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まとめ記事(コンテンツ)
2026/04/16
【パルス充電器】 効果はあるのか、オカルトか?(1)
さて、今回はサルフェーション繋がりで、パルス充電器についての話です。
【まずは、サルフェーションのおさらい】
ネットを見ると、自動車評論家をはじめ、バッテリーの化学反応を殆ど理解していないと思しき人が、「サルフェーション=硫酸塩(硫酸鉛)」などと書いているので、勘違いしている人も多いようですが、サルフェーション(sulfation)とは、直訳すると「硫酸塩化合物を形成または堆積させるプロセス」との意味であり、バッテリー業界においては、放電反応によって正負の両極板に付着する硫酸鉛の結晶が成長して強固化し、逆反応を起こせなくなったものを指します。
つまり硫酸鉛は、通常は逆向きに電気を流すことで逆反応(充電反応)を起こして溶解しますが、放電したまま長期間放置した場合には、オストワルド熟成とよばれる現象により肥大化し、かつ表面は平滑になります。
※結晶は、大きいほど、また表面が平滑であるほど安定した状態にあるので、充電しても溶解せずに残る。
これを電気分解するには、体積が大きい割に表面積が小さいため、相当なエネルギーが必要となることから、サルフェーションが一度できてしまうとそれを溶解させることは非常に困難であるため、バッテリーを放電したまま放置しないようにメーカーも注意喚起している訳です。
(参考)
産業用蓄電池について(蓄電池の種類・充放電反応の詳細)(記事5)
https://note.com/kobutade/n/n762efc60d1f0#072832f1-4069-438d-bc49-ca2e196bbd69
因みに何度も書いていますが、バッテリー劣化の一番の要因は、実は活物質の脱落(物理的劣化)であり、サルフェーション(化学的劣化)ではありません。
※サルフェーションが唯一無二の原因だと思い込んでいる人は、その時点でネット(カーメディア等)に毒されている。
【では、パルスって何者?】
ところで、パルス(パルス信号)とはそもそも何かと言うと、
・パルス:一定の幅を持った電気信号の波(矩形波)のことを、パルスまたはパルス信号という。
従って、家庭用のコンセントに流れる交流電流なんかもパルスの一種ですし、オルタネーターのリップルも、立派なパルスです。
一方、パルスパワー(パルス電源)などと言われているのは、
・パルスパワー:一定のエネルギーを短時間に圧縮し、瞬間的な高出力を得ること。
つまり、パルスパワーとは、可飽和コンデンサ等を使った昇圧回路を用いて高出力のパルスを出す装置のことです。
※カメラのフラッシュなどはこれに該当する。
【パルスは何に利用する?】
パルスの用途は、一般的には入力された信号を用いて計測する用途と、信号を出力して何かを制御する用途に大きく分けられます。
※車で言えば、パルス信号からスピードやエンジン回転数を表示するメーター類は前者だし、各種の制御用に使われるステッピングモーターは後者。
(参考)
パルス信号とは?
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/pulse/base.jsp?msockid=0d01f4df503362c8138de10851d963d8
なので、「パルスでサルフェーションを除去する」というのは、このどちらにも当てはまらない形態であり、上記のパルスパワーに該当する使い方だと思います。
【除去するとは?】
次に、サルフェーションを除去する場合の、「除去する」とはどういう意味かを考えると、通常は電気エネルギーにより化学反応を起こして、サルフェーションを溶解させるという意味だと思いますが、そうだとすると、冒頭にも書いたように相当な電気エネルギー(高い電力)が必要になります。
しかしながら、一般の充電器で高出力が可能な製品があるとは思えませんし、実際には電圧で言うと20V近辺から残った電導パスに集中電流が起きはじめ、急激な発熱により極板の劣化及び活物質の脱落が進むので、(サルフェーションを溶解する前に)物理的劣化によりバッテリーがオシャカになるようです。
※そもそも、16Vを超えると過電圧(急速充電)になるので好ましくない。
となると、高出力のパルスパワーでサルフェーションを溶解するのではなく、極板に振動を与えることで剥がすのではないか・・・そう考えないと、整合性がなくなります。
※振動で剥がれるなら、走行振動でも剥がれるだろ?というツッコミは、とりあえず耳に入れないことにする(笑)
Posted at 2026/04/16 20:51:59
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