訃報　２レーサー沼田憲保選手事故死

４日午前１０時５０分ごろ、岡山県美作市滝宮の岡山国際サーキットで、オートバイの練習走行をしていた千葉県流山市松ケ丘４、二輪レーサー、沼田憲保さん（４１）が、ヘアピンカーブを曲がりきれずコース脇のタイヤを積み上げたクッションに衝突し、胸などを強く打って死亡した。

　沼田さんは９５、９６年の全日本選手権ＧＰ２５０のチャンピオン。９７、９８年には世界選手権ＧＰ２５０に参戦するなど、日本を代表するレーサーとして知られた。【石戸諭】

毎日新聞　2007年9月4日　20時35分

と言う記事が４日報道されてました。

自分には４日の夕方、一報が届いたのですが信じませんでした・・・・・・と言うより信じたくありませんでした。

沼田選手とは彼がまだスズキワークスに入る前、ミラージュ関東と言うチームに在籍していた頃からパドックで会えば声を掛け合う奴でした。

９５、９６年はラッキーストライクカラーのスズキＲＧＶ２５０Γで全日本２５０ｃｃクラスチャンピオンを取り世界グランプリへ。
＊画像はそのころの物。

この頃、故加藤大治郎（ホンダ）、宇川徹（ホンダ）、芳賀健輔（ヤマハ）の強敵相手に全日本２年連続チャンピオンを獲得したのが沼田選手です。

加藤大二郎選手は非常に残念ながら鈴鹿サーキットで開催された世界ＧＰの事故で他界し芳賀健輔選手もサーキットでの事故で下半身麻痺の重傷を負ってます。
ちなみにこの芳賀選手の実弟が芳賀紀行選手（ワールドスパーバイクで活躍中です）

ちなみにこの頃のΓといえば一般市販車で同じカラーリングのレプリカバイクが出てましたので多少馴染みがあるかも・・・

その後世界グランプリで同じΓでスズキワークス「リズラスズキ」と言うチームで２５０ｃｃクラス参戦し残念ながらスズキの活動縮小で世界グランプリから国内に復帰していた日本を代表するライダーの一人でした。

国内に戻ってからはプライベート参戦でヤマハの６００ｃｃを駆り全日本選手権で活躍しこの前の全日本選手権ＳＵＧＯでは見事なホールショットを奪い活躍していました。

この前ブログでも取り上げたけど全日本選手権ＳＵＧＯで同じＳＴ６００クラスに参戦し事故にあい未だに意識が戻らない奥野選手も今回の沼田選手も残念な事にヤマハの６００ｃｃの車輌です。

レース用に改造しているのだからどうだって事はないのですがＳＵＧＯでの奥野選手の事故はマシンのエンジントラブルで減速した所に他車が追突、今回の沼田選手の事故はなんて事のない（沼田選手の技術ならば）ヘアピンカーブで曲がる事無くそのまままっすぐクラッシュパッドに激突といずれも想定外の状況が発生し起きてしまった事故だと思います。

２輪レースをこよなく愛する自分の見解として今回の２つの大きな事故についてコースの安全性に問題はなかったと思います。
なぜなら普通なら突っ込まない場所に激突しているから・・・・

だからと言ってバイクに問題があったとも言い切れません（前者の奥野選手の場合エンジンブローが減速の原因なので最終的にはマシントラブルなのですが・・・）

今のＳＴ６００クラス、レギュレーションで限りなくストック状態、皆イコールコンデションで開催されてます。
しかし、その中でもトップクラスのチームやライダーはマシンの限界を超えてしまうようなマシンセッティングをせざるおえない環境なのかもしれません。

基本的な参加マシンの安全マージンについて考えさせられる不幸な事故が続き凹んでおります。

沼田憲保選手のご冥福を祈るとともに以前は沼田選手と同じチームに在籍され今、仙台の病院で意識不明のまま眠り続けている（戦っている）奥野選手の回復を心より祈りたいと思います。

ＰＳ沼田選手の葬儀日程
故　人：高橋（沼田）憲保
通　夜：9月7日（金）18:30より
告別式：9月8日（土）10:30より12:00
場　所：ライフケア東葛会堂 TEL:04-7146-4444
千葉県柏市南柏2-2-17
http://www.care-sougi.jp/facilities/2006/06/25/post.html