まとめ記事(コンテンツ)

2025/08/12

エアコンの仕組み【永久機関は可能か?編】


夏になると増える(というか顕在化する)エアコントラブルですが、そもそもエアコンがなぜ冷えるか?の仕組みについては、解っているようで解っていない人も多いのではないでしょうか?
※かく言う自分も、仕組みについては曖昧な理解のままで、エアコン修理したことがある。


(1)永久機関は可能か?

いきなりエアコンとは関係ない話のように見えますが、知っておくとどこかで役に立つと思うので書きます(ご存じの人、興味のない人は、本編は全て読み飛ばしてください)

第1種永久機関、即ち「外部から何らのエネルギーを受け取ることなく、永久に仕事を行い続ける装置」が不可能であることは誰でもすぐに解りますが、では第2種永久機関と呼ばれるもの、即ち「外部の熱源から正の熱を取り出し、その熱を捨てることなく100%仕事に換える」事は可能でしょうか?

興味のある方は色々調べてみると面白いと思いますが、長くなるので結論だけ書くと、第2種永久機関もまた不可能です。
なぜなら、熱力学第2法則に反するからです。
※本来は、第2種永久機関が存在しないと証明したことから熱力学第2法則が生まれたので、この説明は禁じ手ですが・・・


(2)熱力学第2法則

①クラウジウスの原理「低温の熱源から高温の熱源へと正の熱を移す以外に、他にどんな痕跡も残さないようにする事はできない(高温の熱源から正の熱を受け取り、低温の熱源に移す以外に何らの変化を伴わないサイクルは不可逆である)」

②ケルヴィンの原理「ある熱源から正の熱を取りだし、それをすべて仕事に変えるようなサイクルは存在しない」

③オストヴァルトの原理「第2種永久機関は存在しない」 
となります。


つまり、
①自然界においてはエネルギーは高い方から低い方へ移動するのであって、その逆は(何らかの仕事を与えない限り)起こらない。

また、
②どのような熱機関においても、最大熱効率が1.0(100%)以上になることはない(必ずいくらかの熱を捨てる)

そして、
③仕事は100%熱に換えられるが、熱を100%仕事に換える事はできないので、第2種永久機関は不可能。
となります。


過去には中松エンジンだとか、大手マスコミまでもが挙って取り上げた燃料電池「ウォーターエネルギーシステム」などもありましたが、いずれも単なるトリックで永久機関モドキです。


↑日経クロステックの記事より引用。一般紙ならともかく、技術系雑誌の専門記者が「水と空気だけで発電し続けます」とはお粗末すぎる・・・


なお、この第2種永久機関に関する特許を取ることは不可能だと言われていますが、実際、それらしき発明は殆どが取り下げられています(却下すると後々面倒なので、特許庁に限らずどこの役所も説得して取り下げさせる方向で動くため)

ちなみに、特許は前例のない技術、発明、アイデアなどに対し、政府が一定期間の独占権を保証するもので、「特許を取得している=科学的根拠がある」と認められた訳ではありませんので、仮に特許を取った永久機関らしきものがあったとしても、100%オカルトです。
※現実に、(アルミテープチューンに代表されるような)オカルトチューンでも特許を取れるのは、皆さんご承知の通り。

(続く)

Posted at 2025/08/12 13:02:10

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