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2018/05/15

BRITISH STEEL 「ブリティッシュ・スティール」('80)

BRITISH STEEL 「ブリティッシュ・スティール」('80)
リマスター盤よ、ありがとう!リマスター盤は買い!


前スタジオ作、KILLING MACHINE でのイメージを捨て去り、全く新しい次元に突入した作品。

そのサウンドは無駄な装飾の一切を省き、シンプルでソリッドないささか「硬い」イメージ。
実はこのアルバム、のんは最近出たデジタルリマスター盤を聴くまではそれほど好きなアルバムではありませんでした。
ではなぜリマスター盤なら良いのか。ジャケのデザインが変わったから?ボーナストラックが秀逸?音質の向上?・・・全て違います。
理由は単純明快にして実に奥深いもの!そう、既にリマスター盤をお聴きになった方々の中には「あぁ、アレね・・・」と、ほくそ笑んでいる人もいるかとは思いますが、敢えてのんはここで声を大にして言わせて頂きたい!・・・

「曲順が変わった!」のである。それも最小限の入れ替えによって実に効果的に!
どう変わったかといえば、ただ単に1曲目だったBREAKING THE LAW を、3曲目METAL GODS と4曲目GRINDER との間に持ってきただけ。
この簡単な入れ替えによってこのアルバムは実に引き締まり、効果的な曲順で流れていくのである。

まず、今までオープニングを飾っていたBREAKING~。この曲はライブでは疾走感あふれるドライヴィングチューンとして大変魅力的なのですが、スタジオ盤のバージョンははっきり言ってタルイ!しかもあの変テコなPVの印象もあり、どこかコミックソングのような印象すら受けてしまいます。ところがリマスター盤でオープニングナンバーを努めるRAPID FIRE は雄々しい勢いにあふれた文句無しの疾走曲。アルバムの頭を張る曲としてはこちらの方が向いているのです。
続いて2曲目に繰り上がった、ある意味では「彼らのテーマソング」ともいえるMETAL GODS がここで登場。早い段階にこの曲を持ってくることもまたアルバムの演出上、非常に効果的に作用しているように思われます。そしてその後に続く「件」のBREAKING~。ところが、あーら不思議、ここでマジックが起こるのです。アルバムのトップに、何の予備動作も無く突然やってくる「彼」はあんなにかったるいのに、重厚で荘厳で威厳と自信に満ちあふれた、ゆったりとしたMETAL GODS に続く「彼」は疾走感と高揚感に溢れるドライヴィングチューンに早変わり!
それから後は、アルバムの頭3曲で稼いだ高揚感で、最後まで気持ちよく聴けてしまうという仕組み!

スバラシイ!

この「入れ替え」が誰の考えによるものなのかは分からないですが、非常にJudas Priest を、そしてこのアルバムのことを熟知した者によってなされたであろうことは容易に想像がつきます。のんはこの入れ替えを行ってくれた人物に対し最大級の感謝と、敬意を込めてひとこと言いたい!「ありがとう!よくぞやってくれた!」

※後に知ったのですが元々の原盤(輸入盤)は最初からリマスター盤と同じ曲順だったのを日本盤にするところで何者かが順番いじくってBREAKING~を頭にしてしまっていたみたいですね。製作者側が練りに練って最高の作品に仕上げたものを簡単な思い付きでいじくるとどういうことになるのかが良く分かる好事例ですね。
Posted at 2018/05/15 06:10:57

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