旭光学 アサヒペンタックスK2 トップカバー分解
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
アサヒペンタックスK2のファインダーを覗き込むと、奇妙な横線が中央付近を横切った状態です。
目を上下左右に動かすと、スクリーンの像とは違った揺れ方で、すぐ目の前に何かが付着しているかのような感じでした。
プリズムでしょうか?接眼レンズの内側でしょうか?
2
どうなっているか見るためには、トップカバーを開くしかありません。
巻き上げレバー根元のネジを緩めますが、カニ目レンチをかけるような穴はなく平面。
滑りにくいゴム板などで回すそうですが、ゴム板を押し付けてレバーを戻すような動作をさせると緩めやすかったです。
化粧ネジを外すとリングナットが出てくるのでこれを緩め、レバーを取り外します。
弱いスプリングが掛けてあるので、どこかに飛ばさないようユックリと引き上げます。
ネジは共に正ネジでした。
3
シャッタースピードダイヤル側面に小さなネジが3本。
外さずに緩めればOKです。
このダイヤルは特にスプリングも何もなく、組み付けもロックピンの入る1箇所だけなので、位置合わせに困ることはありません。
フィルム巻き戻しクランクを外し、中に隠れたリングナットを外すと、大きなワッシャー状の円盤が外せます。
シンクロ接点がありますが、特に結線はなく、奥で接点によって導通されているだけなので気にする必要はありません。
4
接眼レンズ両脇に2本と、シャッターダイヤル付近の2本。
これらはネジの形状が若干違うので区別しておきましょう。
ここまで外せばトップカバーは外れます。
ホットシューの電気接点も特に配線はなく、中で接点が導通しているだけです。
取り外し時や取り付け時、シャッターボタンが引っかかるので、ロック位置やフリー位置を行き来させて引っかかりをほどくとうまく行きます。
また、組み付け時には巻き上げレバー軸を一番引っ込めた位置に戻して置かないと、シャッターボタン直下にある小さなアームが邪魔をし、無理に押し込むとアームを変形させてしまうという事態に陥ります。
5
ペンタプリズムの押さえスプリングを解除しますが、配線を束ねたホルダーも兼ねているので取り外せずここに残ります。
プリズム側面から押さえている小さなプレートは、ロックネジと偏芯カムネジ(ロワアームのアライメント調整部みたいな動作です)によってプリズムを横から押さえているようです。
6
プリズムを取り出して見ると、どこかで見たような配置でスポンジが張ってありました。
中を覗き込んで見るとファインダー越しに見えたあの状態そのままです。
劣化したスポンジが保護被膜を巻添えに収縮し、蒸着面を浮かせていたようです。
7
スポンジを除去してみると、浮き上がった蒸着も一緒にポロポロと剥がれ始めました。
これはどうしようもありません。
もしやと思い、この間取り外したペンタックスSPのプリズムを並べて比較。
付くかどうか試したのですが、一見すると付いたように見えても、高さが飛び出してしまうのかトップカバーがちゃんと閉まらず、付け替え不可能と判明。
キヤノンAシリーズのプリズムなら、下部がやや小さめだったので流用できるかもしれません。
8
ちょっと悪あがき。
蒸着剥がれ部に、メタル調の蒸着フィルムシートを貼ってみました。
ですがやっぱり見心地が悪く、実用的とは行きません。
諦めて剥がしました。
ネットでいろいろ探してみると、DIYで銀コートしてしまう人もいるようですが、薬品の入手や取扱い、爆発の危険性などもあり、あまり一般的とは言えないようでした。
流用できそうなジャンクカメラの捜索を含め、今後の課題として今回はここまでとなります。
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