フロントブレーキローター交換(その1)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
そろそろ12万キロ近く走るトライ号。ブレーキパッドが残り3mm前後まで減っていて、ブレーキローターもレコード盤気味だったので、今春両方を交換する事にしました。
レコードの段付き自体は、指で触るとまぁ・・・ギザギザ気味かなぁ? という程度で、当たり面積自体がまるっきり減っていたGX号のローターのような酷い状態では無かったのですが、フル乗車+ワンコ1匹の重積載時に少々ブレーキが甘い感触もあったので、パッドの交換と同時にローターも交換しておく事にしました。
2
「ブレーキパッドの交換とスライドピンへの注油」の整備記録と重複するので、キャリパーを外してコイルスプリングに吊した段階まで進めます。
角度を変えるとそんなに酷いレコードのようにもみえないでしょ? これなら普通はパッドの交換だけでもまだ十分行けますが、後学の為にもローターの交換を実践する事に・・・。
3
ハブの裏側にローターがボルト止めされているU4x系ミニキャブとは異なり、KV/KSサンバーはハブ穴にローターが嵌め込まれる形になっています。ミニキャブのリアドラムと一緒の形式ですね。
ハブボルトの間にローター脱着用のM8x1.25ピッチの捨て穴が2つ開いているので、ここに最低5mm以上、出来れば30mm前後の長さのボルトを2本均等にねじ込んでいきます。ミニキャブのリアドラムと同様に、運が良ければ何もしなくても手前に引っ張れば外れるみたいなんですが・・・。
だいたい物凄く固着してると思うので、作業前に捨て穴とハブ周辺に浸透潤滑剤の塗布を忘れずに。ある程度までねじ込んでいくと・・・、バッキーンと凄い音がして、ローターとハブの固着が解けました。
GX号 - 純正ステアリングの脱着
http://minkara.carview.co.jp/userid/11792/car/1635475/2907746/note.aspx
これ、アホみたいに固着していたGX号のステアリングをステアリングプーラーで脱着したときも同じ音がしたんですが、この時はホムセンで売ってるようなごく一般的な六角ボルトで作った自作プーラーでは、ステアリングとスプラインの固着が解ける前にボルトが先に折れました。専用プーラーのボルトは焼き入れされた強度のあるものなので、かなりの固着でも破断することなく外せます。
今回ローター外しには「11T」という規格で30mm長の高力ボルトを用いましたが、トライ号くらい固着していると、恐らく一般のボルトではローターが外れる前にボルトが折れる可能性が高いと思います。
20110813 ブレーキローターとブレーキパッドを交換してみた
http://www.odtechno.co.jp/odm/20110813/index.htm
こちらのページのローターは、どうも捨て穴のボルトがオーバートルクで折れているような形跡があります・・・。こうなったら大変なので、高力ボルトが購入できるホムセンや金物屋さんが近くにあるようであれば、高力ボルトを買っておいた方が無難ですよ。
なお、一般的に売られているM8ボルトは13mm対辺のものが多いので、13mmソケット、出来れば6角のコマの準備をお忘れなく。
4
日頃の行いにトライ号が応えてくれたのか、ボルトのねじ込みだけで無事にローターが外れました。ヨカッタヨカッタ。
余談ですが、写真に写っているサンバーのフロントハブのナットは、4WDのKV4では30mm対辺のものが使われていました。普段ハブキャップを付けている為か、ナットの表面はユニクロメッキがちゃんと残っていて綺麗な状態です。
ここが錆でやられると、ドライブシャフトのスプラインがハブに固着してしまい、ハブからドライブシャフトを抜くのがえらく大変になるようなので、要注意です。結局、解体屋さんはこれが物凄く難儀なので、ドライブシャフトを酸素バーナーでぶった切った状態でハブやらミッションやら出品しているのです・・・。
トライ号もローターがこれだけ固着していると、ドライブシャフトにも一抹の不安が残ります・・・。もしかしたら、ディーラーがハブベアリングの交換をあまり奨めなかったのも、ハブからドラシャを抜くのが大変だからなのかも。。。
5
外した右ローターの厚みを測定。・・・レコード部分のデコボコ考慮して、17.5mm位? 新品が18mmで摩耗限度が16mmとされているので、研磨すればもう10万キロはいけそうな感じですね。
6
右が外れたので続いて左のローターも同じように外します。しかし・・・こちらは捨てボルトを締めようとしてもクルクルとハブが空転してしまい、ボルトにちゃんとトルクが掛かりません。
右側のハブを見ていると、左のハブの回転と反対向きにクルクルと空転し続けています。サンバーは4WDでも前後のデフは基本的にオープンデフなので、車軸を両輪浮かせてしまうとこういう事が起こります。こうなると後軸をいくらサイドブレーキで固定していてもプロペラシャフトと関係なくタイヤが空転し続けるので、幾らボルトを回そうとしてもこのままではトルクが掛けられません・・・。
7
そういえば、右のローターを脱着しているときは左はタイヤが付いた状態だった(=左前輪が接地する事で、右のハブの空転を抑え込んでいた)のを思い出し、急遽ローターもキャリパーも外れた状態の右ハブに、とりあえずタイヤだけを履かせ、リジットラックも外して左前輪だけを浮かせた状態にしました。
8
右前輪が接地して車軸の空転を抑え込むようになったので、今度は無事に左ローターを外せました。なお、こちらも固着が結構きつくて、右ローターと同じパッキーンという凄い音と共にローターとハブの固着が外れました。
その2へ続きます。
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