まとめ記事(コンテンツ)

2014/07/17

しっかりがすてきです。

スタンダードセダン特集の第3回目は、日産・パルサー(N14型)を取り上げます。

先代よりひときわヨーロピアンテイストをアップさせてデビューした4代目パルサーは1990年にデビュー。



従来通りの4ドアセダン&3ドアハッチバックというラインナップに加え、主に欧州がメインマーケットとなる5ドアセダンも新設定。






スタイルは兄貴分であるプリメーラとの共通性を感じさせながらも、各ピラーを立ち気味にしてルーフを高め、限られたサイズの中で居住性を確保したデザイン。


とはいえ、ホイールベースは運動性能を重視したおかげでさほど長くなく、後席のレッグルームはけっこう狭かった記憶がありますね。

エンジンは140psを発生する1.8L、SR18DEを筆頭に5種類。

1.5&1.3Lは待望のツインカム化を果たしましたがまだまだ過渡期にあり、ともにキャブレター仕様。

1.6LはCA16からGA16にスイッチされましたが、これがスペックから想像する以上に良く走り、実用テンロクとは思えないほどの隠れた逸品でしたね。

5ドアセダンの1800GTI。


元々欧州市場を意識していたため、国内専用モデルよりトランクルームの優位性は高かったパルサーですが、5ドアセダンではユーティリティをさらにアップ。
あいにく日本市場では人気薄でなかなかお目にかかれないクルマでしたが、使い勝手のよさをしみじみと体感させるセダンでした。



ハッチバックは3ドアのみの設定。
ルーフまで回り込んだリヤウインドウが目をひくリヤスタイル。



「サウンドセレクション」装着車では回転式ツイーターを組み込んだ「デュアルドライブパッシブラジエター」をリヤパーセルに装備。
CDプレーヤーは最上級車GTIのみのアイテム。
まだまだカセットが幅を利かせていた時代でしたね。
ラジカセでダビングしたハイポジのカセットをコンソールにズラッと並べ、オートリバースのコンポにガチャンと入れてドライブを楽しむのが定番。
うーん、全ての単語が懐かしい(笑)

3ドアのGTIとX1Rは、ドアの内側に専用の傘が収納出来るというギミックも先代譲り。

そしてやっぱり忘れてならないのは、ターボとアテーサで武装したスーパーウェポン、GTI-Rの存在。


国内ラリーをメインに活躍していたU12ブルーバードSSS-Rに代わり、世界最高峰の舞台であるWRCへの参戦を目標に、よりコンパクトなパルサーをチューニング。


巨大なエアインテークを持つボンネットの下に収まるのは、GTI-R専用の2リッターツインカムターボ、SR20DET。
4連スロットルチャンバーや大型インタークーラー等でパルサー史上最高のパワーとなる230psを発揮。
リアルスポーツカーに負けずとも劣らない俊足ぶりを見せつけてくれました。

しかし実戦の場では目立った活躍を見せることはできず、わずか数年で本命のWRCは撤退。
狭いエンジンルームにギュンギュンに押し込まれたエンジンの冷却性能の悪さは有名でしたね。

GTI-Rには標準車に加え、装備を最廉価のV1と同等に簡略化した「ベース仕様」も設定。

標準車はオーディオレスが標準なのに、ベース仕様にAMラジオが装備されるのはなぜ?(笑)

その他にも3連スポーツメーターや大型ルーフスポイラー、フロントフルバケットシートなどがGTI-R専用品。
シートのリクライニングがダイヤル式なところが欧州車っぽいです。

901運動で成功した日産の元気な時代を凝縮したようなN14パルサー。
こちらも生産終了から今年で20年が経過し、見かける機会もぐっと少なくなってきました。

街中で出会うのは1500M1やセダンの1500J1Jというのがもっぱらでしたが、今では考えられないほどGTIやX1Rもたくさん走っていた記憶があります。

そういえば高校の先生がセダンのGTI、いとこのお姉さんがハッチバックのX1Rに乗っていたなぁ…(遠くを見る)


最近欧州ではパルサーの名前が復活したようですが、やっぱり大きく育ちすぎた感はあります。
90年代を走り抜けた、手頃なサイズでしっかりが素敵なステディ・パルサーがいいですね♪



おまけ

さすが欧州を意識したパルサーだけに、カタログ写真のロケ地もヨーロッパ。
この中にも、2台のルノーが背景で花を添えます。

ルノー25


ルノー4F


N14パルサーも改めて時代の流れを感じますね。

Posted at 2014/07/17 16:34:06

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