- 車・自動車SNSみんカラ
- まとめ
- その他
- マツダコネクト物語
- マツダコネクト物語:第十参章
まとめ記事(コンテンツ)
タッチ_さん
2015/02/08
マツダコネクト物語:第十参章
※この物語はフィクションです。登場する人物、企業、製品、団体等は実在するものとは全く関係ありませんww
第十参章:国産ナビの完成
2014年9月。新型デミオが発売された。塔載されたマツダコネクトはバージョン33。5月のサービスキャンペーンで提供したものが云わば、日本市場向けに大幅に機能を見直した版だとすれば、デミオの発売に合わせたコレは動作の安定性向上に重きを置いた版と言えた。また、スマートナビと命名されたK社製の社外品ナビも用意された。マツダコネクト非塔載のグレードでしか選べないとは言え、マツダコネクトに不安のあるオーナーへの別の選択肢である。
デミオの納車は9月中から始まり10月には本格化。バージョン33に対するお客様の声も徐々に届き始め、これが日本市場にどれだけ受け入れられているかも徐々に明らかになっていく。
2014年10月。国産ナビが開発試験をほぼ完了し、市販に向けた評価試験に入った。ナビ開発の反省や発売後のお客様の声を踏まえ、徹底的に日本のユーザーの使い勝手に配慮したナビである。国内ナビメーカーのトップブランドに肩を並べる、とまでは当然いかないだろうが、現状のマツダコネクトナビに比べれば相当に使い易く仕上げたつもりであった。
2014年11月。国産ナビの評価試験は継続中だが、概ね完成時期の目処が立ったタイミングで、マツダはN社に対してこの日本国内向け国産ナビの発売について打診する。但しコレは、N社製の現行マツダコネクト・ナビに対し、日本市場のお客様の使い勝手に配慮した上位バージョンと当初は説明した。デミオのナビカタログでも、K社製のスマートナビは「ナビの機能性に拘りのある方向け」という説明であり、どちらも標準となるN社のナビより日本市場に合ったナビを所望するお客様に、エクストラコストを負担して貰い提供する、というスタンスである。
マツダはこの時点で、今後販売するマツダコネクトのナビを全量、国産ナビに切り替えてしまうつもりは無かった。先ずはカタログに二つを並べ、お客様に選んでもらうというスタンスであった。
なぜなら、既にN社のナビが2万台以上のアクセラに載って市場には在り、その数倍のペースでデミオに載って販売され続けている。既に市場に出てしまったこれらの扱いを無視して、今後を考える事は出来ない。これらを使うオーナーが存在する限り、N社には引き続き製品のサポートをお願いしなければならない。しかし、、、
N社も、5月のサービスキャンペーンに向けた機能改善と9月のデミオ発売に向けた品質改善を経て、自社製品の実力と日本市場の評価について、理解するに至っている。
もしカタログに日本製ナビとN社製ナビが並べられ、日本製の方が多少高かったとしても、果たしてN社製ナビを選んでくれる日本のお客様は居るのだろうか?
過日、保守・サポート担当の田中が抱いた疑念だが、マツダからの国産ナビ完成の報を受けて、N社は否応無くこの命題と向き合わなければならない。
マツダとしては基本的に、自社製品のカタログに何を並べるかについてサプライヤーの意向に配慮しなければならない義務は無い。しかしビジネスを円滑に遂行するために、サプライヤーとの良好な関係を維持しなければならないのは当然のことだ。N社はグローバルでは重要なパートナーであることに変りは無い。日本市場に於ける販売台数は20万台強であり、全世界で100万台以上を売るマツダにとっては2割に満たない。8割弱の販売地域向けにはN社のナビは引き続き必要なのだ。
もし日本国内向けにN社ナビの販売を一方的に停止すると打診し、その他の地域のビジネスについても関係見直しを迫られればマツダも困る。更に、既に市場に出てしまったN社の日本向けナビのサポートが打ち切られる事も困る。N社への配慮は当然の事であった。
とはいえ、こと日本市場に付いては松本以下、マツダコネクト・チームの腹はこのとき既に決まっていた。しかしまだマツダとして機関決定したものではない。
つまり、日本製ナビの完成を受けて、N社がどう出るか?という事実も、今後の日本向けマツダコネクトをどうするのが会社にとって最善か?を判断するための重要な要素(条件)となるのだ。
N社との会談は開発部門の担当役員に松本も同席して、先方の責任者との間で行われた。その会議で交わされた内容など、仔細については社内にも暫らくは公開されなかった。
2014年11月20日前後、マツダはCX-5、アテンザの大幅改良と同時に、日本国内向けに限定して日本メーカー製と思われるナビを搭載すると発表した。世間では、やれパナソニック製だ富士通製だという情報が飛び交っていたが、それらは全てデマで、M社の協力を得てマツダが自社開発したものだという事は後に明らかになる。
そして、同月26日。N社は車載機器に向けて専用開発した次世代のナビコアソフトを開発したと発表。日本市場を含めた全世界向けて、自動車メーカーへOEM提供を進めていくとした。
今後のN社のビジネスに関する発表なので当然だが、マツダコネクトのナビに関する言及は無かった。
2014年12月。マツダはCX-5、アテンザの大幅改良モデルのカタログを販売店などに配布しはじめ、WEBカタログも新型に刷新されたが、オプションカタログには「SDカードPLUS」と呼称される国産ナビのみが掲載され、N社製ナビは無かった。
これの意味するところは一体、、、
第十四章につづく
第十参章:国産ナビの完成
2014年9月。新型デミオが発売された。塔載されたマツダコネクトはバージョン33。5月のサービスキャンペーンで提供したものが云わば、日本市場向けに大幅に機能を見直した版だとすれば、デミオの発売に合わせたコレは動作の安定性向上に重きを置いた版と言えた。また、スマートナビと命名されたK社製の社外品ナビも用意された。マツダコネクト非塔載のグレードでしか選べないとは言え、マツダコネクトに不安のあるオーナーへの別の選択肢である。
デミオの納車は9月中から始まり10月には本格化。バージョン33に対するお客様の声も徐々に届き始め、これが日本市場にどれだけ受け入れられているかも徐々に明らかになっていく。
2014年10月。国産ナビが開発試験をほぼ完了し、市販に向けた評価試験に入った。ナビ開発の反省や発売後のお客様の声を踏まえ、徹底的に日本のユーザーの使い勝手に配慮したナビである。国内ナビメーカーのトップブランドに肩を並べる、とまでは当然いかないだろうが、現状のマツダコネクトナビに比べれば相当に使い易く仕上げたつもりであった。
2014年11月。国産ナビの評価試験は継続中だが、概ね完成時期の目処が立ったタイミングで、マツダはN社に対してこの日本国内向け国産ナビの発売について打診する。但しコレは、N社製の現行マツダコネクト・ナビに対し、日本市場のお客様の使い勝手に配慮した上位バージョンと当初は説明した。デミオのナビカタログでも、K社製のスマートナビは「ナビの機能性に拘りのある方向け」という説明であり、どちらも標準となるN社のナビより日本市場に合ったナビを所望するお客様に、エクストラコストを負担して貰い提供する、というスタンスである。
マツダはこの時点で、今後販売するマツダコネクトのナビを全量、国産ナビに切り替えてしまうつもりは無かった。先ずはカタログに二つを並べ、お客様に選んでもらうというスタンスであった。
なぜなら、既にN社のナビが2万台以上のアクセラに載って市場には在り、その数倍のペースでデミオに載って販売され続けている。既に市場に出てしまったこれらの扱いを無視して、今後を考える事は出来ない。これらを使うオーナーが存在する限り、N社には引き続き製品のサポートをお願いしなければならない。しかし、、、
N社も、5月のサービスキャンペーンに向けた機能改善と9月のデミオ発売に向けた品質改善を経て、自社製品の実力と日本市場の評価について、理解するに至っている。
もしカタログに日本製ナビとN社製ナビが並べられ、日本製の方が多少高かったとしても、果たしてN社製ナビを選んでくれる日本のお客様は居るのだろうか?
過日、保守・サポート担当の田中が抱いた疑念だが、マツダからの国産ナビ完成の報を受けて、N社は否応無くこの命題と向き合わなければならない。
マツダとしては基本的に、自社製品のカタログに何を並べるかについてサプライヤーの意向に配慮しなければならない義務は無い。しかしビジネスを円滑に遂行するために、サプライヤーとの良好な関係を維持しなければならないのは当然のことだ。N社はグローバルでは重要なパートナーであることに変りは無い。日本市場に於ける販売台数は20万台強であり、全世界で100万台以上を売るマツダにとっては2割に満たない。8割弱の販売地域向けにはN社のナビは引き続き必要なのだ。
もし日本国内向けにN社ナビの販売を一方的に停止すると打診し、その他の地域のビジネスについても関係見直しを迫られればマツダも困る。更に、既に市場に出てしまったN社の日本向けナビのサポートが打ち切られる事も困る。N社への配慮は当然の事であった。
とはいえ、こと日本市場に付いては松本以下、マツダコネクト・チームの腹はこのとき既に決まっていた。しかしまだマツダとして機関決定したものではない。
つまり、日本製ナビの完成を受けて、N社がどう出るか?という事実も、今後の日本向けマツダコネクトをどうするのが会社にとって最善か?を判断するための重要な要素(条件)となるのだ。
N社との会談は開発部門の担当役員に松本も同席して、先方の責任者との間で行われた。その会議で交わされた内容など、仔細については社内にも暫らくは公開されなかった。
2014年11月20日前後、マツダはCX-5、アテンザの大幅改良と同時に、日本国内向けに限定して日本メーカー製と思われるナビを搭載すると発表した。世間では、やれパナソニック製だ富士通製だという情報が飛び交っていたが、それらは全てデマで、M社の協力を得てマツダが自社開発したものだという事は後に明らかになる。
そして、同月26日。N社は車載機器に向けて専用開発した次世代のナビコアソフトを開発したと発表。日本市場を含めた全世界向けて、自動車メーカーへOEM提供を進めていくとした。
今後のN社のビジネスに関する発表なので当然だが、マツダコネクトのナビに関する言及は無かった。
2014年12月。マツダはCX-5、アテンザの大幅改良モデルのカタログを販売店などに配布しはじめ、WEBカタログも新型に刷新されたが、オプションカタログには「SDカードPLUS」と呼称される国産ナビのみが掲載され、N社製ナビは無かった。
これの意味するところは一体、、、
第十四章につづく
Posted at 2015/02/08 14:37:44
イイね!0件
オススメ関連まとめ
-
2020/08/20
-
2025/11/30
-
2016/03/31












