筋肉痛」というより打撲後の痛みに近い感じでした。
大した副反応ではないですが
トゥインゴの変速操作をする際に、特に1速に入れる時に「痛たたたたた…」って感じになりました。笑い話にできる程度の話ですが。
自分はその程度の「副反応」で済みましたが、その他には発熱、倦怠感、悪寒等の症状が出た方が結構いました。男性より女性の方が強い「副反応」が出やすいようです。
自分もそうでしたが、これら副反応は概ね48時間程度で消失します。
1回目の接種より2回目の接種の方が強い「副反応」が出るケースが多いようです。
これらの「副反応」を抑えるために対症療法、あるいは予防的に「アセトアミノフェン」を服用して対応してる医療機関もあるそうです。
アセトアミノフェンは病院でも処方してもらえますが、市中のドラッグストアでも「タイレノール」とかそのまんまの「アセトアミノフェン」いう商品名で売られています。
タイレノールの用量用法は1回1錠(300mg)・1日3回までとされていますが、近年医療現場ではアセトアミノフェンはもっと多い量も使われています。
「アセリオ」という商品名の点滴で静脈内投与するアセトアミノフェン製剤があるのですが、1瓶に1000mg入ってます。一回15mg/kg(体重50kgの人なら750mg)、一日最大で計4000mgまで使って良い事になってます。タイレノールなら規程の倍量程度飲んでしまってもまず問題が出ることはないです。
アセトアミノフェンは小児や妊産婦での投与実績も豊富で、比較的安全性が確立されている薬剤です。ドラッグストアなどで売られている総合感冒薬にも含まれています。
アセトアミノフェンを大量服用してアセトアミノフェン中毒となると重篤な肝機能障害を来します。
肝臓疾患のある方は医師に相談して適切に処方してもらう方が良いのは言うまでもありません。
女性の場合毎月のイベントのために常用している鎮痛剤があるかもしれません。
非ステロイド系消炎鎮痛剤と呼ばれる薬剤を常用されている方も多いと思いますが、ワクチン接種後の副反応の緩和に使用した場合にどうなるかはまだデータがありません(これはアセトアミノフェンも同様です)。
発熱で脱水が高度な時にこのタイプの薬を服用すると腎臓にダメージが来ます。
それから胃潰瘍などの胃の疾患がある方には、この種の薬剤は禁忌です。
そうでなければおそらく何も問題ないと思いますが、気になる方にはアセトアミノフェンをおすすめします(科学的根拠、証拠はありませんが現状こちらが推奨されてます)。
自分の周囲にはロキソニンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤を予防的に服用していた医師も複数いました。
自分の周囲を見る限り、これらの「副反応予防対策」は一定の効果があるように感じます。
尚コロナの流行初期に世界的なアセトアミノフェンの買い占めが発生し、タイレノールなどは供給不足が生じてドラッグストアから姿を消していた時期がありました。Covid-19による発熱に対し非ステロイド系消炎鎮痛剤による対症療法が推奨されずアセトアミノフェン使用が推奨された事に起因します。
日本でワクチン接種が進められる中でこのような事態が再発する事はないと思いますが参考まで。
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2021/04/04 09:43:22