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イイね!
2016年07月01日

であごすてぃーに流星

であごすてぃーに2連発いくよ。
本当ならこのあと零戦がきますが、これを書いてるときはまだ入手してませんばい。



であごすてぃーに。
10号は艦上攻撃機愛知流星です。



モデルのほうはとにかく「でかい」のひとこと。
本当に大きいんですよ?



「雷電」と比べると一目瞭然。
かなり巨大です。
「流星」は全幅14.4m、全長11.5m。
自衛隊のF-15戦闘機の全長は19.4mなので大きさがイメージしにくいですが、
同時期の戦闘機の零戦が全幅12m、全長9.1mですからふた周りほど大きいことになります。
現用機で比べても
F-16戦闘機・・・全幅9.5m、全長15m
サーブ39グリペン戦闘機・・・全幅8.4m、全長14.1m、
決して引けを取らない大きさだったりします。



「流星改」を前から。
まずめにとまるのは主翼の不思議な形です。
胴体付け根からは外側に下がっていき主脚のとことを境に外側では大きく上に向いています。
こういうのを「逆ガル翼型」などといいますが、これこそが「流星」をあらわしています。
「流星」は空母から出撃して爆撃で敵艦船や基地などを攻撃する艦上攻撃機と魚雷を搭載して敵艦艇を沈める艦上爆撃機の両方を統合した全く新しいジャンルの攻撃機です。
空気抵抗になる爆弾は機外ではなく機内の爆弾倉に搭載しますが、構造上翼は中翼配置になります。
胴体の高い位置に主翼があるのでそのまま水平に主翼を配置すると主脚が長くなってしまいます。
そこで短くまとめるために逆ガル翼型としてるわけです。



モデルのほうはもう少しがんばってほしいところ。
全体的なフォルムはよいのですが、カウルが手抜き(というかカウルの変なところで分割してるのでやたら違和感がある)のと爆弾倉と胴体の隙間が大きい。
でも手ごろな値段で流星改のボリュームのある機体を堪能できますよ。



横から。
巨大な魚雷が目を引きます。
魚雷・・・大きいですね。
九七式艦攻などが搭載した九一式改一魚雷は炸薬785kg、改二魚雷では838kgもあったそうです。
搭載できるのはわずかに1発ですが、命中すれば大型の艦艇でも大きな被害を与えることが期待できたわけです。
モデルの魚雷はちょ~っとがんばってほしいなぁ。
航空機に搭載する魚雷は投下してから海面に落下するまで軌道を安定させる框板という部品が付くのですが、このモデルにはついてません。
残念。




逆ガルの翼につい目が行ってしまいますね。
流星は艦上攻撃機とはいえ、乗員は2名です。
艦上攻撃機は3名で行われるのが普通ですが、ここは「雷撃もできる艦上爆撃機」といったほうがいいかもしれませんね。
爆弾を積む艦上爆撃機と雷撃を行う艦上攻撃機をひとまとめにするというのは当時としては非常に斬新ですがそれには理由があります。
当時艦艇の装甲はドンドン厚くなっていって防禦性能が向上していました。
そうなると艦爆が使う250kg爆弾では威力不足となってしまうので大型の500kg爆弾が必要になってきたわけです。
さらに対空火器を重視してきたので雷撃を行う艦攻にとっては回避する能力やそれに耐えられる強度が求められるようになりました。
つきつめていくと艦攻と艦爆の設計上の違いがなくなってくるわけです。
それならばまとめてしまえというのが流星のコンセプトで、これは戦後米海軍のA1Dスカイレイダー攻撃機がまさにこのコンセプトで大成功するわけです。



主脚の幅間(トレッド)は5.3m。
かなり幅が広いですね。
この大きな主翼にはもちろん燃料タンクが配置されています。
主翼の右側左側それぞれ内翼に4個の燃料タンク+外翼に1個の燃料タンクが設置されています。
航続距離のほうは1850kmと九七式艦攻の2322kmと比べると控えめな数字ですね。



主翼には20mm機関銃が搭載されています。
機銃は九九式艦爆や九七式艦攻にもその後継の天山や彗星にも搭載されていますが7.7mmにとどまっています。
流星の20ミリ機関銃は空中戦ではなく水上艦艇への銃撃用なのですが、重くてスペースも必要な20ミリ機関銃が必要だったのかは議論が分かれると思います。



流星改は800kgの爆弾または魚雷を搭載できました。
エンジンは誉一二型という空冷18気筒エンジンを搭載していました。
1825馬力のパワフルなエンジンで最高速度は543km/hとかなり高速を実現しました。
性能のほうは申し分ない流星改なのですが、実はかなり痛い失敗がありました。
流星の試作発注は昭和16年夏、1号機の完成は昭和17年11月だったのですが、構造強度計算に不手際があったようで要求値を大きく下回る結果になってしまったようです。
そこで全面的な改設計を行い昭和19年春にはようやく要求性能を達成できる見込みとなり昭和20年3月に「流星改」として制式採用されました。
既に戦況は悪化し搭載されるべき空母はなく、聯合艦隊の主力は空母や戦艦ではなく海防艦となていました。
引き渡された機体は本土決戦のために温存され、発出撃は終戦直前の昭和20年7月下旬、しかも特別攻撃だったそうです。
流星はわずか数回の出撃の後に終戦を迎えています。


以上、傑作機コレクション10号「流星」でした。
ブログ一覧 | ミリタリー雑誌 | 日記
Posted at 2016/07/01 00:32:05

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この記事へのコメント

2016年7月1日 8:19
切ないエピソードですね。

でも、格好良い!
コルセアもこんな逆ガルですよね。

中島飛行機ではないけど、とても良いなあと思い、最後まで読ませていただきました!
コメントへの返答
2016年7月2日 22:57
こんばんは。
空母を組織的に運用していてその艦上機の能力が飛びぬけていたのが日本と米国だったわけですが、配備されたときには既に聨合艦隊は壊滅していて本土決戦に備えての兵力温存、しかも事実上特別攻撃の道だったというのはなんともやりきれないと思います。

逆ガルは脚が長くなりすぎないようにする措置だったわけですが、主翼は天山にくらべると面積が小さく、そのためにフラップも親子フラップを採用するなどかなり凝った作りだったようですよ。

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