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2016年05月03日 イイね!

豊川駐屯地創立65周年記念行事(2015年11月21日)その2


続いて第10高射特科大隊です。
だ10高射特科大隊は第10師団の防空(高射砲兵)を担当する部隊です。
元々は第10特科連隊隷下の部隊として昭和32年に第3大隊として編成され昭和37年に第6大隊に改編されましたが平成3年に第10高射特科大隊として改編されています。




同じく本部管理中隊です。
本部管理中隊は大隊の支援のほか対空レーダを用いて第1中隊、第2中隊に目標の情報を提供します。


装備は低空レーダJTPS-P9。
Lバンドを用いた中・低高度監視用レーダで第10高射特科大隊には昭和63年に導入されています。


装備は対空レーダJTPS-P14。
Sバンドを用いた監視用レーダで第10高射特科大隊には平成9年に導入されています。




同じく第1中隊です。
対空戦闘部隊として航空機に対し対空情報活動と射撃を行う部隊です。


装備は93式近距離地対空誘導弾です。
通称「近SAM」と呼ばれ、91式携帯地対空誘導弾8発納めたランチャを車載にしたもので低空域目標の撃墜を主としています。
目標捜索レーダがありませんが、対空情報は師団対空情報処理システムを受け取るようです。
第10高射特科大隊は平成16年に導入されています。



同じく第2中隊です。
対空戦闘部隊として航空機に対し対空情報活動と射撃を行う部隊です。



装備は81式短距離地対空誘導弾(C)です。
81式短距離地対空誘導弾(通称短SAM)の改良型で1枚目が射撃統制装置、2枚目が発射機となっています。
射程の延伸、対妨害性などの性能を向上するとともに赤外線・可視光複合画像誘導式(光波弾)とアクティブレーダ誘導(電波弾)という異なった誘導方式のミサイルを同時に使用することが出来ます。
第10高射特科大隊では昭和63年にL90 35ミリ高射機関砲の後継として81式短SAMが導入され、平成22年に短SAM(C)が導入されています。








続いて第10後方支援連隊第2整備大隊高射直接支援隊です。
第10高射特科大隊の車両や誘導弾などの装備を整備回収等の支援を行う部隊です。


装備は重レッカ。
特大型トラック(7トントラック)にレッカ装置を搭載したもので車両の牽引や重量物の吊り上げなどを行います。








続いて第6施設群です。
第6施設群は第4施設団隷下の部隊で中部方面隊を陣地設営や障害の排除など施設支援や災害派遣を担当する部隊です。




同じく本部管理中隊です。
本部管理中隊は情報通信、衛生活動を行い第6施設群の活動を支援する部隊です。
装備は1 1/2トントラック。



同じく第370施設中隊です。
第370施設中隊は障害を構築し、敵の行動を妨害する施設支援を行います。



装備は83式地雷敷設装置。
大型トラックなどで牽引し対戦車地雷を迅速・広範囲に敷設する装備です。


装備は道路障害作業車。
車両後部に搭載されているクレーンにアタッチメントを装着し、道路上に迅速・軽易に障害を構築するための装備です。


装備はセミトレーラと油圧ショベル。
掩体や掩壕などの掘削や土砂の積み込み作業等に使用される施設機材です。
民間の油圧ショベルとほぼ同じもののようです。



同じく第371施設中隊です。
赤い旗が見えますがこれは施設科をあらわしています。
第6施設群は本部、本部管理中隊、第370施設中隊、第371施設中隊が豊川駐屯地に、第369施設中隊が岐阜駐屯地に、第372施設中隊は鯖江駐屯地に駐屯しています。


装備は渡河ボート。
FRP製の簡易なボートで河川を渡河したり数隻ならべて簡易な橋にすることもできるようです。


装備は92式地雷原処理車。
戦術ミサイルのランチャのようにみえる箱型のものの中には2発のロケット弾が装填されています。
このロケット弾には爆薬ブロックを接続し、地雷原があると思われる場所の上にロケット弾を投射させます。
爆薬ブロックを点火・爆破させることで地雷原もろともふっとばして戦車用通路を確保する装備です。


装備は75式ドーザ。
砲弾の破片や小銃弾などから乗員を守るために装甲を施したブルドーザで、中型ドーザと同等の作業性能を持っているとされています。









続いて中部方面後方支援隊第104施設直接支援大隊第1直接支援中隊です。
この部隊は第6施設群を後方支援する部隊で機材や装備などの整備・回収等を行います。


装備は重レッカ。
陸上自衛隊のもつ装備は大型で重量のあるものが多いですが、活動する場所が不整地のことも多いため車両や機材が動けなくなる恐れがあります。
装備の牽引・回収のため重レッカは必須の装備です。








続いて第10戦車大隊です。
第10戦車大隊は第10師団唯一の戦車部隊として滋賀県今津駐屯地に駐屯しています。
装備は74式戦車。








続いて第10飛行隊です。
第10飛行隊は第10師団唯一の航空部隊で三重県明野駐屯地に駐屯しています。
装備はUH-1J多用途ヘリコプター。








次は訓練展示だよ!



_________________________

豊川駐屯地創立65周年記念行事 その1/その2/その3/その4
Posted at 2016/05/03 16:44:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年05月03日 イイね!

豊川駐屯地創立65周年記念行事(2015年11月21日)その1

ちょっと前のことになりますが、昨年平成27年11月21日土曜に愛知県豊川市にある陸上自衛隊豊川駐屯地にて創立65周年記念行事が行われました。
観閲式、訓練展示、装備品展示、アトラクションと盛りだくさんのないようでした。
その模様をちょこっと紹介します。



記念式典が始まりました。
観閲式式典会場は豊川駐屯地に隣接する演習場(グランド)です。
既に参加部隊が整列をしています。



「部隊整列」
受閲部隊が一同に整列しました。
豊川駐屯地は特科部隊、普通科部隊、施設科部隊他支援部隊が駐屯している大きな駐屯地なので観閲式の規模も旅団規模にちかいものがあります。



「観閲官登壇」
観閲官となる第10特科連隊長兼豊川駐屯地司令が観閲台に登壇し各部隊に対して敬礼をします。
豊川駐屯地には第10特科連隊、第10高射特科大隊、第49普通科連隊、第6施設群、それらを支援する直接支援中隊および支援隊、豊川駐屯地業務隊、第308会計隊、第306基地通信隊、第130地区警務隊といった数多くの部隊が駐屯しています。



「国旗入場」
国旗が入場してきました。
この後全員起立して国旗に対して注目します。
音楽隊の国歌演奏とともに国旗が掲揚されます。
普段気にすることのない国旗という存在ですが、日本国という国家を象徴する非常に重要な旗です。
自国の国旗に敬意をもち尊重できる人は外国の国旗にも敬意を持ち尊重できる人です。
薄い白い布地に描かれた赤い日の丸ですがそこには1000年2000年とつづく文化や伝統、価値感が今に引き継がれているわけです。



「観閲官巡閲」
音楽隊の”巡閲”の演奏とともに観閲官の豊川駐屯地司令が部隊を巡閲します。
赤色の旗がみえますが、これは第49普通科連隊の旗です。
陸上自衛隊は普通科部隊、特科部隊などさまざまな役割(これを職種といいます)を受け持つ部隊がありますが、職種ごとに色が決まっています。
赤は普通科部隊、濃黄は特科部隊、えび茶は施設科部隊、紫は武器科を示します。



「観閲官訓辞」
駐屯地司令による豊川駐屯地開設65周年記念式典の式辞です。
豊川駐屯地は愛知県豊川市に置かれている駐屯地で、陸上自衛隊創立前の昭和25年12月に警察予備隊豊川駐屯地として設立されました。
この地は終戦まで豊川海軍工廠があり、戦後は跡地に豊川市役所、日本車両、そして豊川駐屯地などが設置されています。



「来賓祝辞」
”ひげの隊長”こと佐藤参議院議員ほか来賓が祝辞を述べます。
祝辞は来賓の国会議員、市議会議員、県議会議員などが行いますが「国防は最大の福祉」とはいわれるものの、残念ながら防衛をどんなにまじめに考えても票には結びつきません。
それだけに祝辞の内容も来賓によって非常に中身が濃いものから中身のない挨拶までいろいろです。
災害派遣だけでなく防衛を行ううえで必要な予算や法体系についてこうしていきたいと語る人、災害派遣だけしか語らない人、その災害派遣すら中身がない人、さまざまです。
来賓の多くは周辺自治体の市議会議員、県議会議員が多いのでどのようなことを言っているのか、その中身はどうなのか、しっかり聞いていて損はないと思いますよ。




「観閲行進準備」
観閲官訓辞、来賓祝辞が終わると観閲行進が行われます。
観閲行進のため隊員が車両にかけより一斉にエンジンをかけます。
豊川駐屯地には普通科、特科、高射特科、施設科など多くの部隊が置かれていますので非常に多数の車両が観閲行進を行います。



観閲行進に先立って「大空」の演奏とともに第10音楽隊が入場してきました。
第10音楽隊は名古屋市の守山駐屯地に駐屯する第10師団隷下の音楽隊で、音楽演奏を行うことで隊員の士気高揚を行う部隊です。
記念式典での音楽演奏や学校などへの技術支援、各種イベントでの演奏を行います。



音楽隊の演奏が「大空」から「祝典ギャロップ」にかわると車両による観閲行進開始です。
先頭は観閲部隊指揮官の乗る82式指揮通信車です。






続いて第49普通科連隊です。
第49普通科連隊は平成16年3月に編成された新しい部隊です。
元々は第10師団隷下の普通科部隊でしたが平成26年3月に第10師団を離れ中部方面混成団隷下になりました。




同じく本部管理中隊です。
赤い旗は普通科部隊を示します。
普通科とは諸外国の兵科でいう「歩兵」にあたるもので陸上自衛隊の中心となる職種になります。
第49普通科連隊は自衛官と即応予備自衛官によって編成される部隊です。



続いて同じく第1中隊です。
装備は高機動車。
第49普通科連隊を編成している即応予備自衛官は元自衛官で退職後民間企業などでさまざまな職業についていますが年間30日間の訓練に参加し、有事や大規模災害など必要に応じて召集を受けると身分は即応予備自衛官から自衛官になり任務に当たることになります。



同じく第2中隊です。
装備は高機動車。
第49普通科連隊は災害派遣でもさまざまな民生支援、給水支援をおこなっています。
編成された年の平成16年は新潟中越地震、平成19年の広島県トンネル崩落事故、そして平成23年の東日本大震災では即時救援活動と民生支援を行っています。



同じく第3中隊です。
第49普通科連隊が配置されている中部方面混成団は平成20年に陸上自衛官の教育を行う第2教育団を廃止して新たに中部方面混成団として編成されました。
常備自衛官と即応予備自衛官による普通科連隊2個と教育を行う部隊3個により編成されています。




同じく第4中隊です。
装備は軽装甲機動車。
軽装甲機動車は平成14年度から全国の普通科部隊に配備されている軽装甲車両で乗員4名を載せることができます。
固有の火器はありませんが小銃、機関銃を取り付けることで車載射撃が可能なほか、軽対戦車誘導弾を車上射撃することができます。



同じく第5中隊です。
装備は高機動車。
第49普通科連隊は連隊本部、本部管理中隊、重迫撃砲中隊、5個普通科中隊により編成されています。
第5中隊は平成26年に対戦車中隊を廃止して新たに編成された普通科中隊です。




同じく重迫撃砲中隊です。
重迫撃砲中隊はその名の通り重迫撃砲を用いる部隊で装備は120ミリ迫撃砲RTです。
この迫撃砲は普通科部隊最大の火砲で107ミリ迫撃砲の後継として平成4年度から調達が開始されました。
かって特科部隊が装備していた105ミリ軽砲以上の砲径をもち大火力で、通常弾なら8100メートル、噴進弾なら13000メートルという長大な射程をもっています。
重量は600kgと重いですがタイヤをつかって牽引できるので迅速に展開することが可能です。






続いて中部方面後方支援隊第306普通科直接支援中隊です。
この部隊は第49普通科連隊を後方支援する部隊で第49普通科連隊が装備する火砲や車両等の装備の整備補給をおこないます。




装備は3 1/2トン有蓋車と重レッカ。
第306普通科直接支援中隊はもともと第10師団隷下の第10後方支援連隊第2整備大隊第4普通科直接支援中隊として第49普通科連隊を後方支援していましたが、第49普通科連隊の編成替えに合わせてが平成26年3月に中部方面混成団隷下となっています。







続いて第10特科連隊です。
第10特科連隊は第10師団の野戦特科(砲兵)を担当する部隊で、中部方面隊では唯一の特科連隊(第3師団、第13旅団、第14旅団では規模の小さい特科隊)です。



同じく本部中隊です。
第10特科連隊は昭和32年に姫路駐屯地にて第3管区総監直轄部隊として創隊され昭和35年に豊川駐屯地に移動、以後愛知県三河地方18市町村を警備・防災担当としています。



同じく情報中隊です。
情報中隊は第10特科連隊の目と耳になり射撃の情報を各部隊に提供する部隊です。


装備は対砲レーダ装置JTPS-P16。
敵が射撃する火砲の砲弾を遠距離で捕らえて射撃地点を標定する装備です。
後方の車両は野戦特科情報処理システム。
射撃指揮関する目標情報を処理伝達する装備です。



同じく第1大隊です。
第10特科連隊第1大隊は105ミリ軽砲を装備する大隊として昭和37年に改編されました。



同じく第1大隊本部管理中隊です。
本部管理中隊は通信補給情報など第1大隊の支援を行う部隊です。
第1大隊は本部管理中隊、第1中隊、第2中隊により編成されています。



同じく第1中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70です。
第10特科連隊の主要装備のFH70は陸上自衛隊の主力になる火砲で欧州で開発された火砲です。
我が国では昭和58年度からライセンス生産が開始され昭和60年度から部隊配備が始まっています。




同じく第2中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70。
第10特科連隊では昭和63年に第5大隊にFH70が配備、改編されていますから比較的早い時期に配備されたことになります。



同じく第2大隊です。
第10特科連隊第2大隊は105ミリ軽砲を装備する大隊として昭和37年に改編されました。



同じく第2大隊本部管理中隊です。
第2大隊は本部管理中隊、第3中隊、第4中隊により編成されていて本部管理中隊は第2大隊の支援を行う部隊です。




同じく第3中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70。
第10特科連隊がFH70を受領・改編するまでは105ミリりゅう弾砲M2A1と155ミリりゅう弾砲M1が各大隊に配備されていました。




同じく第4中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70。
FH70は自走砲ではなく写真のようにトラックにより牽引される牽引砲です。
自走砲は自走能力をもち展開先での移動が容易ですが高価で重く、駐屯地から展開先まではトレーラなどにより輸送する必要があります。
一方牽引砲は自走能力がないもののトラックで牽引されるため駐屯地から展開先までの移動が早く、また安価な特徴があります。



同じく第3大隊です。
第10特科連隊第3大隊は105ミリ軽砲を装備する大隊として昭和37年に改編されました。
尚、第10特科連隊には第4大隊、第5大隊もあり計60門ものFH70を保有する大部隊でしたが平成26年3月の部隊改編で第4大隊、第5大隊は廃止されFH70も30門に縮小されています。



同じく第3大隊本部管理中隊です。
第3大隊は本部管理中隊、第5中隊、第6中隊により編成されていて本部管理中隊は第3大隊の支援を行う部隊です。




同じく第5中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70。
FH70は牽引砲ですが補助動力エンジンを備えているので限定的な自走能力をもちます。
そのため陣地の移動、砲列布陣、撤収が迅速に行うことが出来ます。
操作要員はそれまでの105ミリ軽砲が10名、155ミリ中砲が12名なのに対してFH70は給弾が自動化されてるなど9名と省力化されています。




同じく第6中隊です。
装備は155ミリりゅう弾砲FH70。
FH70の射程は通常弾で24km、噴進弾で30kmと非常に長大です。
これはそれまで陸上自衛隊最大射程をもつ火砲だった155ミリ加農砲M2を上回る射程になります。






続いて第10後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援中隊です。
第10特科連隊の火砲、車両、通信器材等の整備及び回収を行う部隊で第2整備大隊本部は愛知県春日井市の春日井駐屯地においています。


装備は3 1/2トン有蓋車と重レッカ。
重レッカは大型のレッカ車で大型の車両や火砲の回収や整備には欠かせない車両です。
最大吊り上げ能力は実に10トンとされてます。







観閲行進まだまだ続くよ!


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豊川駐屯地創立65周年記念行事 その1/その2/その3/その4
Posted at 2016/05/03 16:43:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年03月30日 イイね!

浜松広報館車両・地上支援器材展示イベント(3月26日)

もうすっかり春ですね。


気がつけばもうすぐ4月・・・となった3月26日、27日に航空自衛隊浜松広報館にて車両・地上支援機材展示イベントが行われました。

浜松広報館では航空祭のような大規模なイベントはありませんがほぼ毎月なんらかのミニイベントが行われています。
プラモデルコンテストや写生大会、夜間開館からT-4練習機の訓練展示に浜松救難隊の救難展示。
第1術科学校の戦闘機を地上展示したり高射装備の装備品展示・・・・
規模は決して大きいと言うわけではないですが、ミニイベントならではのまったり・じっくり見ることができるのもいいですね。

今回行われたのは航空機を運用する上で必要な支援車両の展示です。
航空基地の浜松基地に隣接してるのに航空機を展示しないというちょっとめずらしい(?)イベントですが、航空自衛隊は航空機だけでなくそれを支える人たちがたくさんいるということを理解してもらうためには非常に良いイベントだと思います。
何より子供たちって時速300キロで走るスポーツカーよりもクレーン車などの特殊機材のほうが好きだったりしますしね。



まず出迎えたのがこれ。
航空自衛隊=戦闘機のイメージが強いとなかなか何に使うのかが出てこないですが、これは大型機E-767やKC-767に乗員が搭乗するためのタラップです。
「パッセンジャーステップ」といいます。


後ろから。
E-767早期警戒管制機やKC-767空中給油・輸送機は大型旅客機ボーイング767をベースにしてるので操縦席までは結構な高さがあります。
しかし運転席から結構前にステップが出ていますね。
航空機を傷つけないように設置するのは難しいんだろうなあ・・・
そういえばKC-767やE-767は小牧や千歳、浜松以外の基地に着陸することもあると思いますが、この車両がない基地に着陸したときって乗員はどうやって降りるんだろう・・・・
聞き忘れちゃいました。




こちらは電源車です。
車がエンジンをかけるときにはバッテリの電気を使ってセルモータを動かしてエンジンをかけますが、航空機がジェットエンジンをかけるのも基本的には似たようなものです。
ただし搭載できるものの重量に制限があることもあってちょっと面倒なのですが。
主な方法にはだいたい次の3種類があります。
 1.航空機に火薬を仕掛けて、その爆発力を使って強制的にエンジンを動かすもの。
  エンジンが傷みそうですし最近はそれほど使われていません。
  少し違いますが、ミニバイクなんかではエンジンを始動させるときに外部から力
  (足でキックスタータを思いっきり踏み込んで始動させるのと似てる・・・かな?)
  
 2.航空機に小型エンジンを搭載してそれを使うもの。
  航空機にも一応バッテリはありますが、エンジンを始動するにはそれなりの
  パワーが必要なのでこれでまかなうのはちょっと難しいものがあります。
  そこで機内のバッテリで始動できる程度の小型のエンジンを搭載し、これを
  つかって電力を作ったり圧縮空気を用意してメインエンジンを始動させます。
  車がバッテリを使ってセルモータを動かしてエンジンに力を加えてやって
  始動させるのと同じようなものですね。
  F-15やF-2などはこのタイプです。

 3.機外から供給してもらってエンジンを始動させるもの。
 エンジンを動かすのに必要な電力や圧縮空気を機内に用意できないのなら
 外部から供給すればよいわけで、トラックに発電機やコンプレッサを搭載した
 ものが支援車両として活使われます。
 車がバッテリあがってしまって、他の車のバッテリから電源を供給してもらって
 エンジンを始動するのをイメージすれば早い・・・のかな?
 航空祭などでT-4やF-4などの横にトラックが並んでホースをつなげている
 姿を見ることがあると思いますが、まさにエンジンを始動させるために外部
 から供給してるんですね。
この車両もその電源を供給する車両です。
電源車はエンジンを始動させるほかにも重要な役目があります。
それは整備点検のためです。
航空機はいまや電子機器の塊ですが、どんなに高性能な電子機器でも電源がなければ動きません。
通常はメインエンジンが動いているときに電源も供給されますが、高温の排気や騒音の関係もあって地上でずっとメインエンジンを動かすわけにはいきませんものね。
そこで整備点検時に外部から電源を供給するわけです。
ちなみにこの車両の形式は・・・・パネルがなかったのでわかりません(^^;


電源車の操作パネルを。
写真では見えにくいですが、操作盤をみてみると・・・
直流電流のメータのmaxが1000アンペア?
おっそろしい能力ですね・・・・
これらの車両は基本的に基地内で使われるので公道を走ることはありません。
そのため走行距離はたいしたこと無いのですが、搭載される発電機などは酷使されるのでそっちのほうが早くリタイヤしちゃうようです。
車両と発電機は取り外せるのでどちらかが故障した場合は載せかえるのだとか。



こちらはおなじみ牽引車。
トーイングカーって奴ですね。
ただしこちらは航空機を牽引するのではなく、機材や物資を飛行場内で運ぶために牽引するためのもののようです。
さてこの車両はバンパー(?)の右側に「浜基」、左側に「警空」とあります。
浜基はもちろん浜松基地を示しますが、「警空」は警戒航空隊を示します。
警戒航空隊は高空から強力なレーダを使って空域を警戒監視する「空飛ぶレーダーサイト」E-2C早期警戒機を運用する部隊として昭和61年に三沢基地に編成された部隊です。
さらに高性能なE-767AWACS(早期警戒管制機)が導入され、浜松基地に配備されると警戒航空隊の司令部も浜松基地に移動しています。
現在ではE-767を運用する第602飛行隊が浜松基地に、E-2Cを運用する第601飛行隊が三沢基地に、さらに一昨年編成されたばかりの第603飛行隊が那覇基地に置かれ日本の防空を支えています。



う~ん、夢に出そうだ(笑)
こちらは航空機用ホイール・ブレーキ交換車です。
その名前の通り航空機用のタイヤやブレーキを交換するための車両です。
航空機は離陸時には時速数百キロ、スポーツカーが高速走行するよりも速い位の速度で滑走路を滑走しますし、着陸時には時速数百キロで飛んでくる航空機を滑走路に接地後数百メートルで速度をゼロにしなければなりません。
しかも航空機そのものはかなり重いわけです。
タイヤや機体を制動させるブレーキはかなり過酷な使われ方でしょう。
タイヤは飛行場内の走行距離(?)の割りにものすごい力で滑走路に押し付けられるわけですからあっという間に磨耗してしまいます。
万が一タイヤがパンクすれば滑走路から外れたり格座したりして大事故を招きかねません。
タイヤ・ブレーキの交換は非常に重要なものです。



前から。
運転席以外はタイヤ用ラックとクレーンのみという非常にシンプルなものです。
タイヤの大きさと比べると車体のコンパクトさがわかります。
幅2.34メートル、長さ3.6メートルなので全長はワゴンRなどよりちょっと長いぐらいでしょうか。
左右に搭載された航空機用(E-767用?)の巨大なタイヤが目を引きます。



で、でかい・・・
E-767のタイヤだと思いますが、E-767は前脚、主脚合計で10個のタイヤを使っています。
最近は尖閣諸島をめぐって中国軍の軍事的挑発行為が続いていますが警戒監視のために警戒航空隊の負担もかなりのものだと思います。
それだけに万全の体制で臨むにはやはり整備補給は必須ですしタイヤの交換もそのひとつ。
タイヤ交換も非常に労力が必要ですがタイヤを吊り下げるクレーンがついているこの車両は重宝されるのでしょうね。
ところでこのタイヤ、ブリジストン製のようです。



運転席です。
恐ろしくシンプルですね・・・
エアコン(?)の吹き出し口のようなものが見えますがドアはついていません。
(外してるようですね)
ハンドルの奥に見える赤い消化器のようなものは車検証入れ。
やはり必要なんですね。
多種多様な車両がありますが、操縦資格も個々にあるようで、またそれぞれの車両の整備補給も必要ですから組織として部隊を動かすのは本当に大変なんでしょうね。



こちらはトーイングカーです。
大型のE-767やKC-767などを牽引するものでトゥイングトラクターといいます。
全長7.67メートル、全幅2.9メートルと大型の車両で、7150CCのディーゼルターボエンジンを搭載しています。
20トンの牽引能力があるようですのでかなりのトルクなのでしょうね。



こちらは別の車両・・・・ではなく、後ろから見たところ。
んんっ?どっちが前なんでしょう?
大型のE-767などを牽引したり後退させるときに便利なようにどちらが前にもなれるようなレイアウトになっています。
当然・・・


運転席も前後に1つづつあります。
ハンドルも2つ。
確かにこれならバックミラーを見ながら長い距離を後退させることなく、作業性もよさそうですね。



今回の機材展示は26日、27日と行われましたが、26日は警戒航空隊の機材を、27日は第1航空団の車両・機材の展示が行われたようです。


以上、浜松広報館車両・機材展示でした。
Posted at 2016/03/30 22:42:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年01月10日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その6 護衛艦「くらま」、豪艦「スチュアート」編

ではラストです。
一般公開はされませんでしたが、桟橋から護衛艦「くらま」と豪州のフリゲイト「スチュアート」が見えましたので何枚か写真を写してみました。



ヘリコプター搭載護衛艦DDH-144「くらま」(満載排水量7200トン)です。
「しらね」型DDHの2番艦として昭和56年に竣工した大ベテラン艦で、「はるな」「ひえい」「しらね」と4隻就役したヘリコプター3機搭載護衛艦の最後の1隻です。
「しらね」型は昭和56年開催の第15回観艦式から観閲艦を務め、実質的な海上自衛隊のシンボル的な護衛艦です。
艦載ヘリコプターとしては非常に大型になるHSS-2型ヘリコプターを3機、基準排水量5000トン程度(「はるな」型で4950トン、「しらね」型で5200トン)の比較的小型の艦艇に搭載するのは世界でも非常に珍しく、注目を浴びたようです。
また「しらね」型はウエポンシステムをコンピュータで統括した海上自衛隊で初めてのシステム艦でもあります。
艦首から艦尾にかけて「くらま」の流麗な艦影を写したかったのですが、桟橋の長さの関係で写せませんでした。。。



2門の速射砲を背負い式に設置された姿は戦艦を髣髴とさせる優美さを感じます。
マストに見える黒く四角い巨大な板はOPS-12対空レーダで、シースパロー短距離艦対空ミサイルシステム搭載のため三次元レーダを搭載するようになりました。
その手前に2つメッシュ状のパラボラアンテナが見えます。
これは72式射撃指揮装置1型(FCS-1)で、5インチ砲の射撃統制用です。
2門の5インチ砲に2つの射撃指揮装置があるということは別々の目標を同時に対処することが出来ることを意味します。




こちらは艦首に搭載された73式5インチ54口径単装速射砲です。
米海軍のMk42 5インチ速射砲を国産化したもので、「くらま」は2門搭載しています。
射界を確保するため前後の背負式の配置となりました。
艦首側を51番砲、艦橋側を52番砲と呼んでいます。
こちらは51番砲で、砲塔に短波用の空中線が設置されています。



こちらは52番砲。
「こんごう」型のOTOメララ127ミリ速射砲や、「あきづき」型のMk45-mod5 5インチ砲と比べるとやはり大型で、重量は67トンにもなります。
砲の操作、弾庫から砲身への装填は全自動電気油圧式ですが給弾方式は手動なんだそうです。
1分間に35発の射撃が可能でこれはMk45-mod5の20発よりも発射速度は速いことになります。
観艦式の訓練展示では祝砲として空包射撃を行いますが、Mk45-mod5やOTOメララ127ミリ速射砲、OTOメララ76ミリ速射砲といった自動砲は弾頭が未装着の場合エラーとして判断されるため、空包射撃ができないそうです。
現在この73式5インチ砲を搭載しているのは「くらま」、DDH「はたかぜ」「しまかぜ」の3隻のみとなっています。



「くらま」の艦橋構造物。
艦橋手前にあるパイプを組み合わせて設置されているものはハイラインポスト。
洋上補給はハイラインを使いますが人力作業用となっています。
トラスの先端にハイラインを通し、人力で引っ張って使います。
艦橋右舷側にサイレン(?)のようにみえる大型の円筒状のものはOE-82C衛星通信アンテナ。
見切れてしまっていますが艦首側に見える大型の四角いものはアスロックランチャMk112です。
8連装のアスロック発射機で米海軍が開発した装備です。
アスロックは対潜用の短魚雷をロケットの弾頭部に装着したもので、遠方にロケットを使って投射しパラシュートを使って着水すると魚雷の誘導装置で敵の潜水艦に突入していきます。
ちなみに隣に見えるマストは護衛艦「おおなみ」のもの。



マストを下から。
搭載艇の上側に見える白いドーム状のものはスーパーバード衛星通信アンテナ。
白い布が張られているのは「くらま」が観閲艦のため。
安倍晋三内閣総理大臣が乗り込み、観艦式では観閲を行いました。
警備の関係で一般公開されなかったのは残念でしたが、引退間近の「くらま」にとってハレ舞台となりました。



艦構造物中央付近です。
護衛艦の多くは艦橋構造物と後部艦構造物は煙突をはさんで分かれていますが、「くらま」は一体型となっています。
艦構造物の上部で黒く塗られているのが煙突で、前後に2基ありますが、第1煙突にマスト、第2煙突に射撃統制用レーダが設置してあるのが面白いですね。
マストと煙突が一体になっているのをマック方式というようです。
「くらま」の主機はガスタービンではありません。
海上自衛隊の護衛艦では唯一蒸気タービンを用いています。
後部艦構造物は巨大なヘリコプター格納庫につづきます。



艦構造物中央付近、搭載艇の下です。
3本の筒が俵状に積まれているのは3連装短魚雷発射管HOS-301です。
米海軍のMk32短魚雷発射管を国産化した68式短魚雷発射管で旋回操作は人力で行います。
接近した敵潜水艦に対して射撃するもので、73式短魚雷やMk46短魚雷を空気圧で発射します。



第2煙突横には高性能20ミリ機関砲が搭載されています。
ミサイル護衛艦の長射程艦対空ミサイルや個艦の速射砲や電波妨害、短SAMの迎撃をくぐりぬけてさらに突入してくる敵対艦ミサイルを打ち落とす最後の砦ですが、海上自衛隊で新造時から搭載したのはこの「くらま」からです。



艦尾です。
ヘリコプター搭載護衛艦と呼ばれるだけあって非常に広大なヘリコプター甲板と格納庫が目を引きます。
ヘリコプター甲板はSH-60ヘリコプターをタンデムに2機並べることが出来る長さをもっているそうです。
第2煙突が右側に偏って設置されているのがわかります。
その関係もあって搭載する3機のヘリコプターは右側に1機、左側に2機という形になるようです。



格納庫天蓋部。
第2煙突上部にみえる白いドームは81式射撃指揮装置2型(FCS-2)でシースパロー短距離艦対空ミサイルの射撃統制をします。
天蓋上部中央部に「x」型の形のカバーがついている4連装が2セットついたものがシースパロー発射機です。
この発射機の中にRIM-7シースパロー短距離艦対空ミサイルが装填されます。
シースパローはF-15戦闘機に搭載するAIM-7スパロー空対空ミサイルを艦艇用にしたもので、FCS-2から照射された誘導電波によって目標に突入します。
「しらね」型は初めてこのシースパローシステムを搭載した護衛艦で、個艦防空能力を得ることが出来ました。
その手前にはヘリコプター誘導指示用の水平灯などがみえます。



ヘリコプター格納庫を別アングルで。
格納庫の中も広く、汎用護衛艦がヘリコプターを1機(必要に応じて2機)搭載するのに対して、3機を搭載することが出来るだけの広さがあります。
格納庫が小さい汎用護衛艦にはない整備資材や部品などもここに置かれるようです。
格納庫外壁にはいくつもの膨張筏がおかれています。
これは右舷・左舷両側にありますが、基本的に片側だけで乗員全員分を確保されているようですね。



艦尾のヘリコプター甲板の下です。
「くらま」と書かれていますね。
飛行甲板の下は係留装置などが収納されています。



「くらま」を後ろから。
隣は「おおなみ」と「いかづち」ですが、「くらま」はそれとくらべるとずいぶん長く感じますね。
「むらさめ」型、「たかなみ」型の長さは151メートルに対して「くらま」は159メートルと、8メートル長くなっています。
「くらま」の飛行甲板の下に黄色い魚型(?)のものがみえます。
これは可変深度ソナー(VDS)というものです。
海流の温度差によりソナーの音波伝播が悪くなったときにこれを沈めて探知を行うソナーシステムです。
現在これを搭載しているのは「くらま」のみです。




次はオーストラリア海軍のフリゲイト「スチュアート」です。
実は何気にこれを書くのが一番大変でした。
とにかく資料がない。
私は陸自装備なら「自衛隊装備年鑑」と「PANZER」と部隊の公式ページを参考に、海自は「世界の艦船」とその増刊と「自衛隊装備年鑑」「Jships」「イカロスMOOK」を、空自は「自衛隊装備年鑑」「航空ファン」「イカロスmook」を参考にして書いている(何気にwikiは使ってないんだよ~)のですが、オーストラリア海軍の本なんて持ってないですから。
ようやく探して見つかったのが世界の艦船増刊の「世界の大型水上戦闘艦」のみ。
自衛艦とくらべると今回かなり手抜きなのは・・・許してね。



観艦式にはゲストとして外国海軍の艦艇も数隻が参加します。
この日オーストラリア海軍のフリゲイトも横須賀に停泊していました。
153「スチュアート」(満載排水量3700トン)です。
「スチュアート」は「アンザック」級フリゲイトの4番艦として2002年に竣工しました。
「アンザック」級はニュージーランド海軍も採用していて「テ・カハ」「テ・マナ」の2隻を保有しています。
「テ・マナ」は以前名古屋港に寄港・一般公開もされました(恐ろしいことにCICまで・・・)。



艦首から。
桟橋の長さの関係で全体を写せなかったのが残念。
艦橋の手前に艦対艦ミサイル(SSM)発射筒が装備されてるんですね。
このSSM発射筒は4連装が左右1基づつ合計8本搭載されています。
装填するSSMはハープーンで海上自衛隊でも使用されているSSMです。
「アンザック」級はもともとSSMの搭載はしていませんでしたが、2002年から搭載することになったようですね。



艦首には5インチ砲を搭載しています。
ニュージーランド海軍の「テ・マナ」はMk45 5インチ単装砲を搭載していましたが「アンザック」級も同じMk45かな?
砲身が非常に長く感じます。
満載排水量がやや大きい「はつゆき」型が76ミリ速射砲を搭載していますが、この規模で5インチ(127ミリ)砲はかなり大型に見えますね。



艦構造物中央付近です。
艦橋構造物後方にラティスマスト、その後方には対空レーダがあります。
海上自衛隊の護衛艦ではマストよりも前方に対空レーダを搭載しますが、海外ではこういう配置もあるのかと興味深いです。



同じく艦構造物中央付近。
艦橋構造物と煙突の間になりますが、ここには複合艇と搭載艇揚収用のクレーンがみえます。



やはりありました、3連装単魚雷発射管です。
米海軍が開発したMk32でしょうか?
口径324ミリの水上発射管で海上自衛隊のHOS-302と非常に良く似ています。


煙突です。
「アンザック」級の煙突は2基あるのですが、海上自衛隊の護衛艦のようにタンデムに2基あるのではなく、V字型に2基配置しているのが興味深いです。
煙突にはオーストラリアらしくカンガルのマークが描かれていました。
「アンザック」級の主機はガスタービンエンジン1基とディーゼルエンジン1基によるCODOG方式をとっています。
高速航行時には大出力のガスタービンエンジンを使い、低速時にはディーゼルエンジンを使って燃費と速度性能を両立させるシステムです。
「アンザック」級はESSM(発展型シースパロー)短距離艦対空ミサイルをMk41VLSに搭載しますが、これは煙突の後部のヘリコプター格納庫上部に設置しています。
VLSは8セルで、ESSM短SAM専用のようでVLアスロックの装備はないようです。



「スチュアート」を真後ろから。
ニュージーランド海軍の「テ・カハ」級はSH-2対潜ヘリコプターを搭載しますが、オーストラリア海軍の「アンザック」級はS-70B哨戒ヘリコプターを1機搭載します。
「アンザック」級は満載3700トン、全長118メートル、幅14.8メートル、満載排水量では似た規模の海上自衛隊の「はつゆき」型護衛艦は満載4000トン、全長130メートル、幅13.6メートルですから、ずんぐりした印象を受けます。
ヘリコプター格納庫は右舷側にドアがありますが、左側はヘリコプター用弾庫でしょうか?
そういえば高性能20ミリ機関砲がみあたりません。
ニュージーランド海軍の「テ・カハ」級は搭載していますが「アンザック」級には搭載していません。
それぞれの海軍がどういう使われ方をするかなのでしょうが興味深いですね。
以上豪州フリゲイト「スチュアート」でした。


ここからは陸上自衛隊の装備品展示です。

横須賀基地に陸上自衛隊の車両が数台装備品展示として参加していました。
こちらは1/2トントラック。
第31普通科連隊の車両ですね。
いわゆる自衛隊ジープで現在のものは三菱パジェロをベースにしているそうです。



こちらは高機動車。
こちらも第31普通科連隊の車両ですね。
普通科部隊の足として配備された車両で高い路上・路外機動性能をもちます。
10名の乗員を載せることができ、発煙機や近SAM発射機、新短SAM発射機、対戦車ミサイル搭載型などさまざまな派生型もありますね。



こちらは3 1/2トントラック。
いわゆる大型トラックで人員や物資輸送などに使われる自衛隊で最も目にすることが多い車両です。
こちらも第31普通科連隊の車両で人員なら22名を載せることができます。


こちらは軽装甲機動車。
普通科部隊などに装備され戦場機動などに使用される装甲車です。
固有の武器はありませんが小銃や機関銃を車載射撃したり、軽対戦車誘導弾を車上射撃することが出来ます。
こちらも第31普通科連隊の車両ですね。


こちらは82式指揮通信車。
戦後国産初の装輪式の装甲車両で、特科部隊や普通科部隊に配備され部隊間の指揮通信に用いられます。
こちらも第31普通科連隊の車両です。



自衛隊は高い練度と士気、優れた装備をもっていますが食事がなければ動けません。
こちらは野外炊具1号です。
200人分の主食や副食を概ね45分以内に同時に調理できる炊具で、炊飯、汁、焼、煮、揚、炒といった調理が可能な万能調理用装備です。





おまけ。

横須賀基地の駐車場にいたグランドエスクード。
護衛艦隊の業務車ですね。
護衛艦隊は横須賀に司令部をおく組織で、自衛艦隊の隷下になります。
人員1万人以上、48隻の護衛艦と16隻の艦艇からなる海上自衛隊の中核をなす組織で、4個の護衛隊群、第1海上補給隊、第1輸送隊、海上訓練指導隊群などによって編成されています。



以上、FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開の模様でした。




平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


Posted at 2016/01/10 16:54:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年01月10日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その5 護衛艦「あたご」編

さて横須賀での艦艇一般公開は残り1艦。
護衛艦「あたご」です。


ミサイル護衛艦DD-177「あたご」(満載排水量10000トン)は平成19年に竣工した「あたご」型護衛艦の1番艦で、「こんごう」型をベースに建造されました。
ヘリコプター格納庫を設置してるので「こんごう」型よりも柔軟な作戦が行えるようです。
「こんごう」型をアーレイバーク級フライトⅠ型とするならば、「あたご」型はフライトⅡAといったところでしょうか。


では砲熕から・・・といきたいのですが、なぜか写真を撮り忘れてしまいました。
残念。
「あたご」型は艦首に「あきづき」型と同じく5インチ62口径単装砲(Mk45-mod4)を装備しています。
「こんごう」型はOTOメララ127ミリ54口径速射砲を搭載していましたが、速射砲を射撃統制するために別に81式射撃指揮装置FCS-2型を搭載していました。
「あたご」型はより対地・対水上目標に対して長射程・精密射撃が可能なMk45-mod4を採用しました。
射撃統制はスタンダードSM-2艦対空ミサイルの射撃統制を行うSPG-62射撃指揮装置で併用しています。



なんだこりゃ(^^;
あたごちゃん・・・・なのかな?


「あたご」型のメインウエポンになるスタンダードSM-2艦対空ミサイル、VLアスロックが装填されるMk41VLSです。
艦首側に64セル、ヘリコプター格納庫天蓋部に32セルの合計96セルとなっています。
「こんごう」型の90セル(前部29セル、後部61セル)に比べて6セル多いのは前部VLSと後部VLSにそれぞれ装填用のクレーンを3セルづつ搭載していたためです。
「こんごう」型に対して前部VLSの数が増えたためか「あたご」型は幅は同じですが長さが4メートルほど延長されています。



「あたご」の艦橋構造物。
「こんごう」型と同じく非常にボリュームがありますね。
艦橋前方に高性能20ミリ機関砲、艦橋構造物前面にAN/SPY-1D(V)レーダのアンテナが設置されています。
見た目は「こんごう」型のAN/SPY-1Dと同じですが、捜索・追尾能力が向上しています。
「こんごう」型と比べると艦橋構造物の上部はかなり異なっています。
特徴的なのは艦橋天蓋部(06甲板)で、ここは一段高くなっています。
ここには四角い板が敷き詰められているのがわかります。
いったい何のアンテナ(?)なんでしょうか・・・Jshipsやモデリングガイド、世界の艦船にも見当たらないので誰かおしえてください。
その天蓋部にあるパラボラアンテナはSPG-62射撃指揮装置。
スタンダードSM-2と5インチ砲の射撃統制用です。
艦橋横の張り出し(ウイング)天蓋部に四角いNOLQ-2B電子戦装置がみえます。
敵艦艇の射撃統制レーダを照射された際に分析して電子妨害を行う装置です。
またマストにはORQ-1ヘリコプター用データリンクアンテナ、その上部の円盤状にみえるのはUPX-29敵味方識別装置で、リング状になっています。




艦橋手前に設置されてるのはおなじみ高性能20ミリ機関砲です。
高性能20ミリ機関砲に使われている機関砲はF-15戦闘機などに搭載されている20ミリ機関砲(ヴァルカン)とほぼ同じものが使われています。
発射速度は航空機用が1分間に4000~6000発ですが、高性能20ミリ機関砲では1分間に3000発となっています。
「あたご」は艦橋手前のほかにヘリコプタ格納庫天蓋部の2箇所に設置しています。
その上にある球状のものはUSC-42衛星通信アンテナで米海軍のフリーサットを利用した衛星通信用です。
その横はNORQ-1スーパーバード衛星通信アンテナ。


艦橋構造物を後方から。
マストが従来のラティスマストではなく、ステルスマストになっていますね。
しかも護衛艦としてはかなり細く、面形状も複雑です。
重い三次元レーダをマストに設置しなくて済んだ結果ですね。
艦橋構造物後方にはAN/SPY-1D(V)のアンテナが設置されています。
「こんごう」型よりもさらに上部にアンテナが設置されてることがわかります。
これはヘリコプター格納庫設置のためレーダの射角を確保するためとされているようです。
AN/SPY-1D(V)のアンテナ上部に見える四角いものはNOLQ-2電子戦装置(電子妨害装置)、マスト基部の張り出しに設置されてるやや大型の白い金魚鉢状のドームはNORA-1Cスーパーバード衛星通信アンテナ。
マスト先端にはTACANアンテナが見えます。
艦橋構造物とマストは電子装置の塊ですね。
さて、「あたご」のSPY-1レーダは「こんごう」型よりもさらに発展したAN/SPY-1D(V)なわけですが、イージスシステムとしては「こんごう」型はベースライン4.1Jに対して「あたご」は7.1Jにバージョンアップしています。
情報処理システムは「こんごう」型が1台の大型のコンピュータで行うのに対して、「あたご」型は複数のコンピュータで分担・連携しています。



第1煙突横のボートダビット。
搭載艇が設置されています。
必要に応じてこの搭載艇を下ろすわけですが、その際はクレドルが舷側に振り出すことで搭載艇を降ろします。
手前に見えるのは膨張筏。




搭載艇のボートダビットの下あたりです。
HOS-302単魚雷三連装水上発射管が設置されています。
上は右舷、下は左舷の写真になります。
HOS-302のHは発射管、Oは水上艦艇、Sは単魚雷、3は3連装を意味しているようです。
この発射管の蓋には右舷側には「1」「3」「5」、左舷側には「2」「4」「6」と記載されています。
使用時には手動で発射しますが艦内からも発射操作が可能なんだそうです。



第1煙突と第2煙突の間には4連装艦対艦ミサイル(SSM)発射筒が装備されています。
最近はSSMは2~3連装で搭載されることが多いようです。
発射筒の基部は複雑な形に切り欠きがついていますが、これはSSM発射時にブラスト(発射時の炎)を避けるためなんだそうです。




4連装SSM発射機を別角度で。
こうしてみると「こんごう」型のハープーン発射筒と異なってリベットがごっつく打たれているんですね。
この巨大な筒の中に90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)を搭載します。
ハープーンの直径は34センチ、SSM-1Bの直径は35センチですからややSSM-1Bのほうが大きい感じでしょうか。
1発の重さが660kg、弾頭は225kgと非常に大型のミサイルです。




第2煙突です。
太細2種類の排気筒が見えますが、太いほうが主機のガスタービンエンジン用、細いほうが発電用のディーゼルエンジン用です。
煙突は「こんごう」型に比べると鋭く直線的になっていますね。
「あたご」型に搭載されるガスタービンエンジンは「こんごう」型と同じくLM2500が4基で、元は大型旅客機用のCF6エンジンを艦艇用にしたものです。
2本の長い棒が見えますが、これは第1煙突に設置されたホイップ空中線。
送信用のアンテナですね。



第2煙突前方に設置されたスライディングパッドアイ。
真ん中に上下に可動するフックを通してワイヤを張り、ハイラインを使って物資のやり取りを行います。
ステルス性を考慮してなのかやや傾斜して設置されています。
上部についているのは照明で夜間は赤い光で照らします。



後部艦構造物です。
天蓋部の02甲板、03甲板にあるパラボラアンテナのように見えるのはSPG-62射撃指揮装置。
スタンダードSM-2艦対空ミサイルの誘導用イルミネータで、SM-2ミサイルの最終誘導に使われます。
ちなみに後部VLSはこのSPG-62のさらに後方に設置されています。
艦舷側の通路はシールドで覆われ、甲板から1段上がったところには複合艇(ゴムボート)が搭載されていますね。
その後部に見えるのは搭載艇揚収用のクレーン。
搭載艇搭載部の下にドアのようにみえるのは舷梯子収納部。





「あたご」型は「こんごう」型と同じく舷側の通路はステルス性のためシールドで覆われています。
2枚目はそのシールド内の通路で、艦橋構造物からヘリコプター甲板まで通路が設置されています。
シールド内は消火設備や訓練用人形などが収められています。
2枚目の写真には掃除用のモップのほか大量の木材が見えます。
この木材は緊急事態時の応急措置用で、浸水などを防ぐために木材でふさぐ等のときに使われます。
イージスシステムという現代科学の粋を結集したハイテク艦ですが、最後は人の力がモノをいうと感じますね。




ヘリコプター甲板です。
「こんごう」型と外見上一番大きな違いはこの艦尾で、ヘリコプター格納庫を設定したことです。
「むらさめ」や「てるづき」と比べるとヘリコプター格納庫の開口部が半分ぐらいしかないですね。
ヘリコプター1機を収納し、右側にはヘリコプター用弾庫としています。
海上自衛隊では哨戒ヘリコプターはヘリコプター搭載護衛艦と汎用護衛艦に搭載し、ミサイル護衛艦には基本的には搭載しません。
護衛艦8隻と複数のヘリコプターで護衛隊群を編成しますが、常にフルの8隻で作戦を行うわけではなく、時には数隻で行動する場合もあります。
哨戒ヘリコプターの運用は作戦時に欠かせませんがヘリコプター格納庫を搭載しているため必要に応じて「あたご」型にも搭載できますからより柔軟な運用ができそうです。




ヘリコプター格納庫内です。
SH-60ヘリコプターを2機搭載できる「むらさめ」や「てるづき」と比べるとちょっと狭く感じますね。
また整備に使用するホイストクレーンもありません。
「むらさめ」などに比べると限定的といった感じでしょうか。
2枚目のロッカーにかけてある赤い棒はアプリケーターといって、消防ホースに接続して霧状に散水するためのものです。



後部艦構造物を後ろから。
天蓋部中央には高性能20ミリ機関砲とヘリコプターに水平の指示を出す水平灯が設置されていますね。
後部艦構造物の左側はヘリコプター格納庫、右側はヘリコプター用弾庫となっています。
右側壁面にみえる窓はヘリコプター管制室。



後部艦構造物脇に設置されたNORQ-1スーパーバード衛星通信アンテナ。
Kuバンド用で、艦橋構造物前方にも設置されています。



ヘリコプター甲板に半埋め込み式で設置されているヘリコプター管制室。
ヘリコプター発着艦の指示を出すLSO(Landing Ship Officer)がここで管制を行いますが、管制室そのものもLSOと呼ばれます。
ワイパーがついてますね。
ヘリコプター格納庫横にもヘリコプター管制室がありますがなぜ2つあるんでしょう・・・・?




艦尾の自衛艦旗。
艦首には艦首旗(日の丸)が、艦尾には自衛艦旗(旭日旗)がかかげられています。
自衛隊施設は朝8時から日没まで国旗を掲揚しますが自衛艦も停泊時はそれに準じて艦首旗を掲げます。
自衛艦旗も停泊時は同じく朝8時から日没まで掲揚しますが航海時には常に掲揚しているようです。
自衛艦旗は旧帝国海軍から引き継いだデザインで、中心は左辺に縦の1/6偏しています。


以上、護衛艦「あたご」一般公開でした。
次はラストです。



平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


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