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KENEA187Aの"トライ号" [スバル サンバー]

整備手帳

作業日:2011年1月25日

燃料ポンプ・フィルター交換

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 3時間以内
1
互換部品と解体部品ではありますが、フィルターとポンプが手に入ったので早速取り付け作業に掛かります。

KV系の燃料系統整備は既に非常に詳しく説明していらっしゃる方が居るので、ここを参考にすればまず問題なく作業は行えると思います。
http://motor.geocities.jp/blue_beetle/mente/pump/pump.html

ただし燃料系統、特に高圧の燃料ポンプ周りの整備は、下手をするとプロでも車両火災を起こしてしまう程の危険性があります。

知り合いの工場でも旧車の整備中に車体と工場の屋根をBon fireさせてしまった事例を知っていますが、この時はポンプが完全に壊れていたらしく、レッカー入庫した車体のイグニッションを捻った瞬間に一気に火が点いたそうで…
2
まずは車体の後部をジャッキアップ。エンジンのクロスメンバーにジャッキを掛けて持ち上げ、リジットラックでしっかり固定。そして左リアタイヤを外します。
念のため、消火器も用意しておきます…。
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燃料ポンプとフィルターはこのような感じで、左リアタイヤ奥に配置されています。整備性は良いと言えば良い方なのですが、微妙に狭くて手が入りづらい上に、ナットはセルフロックナットという強力な緩み止めがされているものなので、最初だけ工具で緩めて後は手で外すという方法が出来ません。整備の際には小型のラチェット工具を利用した方が、ネジ外しで時間が掛からずに済みます。

外部からアクセスしやすい分、ドロ汚れも凄まじくて、車体の下に仰向けになって作業…というのは正直かなり辛いと思います。これも単純な作業内容ながらもやたらに時間が掛かる一因となっています。

燃料ポンプのコネクタは固着していてなかなか外しづらいかもしれませんが、車体側のコネクタのツメを押さえながら、フィルター側のコネクタを引き抜くようにして下さい。この時、フィルターの周りの燃料ホースにちょっとでも触れると、圧力で燃料が漏れてくるので注意が必要です!

コネクタを外し終わったら、エンジンを一度始動。2-3秒もせずにエンストするので、その後燃料タンクキャップを外し、更に5-10秒程クランキングしてなるべく燃圧を抜きます。

その後、バッテリー端子の+側(マイナスはボディアースのためにそのままにしておく)を外してから取り外し作業に掛かります。
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外しにくい緩み止めナット、20年分の凄まじいドロ汚れ等と格闘しながら小一時間。やっとフィルターとポンプが外れました。フィルターからもポンプからも燃料が結構な量出て来るので、燃料受けのトレイは必ず用意しておいて下さい。また、ポンプとタンク管の太いホースは、ある程度以上下に傾けると、タンクの燃料がばしゃばしゃ零れてきてしまいます。身の回りは絶対火気厳禁、時々手をボディに触れて静電気もなるべく起こさないように心がけましょう。

取り外したポンプの品番はTA030…なので、恐らく製造後20年間、約96000kmの間一度も交換作業は行われてはいなかったのでしょう。タンク側の差し込み口もアルミ特有の腐食を起こしています。

フィルターは購入したAZ-3用と形状はほぼ同じですが、ブラケットが溶接されているのでこれをどうにかして流用しなければなりません。
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ブラケットを流用するには、燃料フィルターの両端を切り落として、更に背中も切り開いて旧フィルターのガワだけをそのままブラケット化してしまうのが一番簡単です。

そこで金ノコで旧フィルターを切っていたところ…中からドス黒い色の燃料が出て来ました。。。。。。

両端を切り落としてフィルターを出してみたところ…、エレメントは真っ黒、濾紙の襞の間にはゴミやヘドロが詰まっていて物凄く汚れている上に、フィルター本体も変な形に潰れていましたorz
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AZ-3用のフィルターには燃料の流れる向きが指定されていて、大きく膨らんでいる側がIN、曲がったパイプの付いている方がOUTという指定になっています。

サンバーのフィルターの場合には、AZ-3用でいうINの側の蓋にフィルターがそのままボンドで付けられていました。しかし、ポンプ側にOUT、インジェクター側がINとして取り付けられているので、恐らくは何らかの理由で本来の取り付け方向とはわざと逆に付けてあるのだと思います。

ばらしたフィルターのエレメントは燃圧でひしゃげた状態になっていました。もしもこれが本来の正しい向きで付いていた場合、フィルターが詰まり気味になると、燃圧でエレメントが蓋から剥がれてしまうかもしれません。そうなるよりは逆に付けてエレメントが潰れる方向とした方が安全性が高いと設計陣は判断したのかも知れません。

どちらにしても燃料フィルターはオイルフィルターと異なり、完全に詰まった場合のリリーフ方法が全く用意されてないことは良く分かりました。
サンバーは給油口が割とシャーシの下側に付いているので、ゴミも入りやすいのかも知れません。整備書では50000km程度に1度交換となっているようなので、皆さんも定期的な交換を心がけましょう。
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解体した旧フィルターのガワとブラケットは、このような形で新フィルターを挟み込むブラケットとして再利用します。防震の為に新フィルターの周りには1mm厚のゴムシートをぐるっと巻いて、ステンバンドでシッカリと固定。

そして燃料ポンプと共に元通り組み付けて作業完了です。
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車体へ取り付けを終えたら、燃料ポンプコネクタを接続し、バッテリー端子を元に戻して、一度キーをONにしてしばらく様子を見ます。

この時に燃料が漏れてきたら直ちにキーをOFFにして、バッテリーも外して取り付け作業をやり直して下さい。最初に述べた火災の事例はこうした状況でキーをONにしていた事で発生したようですので…。

幸い、当方の場合には何事もなく終わりましたが、皆さんも呉々も気をつけて作業を行って下さい。

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この記事へのコメント

2011年2月5日 13:18
勉強になりました
アルシオーネも国内での部品入手は期待できないので、e-bayなどで調達するしかないのかと思っていたところです
先達がいると心強いです
コメントへの返答
2011年2月6日 15:14
アルシオーネはアメリカではXT-6として売られていたので、多分日本で買うよりも米国で買う方が遙かに値段も安く在庫も豊富にあるでしょうね。

逆に日本や欧州で主力だったグレードでも、アメリカで売っていないと本当に部品の入手性が悪くなります。そういう意味では日本の軽自動車が恐らく旧車としての維持が最も難しいレベルになるのではないかと思います。法制度の差とはいえど、複雑な気分になりますね。

ebayや通販ショップで買われる際に注意が必要なのは、海外への直接送付に対応してない店やセラーが多い事です。Gooping等の「転送サービス」を事前に調べておくのがいいと思いますよ。
2011年2月6日 22:22
なるほど
他人に頼らず、自分の責任で維持をしていかねばと考えております
色々とありがとうございます
コメントへの返答
2012年1月29日 22:50
初代アルシオーネも特殊な部品だけ、比較的レオーネなどと共通している部品に交換していけば、まだまだ十分いけると思いますよ! 意地ガンバって下さい。

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