
先日の関東地方での大雪の日、滅多に出来ないロングドライブをしましたので、ドキュメンタリー風にまとめてみました。お時間が許す方は、どうぞお付き合い下さい (_o_)
プロローグ
1月14日の朝、長野県は野麦峠スキー場近くの宿で、降り積もる雪を眺めながら朝食をとっていました。2時間ぐらい滑ったら帰ろうと思っていたので、さっさと準備を済ませてゲレンデへ出発。その時のXVの様子が写真のものです。
雪はすごく降っているけれど3連休の最終日だし、それなりに人はいるかな?と思っていたのですが、前日と打って変わって人の姿はほとんどなし。
雪は圧雪した上に10cmから20cmぐらい積もっている感じで、今の相方には向いていないコンディションと判断。自分も山頂から1本滑りましたが、修行になりそうだったのでこれ以上は滑らずに撤収することにしました。
宿へ戻り着替えてXVの雪下ろしと荷物の積み込みを済ませた時には、まだ11時前。
まさか、このあと
26時間も運転し続けるとは夢にも思いませんでした。
雪崩発生
宿を出る時点で「中央道で規制がかかっているから松本市内へ向かうよりも、19号から塩尻へ行った方がいいかもしれない」、こんなアドバイスをいただいていました。
が、スキー場から19号へ向かう道は158号で松本へ行く道よりも細くカーブも多かった記憶があったのと、ナビを普通にセットしていたのでそのまま松本方面へ。
ところが、県道と国道158号が交わる奈川渡ダムのところで車が渋滞しています。単にすれちがいで苦労しているだけならダラダラと動くと思うのですが、それが殆どありません。ツイッターなどで情報を集めたところ、2,3Km先で雪崩が起きて国道をふさいでいる様子。除雪されるまではどうにもなりませんので、しばらく待機。この待機中にダムの施設を借りてトイレを済ませました。
結局、12時前に渋滞にはまり、雪崩の地点を通過できたのが15時過ぎ。3時間ものロスです。アドバイス通り、19号へ向かっていればこのようなことはなかったのでしょうが、それは後の祭り。
松本市内の渋滞
気を取り直してひたすら松本IC方面を目指したのですが、このころからナビが松本市内へではなくわき道を南下するように案内し出します。中央道の通行止めに伴う松本市内中心部の渋滞が激しくなったせいのようなのですが、渋滞を甘く見ていた&19号を塩尻まで行って20号を行くということしか頭になかった私はそのまま市内中心部へ。そして、ものの見事に渋滞にはまりました。
仕方がないので、無理やりナビにわき道を案内させてなんとか渋滞区間をやりすごし、塩尻峠を越えて岡谷へ。この時点ではまだ「そろそろ通行止めが解除にならないかな?」なんて呑気に考えていました。
松本市内中心部で渋滞にはまっていた時にはまだ明るかったのですが、峠を越え諏訪の側へ降りたらあたりは真っ暗。
ナビの「2時間が経過しました…」の案内は既に3度目ぐらい?そろそろどこかで休憩を取らないとまずい!できれば座って食事がしたい!と思うものの進行方向左側には適当なお店がありません。
いくつかのコンビニを見送ったのちに、これ以上先に進むのは本当に危なそうだったのでコンビニへ。多分18時過ぎでしょうか?トイレを済ませ、おにぎりとパンをいくつか買って、ストレッチをしてすぐに出発。やっと本日2度目の食事です。
このあたりの路面は除雪がうまくされていないのか、かなりボコボコしていました。それでも、轍が凍っていないだけましだったとわかるのは、ずっと後のこと。
勝沼の大渋滞
その後、双葉のあたりまでは比較的順調に走行。もちろん、雪が積もってトラックが走っている一般道ですから速度はそれなりですが、とにかく動いてくれているのでストレスにはなりません。
ところが、一宮御坂IC付近を越えてしばらくすると急に渋滞がひどくなり、やがて停止。渋滞にはまったのが21時ごろだったでしょうか?
人間の食事は運転しながらすませましたが、ガソリンの方は残り1/4ぐらい。普通なら確実に家までたどりつけますが、この状況だと心配です。車が動かないので、寒さが耐えられる間はエンジンを止めて、我慢できなくなったらエンジンをかけて温める、ということを何度か繰り返しました。
が、日が変わるころになってもほとんど進んでいないため、進行方向にあるであろうガソリンスタンドに期待するのは諦め、距離的にはほんの少し、でも時間的にはだいぶ前に反対車線側にあったガソリンスタンドへ向かって方向転換をしました。
スタンドでガソリンを満タンにし、トイレを済ませて出発したのが15日の0時半。既に、出発してから12時間以上経過しています…
これまたツイッターで知ったことですが、渋滞の原因は大月IC付近でトラックがICの開通待ちをしていたり、そもそも狭く細い山道に大量のトラックがいたりで、どうにもならなかったようです。
そう、一般人にとっては1月14日は休日であっても、トラックのドライバーさんにとっては「ただの月曜日」なのでお仕事なんですよね。
迂回して河口湖へ
勝沼の車列を離れた以上、同じところに戻っても仕方がありません。河口湖へ回って139号から20号を経由し既に開通していた上野原ICを目指すか、あるいは411号で奥多摩へ向かうか?
411号の奥多摩ルートは、以前走った時に相方を車酔いにさせた経験があります。トラックは殆どこないでしょうが、あの山道かつ凍結しているであろう道を走るのは、少々リスクが高いように思えます。
139号から20号に合流した後は流れている、なんて情報もあったので安全策を取って河口湖へ。これは前回走ったこともありますし、道路自体は空いていましたのでいい感じで走れました。
途中までは。
仮眠タイム?
河口湖から139号へ入りしばらくすると、また渋滞で停車。それでも数分待つと少し動くの繰り返しだったのですが、2時過ぎぐらいに東桂の駅付近に到着したところで完全に停車。
エンジンを入れたり切ったり、情報を集めたりうつらうつらしたりとひたすら待機。自分では意識していなかったのですが、相方曰く時々寝ていたとのこと。
ところが、午前5時の時報とともに前の車が動き始め、その後は大月に到着するまでほぼノンストップ。もちろん、大型同士のすれ違いのために止まることはあってもほんのわずか。むしろ、そこそこのスピードが出ている分、轍をうまくよけて走らないと轍に落ちたときに思いっきりお尻が振られるのでかなり怖かったです。
それにしても、今までの数時間の停車は何だったの?絶対、誰かが寝ていたのでしょうね…
大月ICの開通
大月までは順調でしたが、大月バイパスのトンネル付近でまたストップ。7時過ぎ、カーナビを眺めていたら上り線の大月ICが開通したように見えます。相方がNEXCOの情報を調べても開通しているとのことだったので、バイパスから駅前へまわり大月ICへ。
宿を出発して20時間経過して、やっと高速に乗れました!
そこからは快適そのもの、朝日のまぶしさに目を細めつつ、なぜかテンションMAXで若干雪の残るがら空きの高速道路を走りました。
ちなみに、途中で目にした上野原ICを先頭にした反対側車線の渋滞は、異様なものでした。
車列の殆どがトラックなんです。普通車なんて5台に1台ぐらいしかないんじゃないの?ってなぐらいにトラックの列。それがどのくらいだろう?2キロぐらいつながっていたのではないでしょうか?
平日なのでトラックが多いのは当然だし、下りは上野原ICから先の通行止めが解除されていなかったせいなのですが、でも、それにしても、すごい光景でした。
まるでナウシカに出てくる、王蟲の列のような…
自宅まではまだ遠い
中央道に乗れてしまえばあとは楽勝かというとそんなことはなくて、首都高はまだ開通していませんでしたから高井戸から一般道を走る必要があります。環八1本で済むとはいえ、ひどい渋滞であろうことは想像に難くありません。
どうしようかと悩んでいると、追い討ちをかけるように高井戸方面の事故と渋滞の情報が入ってきました。通過に3時間…それはまずいということで、八王子から圏央道を通って関越へ。
ところが圏央道へ入った直後に、関越も練馬出口3時間の渋滞情報が。だめじゃん…
結局、所沢ICで出ることにしたのですが、出口への車列に並んでICを出るまでに1時間、さらに浦和所沢バイパスから川越街道に右折するまでに1時間。平均時速は0.7kmぐらいでしょうか。
川越街道に入っても渋滞がひどかったので、裏道を適当に走ってなんとか自宅にたどり着いたのが13時ごろ。実に26時間の超ロングドライブでした。
当然会社はお休み、洗車をして自宅の周りの雪かきをしてバタンキューでした。
エピローグ?
スキー場から素直に19号側へ降りていれば、ナビが裏道を示した時に従っていれば、あるいは塩尻峠から佐久へ抜けていくルートに従っていれば、そもそもこれだけの悪天候だったのだからゲレンデに出ずにさっさと帰っていれば、こんなことにならなかったのかもしれません。
でも、多少うつらうつらした時間はありましたが、よくあれだけの長い時間運転席に座って運転し続けられたなと思います。道路も圧雪もあればひどい轍の凍結の路面、洗濯板のような波状路、溶けてぐちゃぐちゃになったものまで、ありとあらゆる路面を経験したのではないでしょうか。
自分で自分を褒めたいとはまさにこのことですが、もう一度やれと言われたらもう遠慮しておきます…
いずれにせよ、事故もトラブルもなくXVが走ってくれて本当によかったです。
長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました (_o_)