PIRELLI POWERGY 195/55R16
【2023/9】305,000kmで交換。
先般のタイヤとの相性があまり良くない印象で、思い切って銘柄を変えることにしました。
22年49週の低走行中古品を手頃な価格で入手。昨今、純正サイズ(205/50R16)は選択肢があまりなく、価格と面白味が折り合わないことから、昨今の欧州BCカーで採用の多いタイヤサイズに変更しました。外径はほぼ変わらず(やや増)、幅は標準6J→6.5Jで少しひっぱり気味。以下は交換後500km程度での印象です。
【総評】
価格を念頭に置くと大抵のことは許せるタイヤ。かつてのミシュランエナジーセイバーのような雰囲気です。グリップ感は少し物足りず、ブレーキとコーナリングでタイヤ任せに走るのは苦手ですが、性能全体を見渡すとバランスの良さが際立つ、誰にでもオススメできるタイヤです。空気圧によって印象がコロコロ変わりやすいので、足したり引いたりして、好みの値を探すと良いでしょう。当方は冷間時外気温30℃、Fr260kPa、Rr250kPaでした。
【加速/定常】
軽快そのもの。いつもと同じ車速でギアがひとつ上に入るほど出力に余裕を感じ、2000回転で変速しながら街中の流れを十分リードできます。定常中の勾配リカバリーもしやすいですね。実燃費ではまだ定量的な効果を認めず。
【減速/停止】
アクセルオフから軽いブレーキ(0.15G)では期待するほどの制動力が立ち上がらず空走感が目立ち、街中でしっかり目のブレーキ(0.2G)辺りからタイヤが止まろうとする力を伝え始める感覚です。燃費性能とのトレードオフで、割り切っている感じがします。特性が掴めれば調整は可能なレベル。→後日、Gによる境目が気にならないレベルに収束。
【操安性】
端的に言って、お気楽でたのしい。ステアリングセンターのニュートラル感はいかにも欧州タイヤ的で、肩肘張らずピターっと真っ直ぐ走る。微少舵角のコントロール性も良く、路面カントや凹凸に対する修正舵の量や方向も適切で違和感なし(そっと手を当てるだけ)。舵角を増していく時の反力も適切でイメージと一致。タイヤのグリップ感は低く、タイヤでグイグイ曲がっていく感じはない、いかにもエコタイヤだが、荷重を載せればキチンと曲がろうとするのでコントロールは容易。ハンドルの戻り方とヨーイングの収束も自然で良い。
【静粛性/乗り心地】
全般的に静かな部類で、目立ったノイズがありません。荒れた路面でのロードノイズはそれなりですが、音や振動に角感なく抜けが良い感じで不快感なし。路面凹凸に対してボディの動きは目立たずフラットな印象で、ランティスとのマッチング良好。ステアリングやフロアの振動レベルも低くて良い(特にツブツブの荒い路面でのスッキリ感は目を見張るものがあります。ゴツゴツやブルブルなど低い周波数の振動が抑えてあり剛性感が高い反面、ビリビリのような高いところがちょっと気になる)。単発入力では突き上げ感が出やすいものの、角が丸く処理されていて、余韻が残りにくいのでスッキリとしており好印象です。
【ウェット】
驚異的な性能の高さを感じました。水たまりでの手応えや音がほとんど変わらず、抵抗感なく接地感は変わらず、微かに「サー」というスプラッシュ音が聞こえる程度。ランティスのタイヤハウス透過音は比較的大きいので、他車では聞こえないレベルの音では?
【デザイン】
イタリーのフォントって、なんであんなにキザな感じなく、カッコイイんでしょうね。サイドウォールの丸い感じや、表面がシボなくツルツルなデザインはレトロで良いです。ヒゲが少ないのも地味に見映えが良い。トレッドデザインはかつてのP-ZERO NEROを彷彿させます。
【まとめ】
何度も言いますが、ランティスにマッチングの良いタイヤは、未だにパイロットスポーツ3だと思います。が、現在の価格と入手性、使用期限の短さからリピートはせず。ランティスで一度は履いてみたいと思っていたピレリ、かなり心象は良いです。世の中を見渡しても、もはやコスパの鬼で、この価格でこのバランス良い性能が手に入ってしまうのは、驚異というか、畏怖さえ覚えるレベルです。はてさて、どのくらい耐久性があるか、見ものです。
米国UTQG(Uniform Tyre Quality Grading)
TREADWEAR:300 / TRACTION:AA / TEMPERATURE:A
欧州ラベリング : 不明
日本タイヤラベリング制度
転がり抵抗性能: A / ウェット性能: a
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PIRELLI POWERGY 195/55R16
パーツレビュー件数:18件
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