緊急事態宣言は有効だったのか、はいつわかる？

さて緊急事態宣言の発出後、直近の２週間はもう成り行き任せで祈ることしかできないワケですが、今の我々が政府の言う「接触８割削減」を頑張って、その効果が出る２週間後のお話。

東京都は自粛要請について、国との調整に２日を要しましたが、概ね都の当初の思惑通りの営業自粛要請が出ることとなりました。小池都知事、並びに都の関係者の努力に心から敬意を表すると共に、我々都民も彼らの努力を無にしないためにも、心して接触を可能な限り減らして、２週間後の感染者発生傾向を何とか変えなければなりません。

さて政府（の専門家会議）の説明では、我々の行動変容で他者との接触を２割減らした程度では感染拡大の抑止効果はほとんど期待できず、８割削減するとある時点を境にガクッと感染者数が減る、ということだと理解しています。

資料はコレでしょうか。

８割削減って具体的にどこまでなのか？とか、８割削減したら本当に感染拡大が抑止できるのか？とか、皆さん色々とお有りでしょうが、ここは一旦
「接触を８割削減出来れば、２週間後には感染拡大が減少に転じる」
と信じましょう。

であるならば、、、

疑問点①：今現在、我々は全体として何割接触を削減出来ているのか？

疑問点②：結局、接触削減が８割に届かなかったら２週間後に何が起こるのか？

放送各社ではビックデータを活用した情報を散発的に紹介しています。こんなの。

こういったデータを活用して、８割削減の目標に対して日々の実績がどうだったのか？って誰がモニタリングしているのでしょうか？

加えて、８割未達となった場合、一体誰が？或いはどんな行動？によって削減が未達になっているのか、誰か分析しているのでしょうか？

西村経済再生相は「効果が出なければ更に厳しい措置を」と言うけれど、目標未達の割合（あと何割？）も、未達の原因（誰がなぜ接触しているの？）も解らなければ、その更に厳しい措置というのが有効かどうかは誰にも判りません。

海外ではロックダウン（都市閉鎖）の実施で接触削減９割と言われてますから、８割削減を要請ベースで国民一人ひとりの努力では、達成は相当に難しい筈です。

しかし今日のTVのワイドショーでも「意外に難しい」「大変」「でもみんなでがんばろー」なんて呑気に言い合ってますが、もし効果が出なかったら、２週間後に何が起こるか彼らはわかっているのでしょうか？

目標８割に対して実績が４割から５割で推移して２週間が経ったら、感染者数は思惑通りに減少には転じないハズなので、もしそうなったらこの状態を更に２週間延長しなければなりません。当然、その後も増える感染者に対して、医療機関の受け入れキャパももっと増やさなければなりません。

ネット上でこんな資料を見つけたのですが。

この資料がどういう位置付けのものなのかはハッキリしないのですが、ボクが着目したのは東京都のグラフ。感染者の増加が4,000人に達した後、ケース別に３種類のカーブが描かれています。
他方で都では、病床数4,000床を目指していると語っています。根拠がこのグラフかどうかは判りませんが、何かを根拠に4,000床を確保すればこの事態を乗り切れる（入院患者は4,000人以上には増えない）と考えているのであれば、この目論見が狂ったら非常に困る筈、、、ですよね？

で、目論見通りに行くのか、目論見が外れそうなのかはもう今日の時点で解るんですよ。そのビックデータを見て８割削減が達成できているかをモニターしていれば。

緊急事態宣言から既に３日、この間の達成度が８割削減に届いていなければ、そのツケは4月21日以降の３日間の感染者数の増加数にハネる理屈です。

とすれば、この３日の影響を勘案した上で、病床が更に何床必要になるのかならないのか、その懸念を元に21日以降の対応策をどうするかを誰かが考えなければなりません。

21日になってから、或いは22日の感染者発生状況を目の当たりにしてから
「ヤバい、目論見通りに感染拡大が止まらない。対策を考えなくちゃ！」
じゃ遅いんです。

再三書いていますが、4月21日以前の感染者の発生はもう成り行きです。少しでも少なく済むように祈るしかありません。しかし4月21日以降については、今の我々の日々の活動によって変えられます。我々の頑張りが、まだ足りないのか十分なのか、全然足りないのかもう少しなのか、誰かがちゃんとモニタリングして、日々国民に向けて尻を叩かなければダメでしょう。

そして平行して、目標未達のツケは4月21日以降に表れるんだから、その対策をもう考え始めなければ間に合いません。

ってな具合に、状況はかなり切迫しているハズなのですょ(^_^;)。