まとめ記事(コンテンツ)

2014/05/09

檸檬☆さだまさし


 さだまさしの曲が好きです。関白宣言の大ヒットにより「軟弱、右翼」など様々なバッシングを受けることもありましたが、私は一貫して歌手さだまさしが好きなんです。グレープ時代が高校時代に重なり、さだまさしとしてソロデビューしたのがちょうど大学生活のスタートと重なります。

 「檸檬」(作詞/作曲:さだまさし)は1978(昭和53)年に発売されたさだまさしの3枚目のソロアルバム『私花集(アンソロジィ)』に収録されています。その頃僕は大学生で、文学を志していました。毎日本を読んでいました。音楽活動も始め、小さいコンサートで歌うようになっていました。恋もしていました。この歌はそんな僕の心にすぐに沁みてきました。
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 「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。」で始まる梶井基次郎の『檸檬』は当然読んでいました。この曲を聴いたときにすぐに「これは梶井の檸檬だ。」と思ったものでした。
 大学は千葉でしたので、主に総武線沿線に下宿していました。西千葉、稲毛、新検見川といった駅の近くでした。神田の古書店街にも総武線を利用して時々出かけました。御茶ノ水駅から地下鉄の神田神保町駅あたりまで歩くのが好きでした。
 一度だけ女の子と二人きりで神田古書店街に行ったことがあります。古本屋を歩き、そのあと喫茶店でコーヒーを飲むという他愛ないデートでした。そのとき僕はどんな本を買ったか全く覚えていません。しかし、彼女が買った本の一冊の題名は今でも覚えています。「建礼門院右京大夫(日本詩人選)」です。情けないことにあれから35年以上経った今になっても読んでいません。その彼女が癌で亡くなったと聞いたのはいつだったろうか…。

Posted at 2014/05/09 05:37:43

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