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- パルス式サルフェーション除去装置の設計
まとめ記事(コンテンツ)
SaeXaさん
2015/08/13
パルス式サルフェーション除去装置の設計
カテゴリ : 電装系 > バッテリー > その他
車種:日産 シルビア
作業日:2015/08/13
目的:修理・故障・メンテナンス
作業:DIY
難易度:★
作業時間:30分以内
1
電気的刺激でバッテリーのサルフェーションを除去できるらしい。
これを”パルス・パワー”とか”パルス・テクノロジー”というそうだ。
製品も出ているし、「効果がある!」という書き込みもみるが、具体的な数字もなく「?」が多くつくものばかりである。
装置の設計からはじめ、自分自身が納得できる結論を引き出したいと考える。
これを”パルス・パワー”とか”パルス・テクノロジー”というそうだ。
製品も出ているし、「効果がある!」という書き込みもみるが、具体的な数字もなく「?」が多くつくものばかりである。
装置の設計からはじめ、自分自身が納得できる結論を引き出したいと考える。
2
Spice(電子回路シミュレーター)で確認しながら、設計を進めていく。
車載を考慮し、バッテリー自身を電源とする。
バッテリー自身を電源とすると、昇圧型DC-DCコンバータの回路を参考にパルスを作っていくのが順当と思われる。
バッテリー自身を電源として動作することと、通電時間(パルス)に対して十分な休息時間(無通電時間)をとることで、電圧監視の安全回路を省略することにした。
車載を考慮し、バッテリー自身を電源とする。
バッテリー自身を電源とすると、昇圧型DC-DCコンバータの回路を参考にパルスを作っていくのが順当と思われる。
バッテリー自身を電源として動作することと、通電時間(パルス)に対して十分な休息時間(無通電時間)をとることで、電圧監視の安全回路を省略することにした。
3
手元に 100μH 2A のインダクタがあるのでこれを使用した装置にする。
バッテリー自身を電源とするので、充電電圧である13.8Vで設計する。
インダクタに流れる電流 Ipk を容量2Aの半分、1A とすると、
Ipk(1A) = 電圧V(13.8V)/インダクタ(100μH) × 通電時間(Ton)
にあてはめて 通電時間(Ton)を求める。
Ton = 0.0000072463・・
Ton を 7μ秒にする。
1周期を 200μ秒にした。
1周期を 200μ秒にしたのは、ちょうど 5000Hz になるからで、あまり根拠はない。
通電時間に対して十分な間隔を空けるにはこれぐらいが良いだろうってことで・・・。
バッテリー自身を電源とするので、充電電圧である13.8Vで設計する。
インダクタに流れる電流 Ipk を容量2Aの半分、1A とすると、
Ipk(1A) = 電圧V(13.8V)/インダクタ(100μH) × 通電時間(Ton)
にあてはめて 通電時間(Ton)を求める。
Ton = 0.0000072463・・
Ton を 7μ秒にする。
1周期を 200μ秒にした。
1周期を 200μ秒にしたのは、ちょうど 5000Hz になるからで、あまり根拠はない。
通電時間に対して十分な間隔を空けるにはこれぐらいが良いだろうってことで・・・。
4
シミュレーションでは、パルスのピークが70V以上出ている。
このパルスが、サルフェーションを分解していくのだろうか?
実際にバッテリーにつなげば、吸収されてこんな高いピークが出ることはないのだろう。
でも、ちょっと不安な電圧の高さである。
このパルスが、サルフェーションを分解していくのだろうか?
実際にバッテリーにつなげば、吸収されてこんな高いピークが出ることはないのだろう。
でも、ちょっと不安な電圧の高さである。
5
インダクタに流れる電流を確認してみる。
ピークで 1.4A になっている。
計算よりも多く流れているが、これも実際には導線の抵抗などでもう少し下がるに違いない。
容量の 2A に対して十分な余力があるので、これで良しとする。
ピークで 1.4A になっている。
計算よりも多く流れているが、これも実際には導線の抵抗などでもう少し下がるに違いない。
容量の 2A に対して十分な余力があるので、これで良しとする。
6
作製する回路をこのように組んでみた。
簡単に解説すると・・・
インダクタL1で作られた高電圧のパルスは、ダイオードD1を通してプラス成分だけがバッテリーV1に作用する。
装置の電源であるバッテリーからは、パルスの成分をL2でフィルターにかけられ、直流成分だけがコンデンサーC2に充電される。
コンデンサーC2に充電された電気は、タイマーIC555が作動するための電源とインダクタL1で作られるパルスの電力源となっている。
簡単に解説すると・・・
インダクタL1で作られた高電圧のパルスは、ダイオードD1を通してプラス成分だけがバッテリーV1に作用する。
装置の電源であるバッテリーからは、パルスの成分をL2でフィルターにかけられ、直流成分だけがコンデンサーC2に充電される。
コンデンサーC2に充電された電気は、タイマーIC555が作動するための電源とインダクタL1で作られるパルスの電力源となっている。
7
周期・通電時間は、タイマーIC 555 を使用した。
このICの優れているのは、R1、R2、C1の値で周期や通電時間を設計できるようになっている事である。
Tonは、次の式で求めらる。
Ton = 0.693×(R1+R2)×C1
また、消灯時間Toffは、次の式で求められる。
Toff = 0.693×R2×C1
1サイクルの時間・周期Tは、次の通りである。
T = Ton + Toff
ここで注意しなくてはならないのは、通電時間Tonを周期の半分以下にできないということである。
このため、このサルフェーション除去装置ではn型トランジスタを間に組み込んで、オン時間とオフ時間を逆転している。
タイマーIC555 のオフ時間が、サルフェーション除去装置のオン時間Tonとなることを承知しておいてほしい。
このICの優れているのは、R1、R2、C1の値で周期や通電時間を設計できるようになっている事である。
Tonは、次の式で求めらる。
Ton = 0.693×(R1+R2)×C1
また、消灯時間Toffは、次の式で求められる。
Toff = 0.693×R2×C1
1サイクルの時間・周期Tは、次の通りである。
T = Ton + Toff
ここで注意しなくてはならないのは、通電時間Tonを周期の半分以下にできないということである。
このため、このサルフェーション除去装置ではn型トランジスタを間に組み込んで、オン時間とオフ時間を逆転している。
タイマーIC555 のオフ時間が、サルフェーション除去装置のオン時間Tonとなることを承知しておいてほしい。
8
ブレッドボードで仮組して、確認してから作成を行う。
これだけの部品点数と大きさならバッテリー付近に装着するのに支障がない大きさに収まるに違いない。
これだけの部品点数と大きさならバッテリー付近に装着するのに支障がない大きさに収まるに違いない。
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