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まとめ記事(コンテンツ)
なかるうさん
2016/09/04
ネイティブじゃなくても
今回のお題はハイレゾについて。
アンチを名乗るほど嫌ってはおりませんが、多少シニカルになることをお断りしておきます。これでもかなり薄めたんですけどね。
ポータブルオーディオの世界には一定程度定着した感のあるハイレゾ。ホームオーディオでも特別なものではなくなりました。その意義について議論する時期はもう過ぎ、使う使わないはユーザーの自由になりつつあります。
カーオーディオだけはまだこれからという感じですが、対応機種も少しずつ現れています。遅かれ早かれ当たり前のものになるのでしょう。
自分はどう思っているか、先にネガティブな要素から吐き出しちゃいます。
「CDでもやる事はまだまだあるのに・・・10年早いわっ!」
「イヤホンならともかく、クルマじゃ実力発揮させるの大変だし。」
「言うほど変わらんし。」
「データ高い、でかい、重い。」
「ニセレゾとかズルは嫌い。」
「フォーマットいつになったら落ち着くのよ。」
そして何より、デジタルマルチなシステムを組んでいるので
「プロセッサーが処理できないなら意味なくね?」
やースッキリした(笑)。こんなところでしょうか。
こんなスタンスですから、そう急ぐ必要はないと思っていたのですけど。
ですけど、入れました。
食わず嫌いはダメだろうとホームオーディオで試してみたところ、ハイレゾもCDと同様に玉石混交。CDにも劣る残念さんもあれば、「ほぅ!」な音源も確かにあります。そして、良いものは24bit/44.1kHzや24bit/48kHzにダウンコンバートしてもそれなりにイイ音で聴ける場合が多いように思います。
もちろんフォーマットによるメリットもあるのでしょうが、音源そのものの(リマスタリングなどによる)違いによる効果も少なからずあるようです。
ならば、頭でっかちになってハイレゾを否定するのはもったいない。
ネイティブ再生に固執しなくてもいいんじゃないか?40kHzを再生できない、Dレンジを98dBとれないシステムで始めるのもアリじゃないか?
それに、ホームの音源が増え始めて、クルマ用にちまちま変換するのが面倒になってきたこともあり、ちょっとやってみようかと。
以前のブログでは、カーオーディオにおけるハイレゾとの関わり方について、次のような選択肢を挙げました。
1. (ハイレゾ対応が遅れている)プロセッサーなど使わず、DACの後から全てのデジタル処理を排除し、パッシブネットワークを組んでDSDなど最高レベルのハイレゾ再生にこだわる
2. HELIXの24bit/96kHz対応プロセッサーのように、今できるレベルのハイレゾで楽しむ
3. 今使っているプロセッサーが気に入っているので、CD音質のデジタルマルチで頑張る
今回の選択は3の延長線。音質的な効果はとりあえず置いておいて、
聴きたいアルバムはフォーマットなど気にせず聴けるシステムにしよう
ということで、入れたのはこれ。

audio-technica AT-HRD5
家庭用・ポータブルは星の数あるUSB-DAC/DDCも車載用ではこれが初の製品です。
主な特徴です。
・32bit/384kHzまでのハイレゾに対応
(USB入力/アナログ出力時。光・同軸入出力は24bit/192kHzまで)
・USB入力1+AUXデジタル入力(光・同軸各1)
・アナログRCA出力1+デジタル出力(光・同軸各1)
・GNDリフト機能(アナログ出力のノイズ対策)
・D/A部のフィルター特性選択可能

システム図です。
多彩な入出力が特徴のHRD5は、スマホをプレーヤーに、最も対応フォーマットの幅が広くなるUSBで駆動します。
スマホをヘッドにする利点は後述するとして、もっと簡単にとか、スマホはスマホで別に使いたいという向きには、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)とHRD5を組み合わせる手もあります。むしろ主流はそちらですね。
光や同軸デジタルでの接続が可能なほか、最近はUSB接続に対応した機種も増えてきました。(まとめページに記載)
目的から、プロセッサーとはアナログ接続となります。デジタルシステムを使うからには
デジタル伝送、ビットパーフェクトこそ正義
と思っていた自分にとって正直これは不安要素。
たまらず同軸デジタルも接続しましたが、デジコアの入力対応は24bit/48kHz止まりなので、これを使うようでは全ての音源を再生することはできず、今回のシステム変更の意味がありません。

インストールはシステム更新後1年の再調整を兼ね、いつものショップにて。
トランクルーム天井のプロセッサー脇に設置。
2年経過したSWがまだ発育していて低音がエライことになってました。

LPCM再生テスト。再生アプリはいつものUSB Audio Player PROです。
スペック通り、32bit/384kHzまできっちり再生できます(ビットレート表示のDACとFileが同じ値を示すことで判断できます)。それにしてもすごい速度、もはや音声信号の領域ではありません。こんな音源あるんですね・・・
UAPPでWAVファイルの日本語タグは文字化けしました。

DSD再生テスト。HRD5の仕様にDSD対応の文字は見当たりません。取説にも「DSDはPCMに変換して入力してね」とあるのに逆らって、UAPPの出力設定をDoPにしてみると・・・

DSD128(5.6MHz)まで受け付けてくれました。画面表示のとおりDSDのまま伝送できています。DAC内のD/Aがネイティブ変換かどうかまでは(たぶんそうだと思うけど)仕様外なので問い合わせるわけにもいかず不明なれど、今回はどのみち後段のプロセッサーでPCM処理が入るわけですし聴けることが目的なのでキニシナイ。
DSD256(11.2MHz)は再生できませんでした。音源はそう多くないので、まぁいいでしょう。DSD512?知らんがなw。DSDは64と128に対応できれば実用上問題ないと思います。
ネットには11.2MHzを再生できたという情報もありますね。どっちが正解だろ?
※DoPとPCM変換を混同した表記を時おり見かけます。しかしDoP (DSD Audio over PCM frames) はDSDのデータをそのままPCMの伝送経路に乗せるための規格であり、音質をPCMのそれに変換するものではありません。
DoP形式の信号を受け取ったDAC側ではDSDデータを正しく復元でき、それをDSD方式のままD/A変換するかPCMに変換してD/AするかはDACの仕様になります。
DoPに対して、DSD専用のモードをもつASIOを「ネイティブ伝送」と呼ぶこともありますが、DSDのデータを劣化なく送れるという意味ではDoPもASIOも変わらないので、PCM変換に対してはどちらも「ネイティブ再生」の手段であると言えます。
超マニアな話をすれば、識別マーカーが不要でデータレートを抑えられるASIOの方が音質面で有利、なんて説はあります。
UAPPは最近メジャーバージョンアップがありました。特にDSDの扱いが改善され、これまでフォルダ指定でしか再生できずタグも読めなかったDSDファイルがflacなどと同列に扱えるようになりました。自分は全曲シャッフルを多用するので、LPCMとDSDを混在して再生可能となったのも、今回システム変更に踏み切った理由です。
この環境では心配した切り替え時のノイズ発生もないようで、ひと安心。
ES9018K2M+SA9227と同じIC構成をとっている同社のポタアン・AT-PHA100はDSD対応しているのに本機は対応をうたっていないのはなぜ?邪推するなら、
1. DoP方式で起こりがちな、LPCMとの切り替わりでのノイズ
2. USBの互換性のクレームを嫌った
3. PHA100にはないS/PDIF(光・同軸)入出力関係の何か
あたりでしょうか。カーオーディオではボリューム固定のプロセッサーに直結して使われることもあり、万一ノイズが出ると危険なのであり得る理由かと思います。
ノンサポートだけど使えるなら勝手にどうぞ、という事なら大歓迎。自己責任にてありがたく使うことにします。「保証できない機能なら禁止しておけ」という事が多く世知辛いこの頃、こういう「遊びの余地」が残されている製品は支持します。

ストレス(負荷)テストを兼ねて、みんカラらしい応用例を一つ。
以前に紹介したディスプレイアダプターを使ってスマホの画面をナビにミラーリング表示、さらにハイドラを同時動作、ハイドラの画面に再生アプリのウィジェットを重ねるためOverlaysというアプリも使っています。
型落ちのXperiaとはいえ2.5GHz4コアのSnapdragon、この程度のマルチタスク処理は「なんともないぜ」ってところです。
スマホのヘッドホン出力やBluetoothなどは「ガチの」オーディオ用にはちょっと・・・という品質でも、USB接続なら音質への影響は回避することができ、CPUが高性能であることのメリットが生きてきます。
高音質な再生アプリがある現在、スマホとUSBオーディオの組み合わせは、ハイレゾ対応の一つの方法論として合理と思います。
もう少し煮詰めるところも残っていますが、ひとまず採用です。
(経過は末尾に記載します。)

本格的にハイレゾするなら、こんな容量でも全然足りませんけど。Xperia Z3でも読めました。
音質について。
まず、ハイレゾの音ってどんなイメージですか?ホームオーディオでの自分の感触は
ハイレゾは音質の根幹まで強化してはくれない。
こんな表現が妥当なところです。
人によって評価が大きく異なるのはどうしてでしょうね?身体能力なのか感性の問題なのか、或いは単にソースの違いか、理由はわかりません。
音源にもよりますが、雰囲気、空間表現、柔らかな輪郭、スッと引き込まれる自然な感じ、といった点では(特にDSDにおいて)メリットが存在します。他方、その名前通りの「高解像感」とか「クリア」「目の覚めるような」といったキーワードでは、むしろCD音源の方が上ではないかと思えることもあります。
「アナログな音」が好きな人の方がハイレゾとの相性が良いのではないでしょうか。
基本的な音質はCD音源で出すべきで、ハイレゾはその上で表現力を高めてくれる、そんな類いのものだと思っています。
では本機はどうか。
今回のシステムはプロセッサーが対応していない以上、ハイレゾの性能を生かせているとは思えません。それでも上記のようなメリットを全く感じないかといえば意外にそうでもなく、その片鱗を感じることができます。
いっぽう、CD音源でRCA出力の音質を評価すると、デジタル接続とは良し悪し以前にかなりの違いがあります。アナログ出力の質は高く、オーディオ専用ヘッドユニット(それも結構いいヤツ)と同等以上のレベルにあると断ったうえでの話ですが、やはりというか以前のDDC専用機(Audiophilleo2)+USBアイソレータに及ばないと感じる部分もあり、そもそも音のキャラクターが異なるので優劣をつけ難い部分もあり。
ホームオーディオに例えれば、CD専用トランスポートをユニバーサルプレーヤーに代えたようなものですから、得られるものもあれば失うものもあったというのは、ごく当たり前の事ですよね。
思えば、数年前からハイレゾにトライしていた方たちは諸々承知の上、
「こまけー事気にせずやってみよーぜ!」
と笑っておられたのかもしれません。
プロセッサーが処理まで含めて本格的に対応するのはもう少し先になりそうですし、DSDは原理的に演算そのものが難しく、マルチビットに変換せず処理することが(理論的かつ現実的に)可能なのかさえわかりません。なので、デジタルマルチでDSDも含めたハイレゾに対応するなら、プロセッサーは今回のようなアナログ接続にするか、仮にデジタル受けできる機器が登場しても内部ではPCM変換せざるを得ないような気がします。
自分のシステムでは「今はこれが精一杯」。本当の意味でのハイレゾの効果は、次にプロセッサーを更新する時が来たら(来るのか?)検証することにします。

Companion One (Celsus Sound)
今回のシステム更新にはもう一つ意味があって、スマホをUSBポタアンにつなぎかえれば、そのままハイレゾDAPとして使うことができます。ホームとポータブル、クルマで再生可能フォーマットが揃ったので、ファイル変換不要でライブラリを共通化でき便利になりました。
こちらは文字通りのネイティブ再生でハイレゾの性能全開なので、フラストレーションが溜まるわけですが。
さてさて、何でも聴ける利便性と、D/A・A/Dを挟むデメリットと。どちらが上回るのか、結果はいずれどこかで。
(2016/12/25更新)
あくまで自分のシステムでの話ですが、HRD5で気になる点をまとめておきます。
1. 始動時のUSB認識がやや不安定
→初期化に失敗することがありUAPPを立ち上げ直していましたが、USBハブを外したら解決しました。よってディスプレイアダプターは同時に使えず、ミラーリングの使用は休止しています。
2. USBアイソレータが使えない
→こちらもUSBハブを外して解決。ただしスマホとアイソレータを直結すると駆動電流が足りないので、ラトックのUSB電源を流用して外部給電としました(下図)。ハイレゾ再生も問題なく、ハイスピードモード対応アイソレータがようやく本領発揮しました。とはいえ、その音質的な効果はバスパワー駆動のDDCの時ほど圧倒的ではないように思います。
3. UAPPの設定
「Force 1 packet per transfer」のみON、他はデフォルト設定のままで問題なし。
4. HF Player
も使ってみました。こちらのアプリもDoPによるDSD出力に対応しています(有料)。
LPCMはもちろん2.8MHzまでのDSDも再生可能でした。しかしなぜか5.6MHzは再生できたりできなかったり、ノイズが出たりと不安定。自分の環境では、細かなオプション設定で適応力の高いUAPPの方が安定しています。あとちょっと、頑張れ国産アプリ。

この構成で稼動しています。
(2017/5/23更新)
追加投資は必要になりましたが、どうにか主力ソースとして使えるようになりました。
レポートはこちら。
アンチを名乗るほど嫌ってはおりませんが、多少シニカルになることをお断りしておきます。これでもかなり薄めたんですけどね。
ポータブルオーディオの世界には一定程度定着した感のあるハイレゾ。ホームオーディオでも特別なものではなくなりました。その意義について議論する時期はもう過ぎ、使う使わないはユーザーの自由になりつつあります。
カーオーディオだけはまだこれからという感じですが、対応機種も少しずつ現れています。遅かれ早かれ当たり前のものになるのでしょう。
自分はどう思っているか、先にネガティブな要素から吐き出しちゃいます。
「CDでもやる事はまだまだあるのに・・・10年早いわっ!」
「イヤホンならともかく、クルマじゃ実力発揮させるの大変だし。」
「言うほど変わらんし。」
「データ高い、でかい、重い。」
「ニセレゾとかズルは嫌い。」
「フォーマットいつになったら落ち着くのよ。」
そして何より、デジタルマルチなシステムを組んでいるので
「プロセッサーが処理できないなら意味なくね?」
やースッキリした(笑)。こんなところでしょうか。
こんなスタンスですから、そう急ぐ必要はないと思っていたのですけど。
ですけど、入れました。
食わず嫌いはダメだろうとホームオーディオで試してみたところ、ハイレゾもCDと同様に玉石混交。CDにも劣る残念さんもあれば、「ほぅ!」な音源も確かにあります。そして、良いものは24bit/44.1kHzや24bit/48kHzにダウンコンバートしてもそれなりにイイ音で聴ける場合が多いように思います。
もちろんフォーマットによるメリットもあるのでしょうが、音源そのものの(リマスタリングなどによる)違いによる効果も少なからずあるようです。
ならば、頭でっかちになってハイレゾを否定するのはもったいない。
ネイティブ再生に固執しなくてもいいんじゃないか?40kHzを再生できない、Dレンジを98dBとれないシステムで始めるのもアリじゃないか?
それに、ホームの音源が増え始めて、クルマ用にちまちま変換するのが面倒になってきたこともあり、ちょっとやってみようかと。
以前のブログでは、カーオーディオにおけるハイレゾとの関わり方について、次のような選択肢を挙げました。
1. (ハイレゾ対応が遅れている)プロセッサーなど使わず、DACの後から全てのデジタル処理を排除し、パッシブネットワークを組んでDSDなど最高レベルのハイレゾ再生にこだわる
2. HELIXの24bit/96kHz対応プロセッサーのように、今できるレベルのハイレゾで楽しむ
3. 今使っているプロセッサーが気に入っているので、CD音質のデジタルマルチで頑張る
今回の選択は3の延長線。音質的な効果はとりあえず置いておいて、
聴きたいアルバムはフォーマットなど気にせず聴けるシステムにしよう
ということで、入れたのはこれ。

audio-technica AT-HRD5
家庭用・ポータブルは星の数あるUSB-DAC/DDCも車載用ではこれが初の製品です。
主な特徴です。
・32bit/384kHzまでのハイレゾに対応
(USB入力/アナログ出力時。光・同軸入出力は24bit/192kHzまで)
・USB入力1+AUXデジタル入力(光・同軸各1)
・アナログRCA出力1+デジタル出力(光・同軸各1)
・GNDリフト機能(アナログ出力のノイズ対策)
・D/A部のフィルター特性選択可能

システム図です。
多彩な入出力が特徴のHRD5は、スマホをプレーヤーに、最も対応フォーマットの幅が広くなるUSBで駆動します。
スマホをヘッドにする利点は後述するとして、もっと簡単にとか、スマホはスマホで別に使いたいという向きには、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)とHRD5を組み合わせる手もあります。むしろ主流はそちらですね。
光や同軸デジタルでの接続が可能なほか、最近はUSB接続に対応した機種も増えてきました。(まとめページに記載)
目的から、プロセッサーとはアナログ接続となります。デジタルシステムを使うからには
デジタル伝送、ビットパーフェクトこそ正義
と思っていた自分にとって正直これは不安要素。
たまらず同軸デジタルも接続しましたが、デジコアの入力対応は24bit/48kHz止まりなので、これを使うようでは全ての音源を再生することはできず、今回のシステム変更の意味がありません。

インストールはシステム更新後1年の再調整を兼ね、いつものショップにて。
トランクルーム天井のプロセッサー脇に設置。
2年経過したSWがまだ発育していて低音がエライことになってました。

LPCM再生テスト。再生アプリはいつものUSB Audio Player PROです。
スペック通り、32bit/384kHzまできっちり再生できます(ビットレート表示のDACとFileが同じ値を示すことで判断できます)。それにしてもすごい速度、もはや音声信号の領域ではありません。こんな音源あるんですね・・・
UAPPでWAVファイルの日本語タグは文字化けしました。

DSD再生テスト。HRD5の仕様にDSD対応の文字は見当たりません。取説にも「DSDはPCMに変換して入力してね」とあるのに逆らって、UAPPの出力設定をDoPにしてみると・・・

DSD128(5.6MHz)まで受け付けてくれました。画面表示のとおりDSDのまま伝送できています。DAC内のD/Aがネイティブ変換かどうかまでは(たぶんそうだと思うけど)仕様外なので問い合わせるわけにもいかず不明なれど、今回はどのみち後段のプロセッサーでPCM処理が入るわけですし聴けることが目的なのでキニシナイ。
DSD256(11.2MHz)は再生できませんでした。音源はそう多くないので、まぁいいでしょう。DSD512?知らんがなw。DSDは64と128に対応できれば実用上問題ないと思います。
ネットには11.2MHzを再生できたという情報もありますね。どっちが正解だろ?
※DoPとPCM変換を混同した表記を時おり見かけます。しかしDoP (DSD Audio over PCM frames) はDSDのデータをそのままPCMの伝送経路に乗せるための規格であり、音質をPCMのそれに変換するものではありません。
DoP形式の信号を受け取ったDAC側ではDSDデータを正しく復元でき、それをDSD方式のままD/A変換するかPCMに変換してD/AするかはDACの仕様になります。
DoPに対して、DSD専用のモードをもつASIOを「ネイティブ伝送」と呼ぶこともありますが、DSDのデータを劣化なく送れるという意味ではDoPもASIOも変わらないので、PCM変換に対してはどちらも「ネイティブ再生」の手段であると言えます。
超マニアな話をすれば、識別マーカーが不要でデータレートを抑えられるASIOの方が音質面で有利、なんて説はあります。
UAPPは最近メジャーバージョンアップがありました。特にDSDの扱いが改善され、これまでフォルダ指定でしか再生できずタグも読めなかったDSDファイルがflacなどと同列に扱えるようになりました。自分は全曲シャッフルを多用するので、LPCMとDSDを混在して再生可能となったのも、今回システム変更に踏み切った理由です。
この環境では心配した切り替え時のノイズ発生もないようで、ひと安心。
ES9018K2M+SA9227と同じIC構成をとっている同社のポタアン・AT-PHA100はDSD対応しているのに本機は対応をうたっていないのはなぜ?邪推するなら、
1. DoP方式で起こりがちな、LPCMとの切り替わりでのノイズ
2. USBの互換性のクレームを嫌った
3. PHA100にはないS/PDIF(光・同軸)入出力関係の何か
あたりでしょうか。カーオーディオではボリューム固定のプロセッサーに直結して使われることもあり、万一ノイズが出ると危険なのであり得る理由かと思います。
ノンサポートだけど使えるなら勝手にどうぞ、という事なら大歓迎。自己責任にてありがたく使うことにします。「保証できない機能なら禁止しておけ」という事が多く世知辛いこの頃、こういう「遊びの余地」が残されている製品は支持します。

ストレス(負荷)テストを兼ねて、みんカラらしい応用例を一つ。
以前に紹介したディスプレイアダプターを使ってスマホの画面をナビにミラーリング表示、さらにハイドラを同時動作、ハイドラの画面に再生アプリのウィジェットを重ねるためOverlaysというアプリも使っています。
型落ちのXperiaとはいえ2.5GHz4コアのSnapdragon、この程度のマルチタスク処理は「なんともないぜ」ってところです。
スマホのヘッドホン出力やBluetoothなどは「ガチの」オーディオ用にはちょっと・・・という品質でも、USB接続なら音質への影響は回避することができ、CPUが高性能であることのメリットが生きてきます。
高音質な再生アプリがある現在、スマホとUSBオーディオの組み合わせは、ハイレゾ対応の一つの方法論として合理と思います。
もう少し煮詰めるところも残っていますが、ひとまず採用です。
(経過は末尾に記載します。)

本格的にハイレゾするなら、こんな容量でも全然足りませんけど。Xperia Z3でも読めました。
音質について。
まず、ハイレゾの音ってどんなイメージですか?ホームオーディオでの自分の感触は
ハイレゾは音質の根幹まで強化してはくれない。
こんな表現が妥当なところです。
人によって評価が大きく異なるのはどうしてでしょうね?身体能力なのか感性の問題なのか、或いは単にソースの違いか、理由はわかりません。
音源にもよりますが、雰囲気、空間表現、柔らかな輪郭、スッと引き込まれる自然な感じ、といった点では(特にDSDにおいて)メリットが存在します。他方、その名前通りの「高解像感」とか「クリア」「目の覚めるような」といったキーワードでは、むしろCD音源の方が上ではないかと思えることもあります。
「アナログな音」が好きな人の方がハイレゾとの相性が良いのではないでしょうか。
基本的な音質はCD音源で出すべきで、ハイレゾはその上で表現力を高めてくれる、そんな類いのものだと思っています。
では本機はどうか。
今回のシステムはプロセッサーが対応していない以上、ハイレゾの性能を生かせているとは思えません。それでも上記のようなメリットを全く感じないかといえば意外にそうでもなく、その片鱗を感じることができます。
いっぽう、CD音源でRCA出力の音質を評価すると、デジタル接続とは良し悪し以前にかなりの違いがあります。アナログ出力の質は高く、オーディオ専用ヘッドユニット(それも結構いいヤツ)と同等以上のレベルにあると断ったうえでの話ですが、やはりというか以前のDDC専用機(Audiophilleo2)+USBアイソレータに及ばないと感じる部分もあり、そもそも音のキャラクターが異なるので優劣をつけ難い部分もあり。
ホームオーディオに例えれば、CD専用トランスポートをユニバーサルプレーヤーに代えたようなものですから、得られるものもあれば失うものもあったというのは、ごく当たり前の事ですよね。
思えば、数年前からハイレゾにトライしていた方たちは諸々承知の上、
「こまけー事気にせずやってみよーぜ!」
と笑っておられたのかもしれません。
プロセッサーが処理まで含めて本格的に対応するのはもう少し先になりそうですし、DSDは原理的に演算そのものが難しく、マルチビットに変換せず処理することが(理論的かつ現実的に)可能なのかさえわかりません。なので、デジタルマルチでDSDも含めたハイレゾに対応するなら、プロセッサーは今回のようなアナログ接続にするか、仮にデジタル受けできる機器が登場しても内部ではPCM変換せざるを得ないような気がします。
自分のシステムでは「今はこれが精一杯」。本当の意味でのハイレゾの効果は、次にプロセッサーを更新する時が来たら(来るのか?)検証することにします。

Companion One (Celsus Sound)
今回のシステム更新にはもう一つ意味があって、スマホをUSBポタアンにつなぎかえれば、そのままハイレゾDAPとして使うことができます。ホームとポータブル、クルマで再生可能フォーマットが揃ったので、ファイル変換不要でライブラリを共通化でき便利になりました。
こちらは文字通りのネイティブ再生でハイレゾの性能全開なので、フラストレーションが溜まるわけですが。
さてさて、何でも聴ける利便性と、D/A・A/Dを挟むデメリットと。どちらが上回るのか、結果はいずれどこかで。
(2016/12/25更新)
あくまで自分のシステムでの話ですが、HRD5で気になる点をまとめておきます。
1. 始動時のUSB認識がやや不安定
→初期化に失敗することがありUAPPを立ち上げ直していましたが、USBハブを外したら解決しました。よってディスプレイアダプターは同時に使えず、ミラーリングの使用は休止しています。
2. USBアイソレータが使えない
→こちらもUSBハブを外して解決。ただしスマホとアイソレータを直結すると駆動電流が足りないので、ラトックのUSB電源を流用して外部給電としました(下図)。ハイレゾ再生も問題なく、ハイスピードモード対応アイソレータがようやく本領発揮しました。とはいえ、その音質的な効果はバスパワー駆動のDDCの時ほど圧倒的ではないように思います。
3. UAPPの設定
「Force 1 packet per transfer」のみON、他はデフォルト設定のままで問題なし。
4. HF Player
も使ってみました。こちらのアプリもDoPによるDSD出力に対応しています(有料)。
LPCMはもちろん2.8MHzまでのDSDも再生可能でした。しかしなぜか5.6MHzは再生できたりできなかったり、ノイズが出たりと不安定。自分の環境では、細かなオプション設定で適応力の高いUAPPの方が安定しています。あとちょっと、頑張れ国産アプリ。

この構成で稼動しています。
(2017/5/23更新)
追加投資は必要になりましたが、どうにか主力ソースとして使えるようになりました。
レポートはこちら。
Posted at 2016/09/04 20:43:55
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