
飲酒は大嫌いなたまやんです。
千葉県で飲酒運転のトラックが児童5人に突っ込み死傷した事件から1か月、よくこういう飲酒運転の対策で巷の人達は
「アルコール検知器を車にセットして、検出したらエンジンがかからないようにすればいい」
このように意見する人が散見します。
一般の乗用車でしたらこれでも通用するかもしれませんが・・・
ですが、こと大型トラックに関して言えば、現役のトラックドライバーの立場から言わせてもらうと、そんなもの装着しても意味はないと断言します。
なぜ?それはトラックは基本的にエンジンを止めないからです。
仮にそんなものを義務化して取り付けたとする。
するとアル中達は出勤してきてトラックに乗りエンジンをかける、荷役時にはエンジンを止めるので荷役が終わったらエンジンをかける。
基本的にこれだけで1日過ごすことが出来ます。
流石に出勤時とお客さんの所でアルコールの臭いを漂わせている馬鹿は居ないでしょう・・・多分。
特に長距離トラックドライバーなんて、SAやPAではエンジンを切ることはまずしないし、人によっては給油時にすらエンジンを止める事もしません。
大型トラック乗りの殆どは「アイドリングストップ?なにそれ?美味しいの?」的な感覚でしょう。
これに関しては飲酒が大嫌いな私ですらアイドリングストップは殆ど行いませんもの・・・やっぱり荷役時と給油時、帰庫した時しかエンジン止めません。
そして、多分多くの大型ドライバーはカギを2個持っているはずです。
私の会社もカギは2個あり、アイドリングしたままカギをかけて離れます。
では何故2個持っているのか?
特に大型トラックの場合はエアサスが理由の一つに挙げられます。
大多数の大型トラックは後輪がエアサスになっており(一部ではフルサスと言う前輪もエアサスのも有り)車高を上下させることが出来ます。
荷役時にこの車高を上下させる事があるのですが、ISUZUの場合、車高を操作して保持したままエンジンを止めてしまうと、次にエンジンをかけた時に車高が勝手にリセットされてしまうというデメリットがあります。
バースに接続している場合、衝撃を吸収するゴムが観音扉の下部にあるのですが、そのゴムを破損させてしまう恐れがあるので、大抵はアクセサリの状態で保持したままです。
アクセサリで保持したままだと次にエンジンをかけた時に車高は保持されたままなのでちょっと前に出して車高をリセットすれば破損も防げます。
そして防犯の為にカギをかけるためにカギを2個持っている場合が多いのです。
このカギを2個持つ事により、エンジンを止めずに車から離れる事が可能なので飲食店で飲酒しようがエンジンを止めずに済むのです。
もし、郊外の山田うどんで大型トラックのドライバーが飯を食いながらビールでも飲んでいるのを見かけたら、飲むのを目撃→トラックに乗り込む→発進する→ナンバーを控える→通報のルーチンで容赦なく現行犯逮捕の流れを取ってください。
アルコール検知器を車に・・・なんてのより、こっちの方がよっぽど効果は高いと思います。
Posted at 2021/07/30 07:05:55 | |
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