冷却水リザーバータンクの清掃
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
トライ号の車検が近づいてきたので、LLCの交換作業を行ったところ、リザーバータンクの水量が非常に確認しづらい状態になっている状況に気付きました。
写真は車体から外して完全に冷却水を抜いた状態で、水が残っている事は有り得ないはず・・・なのですが、パッと見ではタンクの中程まできちんと冷却水が入っているようにしか見えない状態になっています。長年使っている内に、LLCの染料がポリタンクにこびりついてしまったんですね。
これでは正確な冷却水量の管理が出来ないので、中を清掃する事にします。
2
ここまで補水口が曲がっているタンクだと、柄付きブラシでは清掃が出来ないので、俗に言う「ガラ洗い」を実践します。
普通、錆びた燃料タンクなどで行う場合はボルト・ナットの余り物を大量に投入する事が多いのですが、ポリタンクの場合は庭石でよく使われる角が立った砕石で十分です。
砕石と水を入れて、口を塞ぎながら何度もシェイクしまくる事で、写真の状態位まではキレイになります。。。
3
清掃後、車体に組み付けて真水を注いでみると、別にライトの光を当てなくても余裕で水位を目視できる様になりました。
4
ここから先は冷却水交換作業の備忘録です。
サンバーの冷却系はとてもエアが噛みやすく、冷却水を入れたつもりでも規定量の半分程度しか入らない・・・という事がよくあります。トライ号は水冷オイルクーラーを正規ではない冷却水経路に割り込ませる形で後付けしているので、余計にエアが抜けにくくなっています。交換作業時はオイルクーラー分岐の右の分岐を抜いて、そこからオイルクーラー側に空気入れでエアを吹き込む事でエンジン内の冷却水をラジエーター側に追い出し、補水時は逆に左の分岐を抜いてエア抜き口とする事で水を出来るだけ多く入れる様にしています。(次回は交換作業中だけは、オイルクーラーへの分岐を一時的にキャンセルする予定です。)
その後はラジエーターキャップの口までLLCまたは水を注いだ後に、リザーバーもFレベル以上まで真水を入れて、走行しながら残ったエアを抜いていますが、ウォーターポンプにまでエアが噛んで温間になるまで全く水が回らなくなる状態がよく起こる様で、LLC交換作業後に最低でも3回程度温間〜冷間の走行を行いながらラジエーターキャップとリザーバータンクに補水しないとエアが完全に抜けてくれません。
もちろん、その間は水温計がHまで上がってしまう事が何度も起こります。水温計が上がりきってサーモスタットが開くと一気に水温計が平常の温間位置まで下がる・・・という事が、完全にエア抜きが終わるまで続く事になります。前後のヒーターもその間利いたり利かなくなったり・・・を繰り返します。
エアがウォーターポンプに溜まって空転している時は、ウォーターポンプの負荷がほとんど掛からなくなるためか、アイドリング回転数が普段の倍以上の2000rpm位まで上がります。冷間始動時にこうなった時は、一度エンジンを止め、ラジエーターキャップまで水位があるかを確認し、必要に応じて真水をラジエーターキャップとリザーバーの両方に補水します。
LLCはほんの数ccでも真水に混ざれば、ある程度冷却水全体に色が付くので、サーモスタットを抜いてのすすぎの作業も、数回程度やれば古いLLCは9割方無くなるのでは・・・と思います。少なくとも、完全に水が透明になるまでやる必要性は感じなくなりました。
素人作業の場合は、エア噛みで水温計が上がってもそれ程問題にはしませんが、ディーラー作業の場合は大問題になるので、スバルが作業する場合はエア抜きのプラグを全部開けて作業し、温間〜冷間の作業を何度も繰り返しながら、オーナーへの引き渡しまでに完全な状態になるまで作業をしているのだと思います。ディーラーが冷却水交換の作業に難色を示すのも何となく分かる気がします。
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