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１９８０年代初頭、省エネが叫ばれた時代に５０ｃｃの車両「ゼロハンカー」が登場し、原付免許で乗れて、しかも簡単に作れる車として、スズキを初めに話題となった。

ところが、当時の原付自動車は道交法上「二輪車」を想定したもので、キャビン付きの「自動車」の形態を意識したものではなく、時速３０ｋｍ/ｈしか出せない自動車が、４０～６０ｋｍ/ｈの速度で走る車両と同じ道を走るのはいかがなものかと、警察と運輸省で協議した結果、１９８４年に販売は許可し、原付車両扱いにはするが、運転は普通自動車免許扱いという法律に変更された。



そこで、当時、５０ｃｃのゼロハンカーの製造・販売大手となっていた光岡自動車がその法律に対抗し、プレミアムなゼロハンカーを作ろうと製作されたのがＢＵＢＵシリーズ最高峰・505ｃだった。



この車両の為に大掛かりな設備投資がなされ、50ｃｃながらも本格的な乗用車の設計にされ、価格もゼロハンカーながら１０８万円と一番安価な軽自動車の二倍以上、低グレードの小型車並の強気な価格で販売、さらにプレミアム意識を招くべく５００台限定とし、自信満々で販売された。



しかし、売れたのは３３０台のみで、これを最後に光岡自動車はゼロハンカー市場から撤退。
日本のゼロハンカーの最後を飾ったが、商業的には大失敗に終わった。

だが、後年、この車の精巧な作りが評価され、プレミア付きで取引されており、レプリカまで存在する。