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アスロックのブログ一覧

2016年01月05日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その4 護衛艦「むらさめ」編

さてFREET WEEK!も第4回ですがもうしばらく続きます。
煙突とかアンテナとか見飽きた!という方ももう少しの間苦行をお願いします(笑)


護衛艦DD-101「むらさめ」(満載排水量6200トン)は「むらさめ」型護衛艦の1番艦で平成8年に竣工した汎用護衛艦です。
「あさぎり」型の後継として計画され、船体を大型化しステルス性についても考慮しています。
武器システムは汎用護衛艦としては初めてVLS(垂直発射システム)を採用すると同時に各所の省力化も進めています。
「あさぎり」型では220名の乗員となっていましたが「むらさめ」型では1000トン以上も大型化したのに55名少ない165名となっています。
※「むらさめ」の全体写真が撮れなかったので同型艦のDD-107「いかづち」で代替


ではまた艦首側からみていきましょう。

76ミリ62口径単装速射砲です。
現在でも「むらさめ」型をはじめ護衛艦「あさぎり」型、「はつゆき」型、「あぶくま」型、掃海母艦「ぶんご」ミサイル艇「はやぶさ」型、訓練支援艦「てんりゅう」が搭載しているベストセラー速射砲です。
恐ろしいのはその発射速度で1分間に10~100発(可変)と実に1秒間に1発以上の射撃が出来ます。



76ミリ砲を後方から。
人と比べるとその砲塔のコンパクトさがわかります。
イタリヤのOTOメララが開発した小型の艦砲で重量はわずかに7.5トンしかないので比較的小型の艦艇にも搭載することが出来ます。
砲塔はこのように樹脂カバーでおおわれています。
鉄板じゃないんですよ。



これがその76ミリ砲の砲弾。
砲弾の重さは6.4kg(自衛隊装備年鑑より。この説明プレートでは7.2kgになってますね・・・)とされています。
最大射程は16.3kmですから、陸上自衛隊の120ミリ迫撃砲RT以上の距離を直接射撃することができることになります。



76ミリ速射砲と艦橋構造物の間は一段盛り上がってそこにMk41 VLS(垂直発射機)があります。
「むらさめ」型護衛艦はVLSに アスロックと短距離艦対空ミサイルを搭載しているのですが、非常に珍しく2種類のVLSを混載しています。
艦首側のMk41はVLアスロックが、写真は今回写してませんが第1煙突と第2煙突の間にシースパロー短距離艦対空ミサイル(現在はESSM発展型シースパロー短距離艦対空ミサイル)専用にMk48 VLSが設置されています。


同じくMk41VLSを別アングルで。
「むらさめ」型はMK41 VLSが16セル、Mk48 VLSが16セルとなっています。
MK41に装填されるVLアスロック対潜ミサイルはアスロックを垂直発射用に開発されたものです。
敵潜水艦を発見・攻撃する際は対潜魚雷を用いますが、魚雷はミサイルなどと比べると速度が遅いので、時間がかかってしまいます。
そこで遠距離で潜水艦を発見し、そこまで魚雷をミサイルの先端に搭載して高速で投射します。
敵潜水艦の近くまで来たら魚雷を切り離し、魚雷の誘導装置により敵潜水艦を攻撃するのがアスロックです。



「むらさめ」の艦橋構造物です(右隣は「きりしま」)。
「きりしま」と比べるとコンパクトでどちらかといえば今までの護衛艦の流れをついでいる感じがしますね。
「きりしま」が21メートルに対して「むらさめ」は17.4メートルですから4メートル近く違うことになりますがもっと差があるようにも感じますね。
艦橋手前には高性能20ミリ機関砲、艦橋天蓋にみえる円盤状のものは射撃指揮装置2型が確認できます。


艦橋構造物を別アングルで(隣は「あたご」)。
艦橋構造物後方にあるマストには数多くのアンテナ類がみてとれます。
重量のある対空レーダなどを支えるため、パイプを組み合わせて作られたトラス構造のマストはかなり堅牢ですね。
艦橋天蓋にみえる(実際にはマストに設置されています)大きな板状のものはOPS-24B対空レーダ、その上の白いドーム状のものはヘリコプター用データリンクアンテナ。



艦橋手前に設置された高性能20ミリ機関砲です。
「むらさめ」型は艦橋手前とヘリコプター格納庫天蓋に合計2箇所設置されています。
高性能20ミリ機関砲は艦対空ミサイルや電子妨害などをかいくぐって突入してくる対艦ミサイルから守る最後の砦で、射程は4500メートル、発射速度は毎分3000発といわれています。
1秒間に50発という高速で20ミリ機関砲弾を撃ちだして対艦ミサイルを破壊します。



マストに設置されてる(写真では艦橋天蓋に設置してるように見えますが)板状のものはOPS-24B対空レーダ。
Lバンドを用いたアクティブフェイズドアレイ三次元レーダで、護衛艦「はまぎり」以降に搭載するために開発され、「むらさめ」型、「たかなみ」型に採用されています。
写真では傾いているように見えますが、垂直に対して25度の傾きを持って設置しているそうです。




艦橋構造物の後方、第1煙突の前付近にある内火艇の後部とダビット。
ちなみに海水(?)の水滴が頭に直撃しました(笑)



艦中央、第1煙突の横に設置してある消火設備です。
消火栓や消火用ホースがいたるところにあります。
写真には写していませんが、放水を霧状に撒くには赤く細長い棒状のもの(アプリケーター)を用います。



救命浮き輪と自己点火灯ブイですね。
緊急時に使用される機材はこのように目立つ色としています。
この救命浮輪ですが、浮き輪といえば空気を入れて膨らませるビニール浮き輪をイメージしてしまいますがこの浮き輪はコルクのような軽い材料を固めて作られているそうです。




右舷と左舷に設置された三連装短魚雷発射管。
海上自衛隊の昭和37年度以降の護衛艦には必ず搭載されている装備で、接近している敵潜水艦を攻撃するため空気圧により短魚雷を発射します。
「むらさめ」型に搭載されているのはHOS-302というタイプでMk44、Mk46、73式短魚雷を発射することが可能です。
これらの短魚雷はヘリコプターから投下したりアスロックの弾頭にも使用されます。



こちらは洋上補給のときに燃料を補給艦から受ける給油プローブ。
パイプが蛇腹状になっていて伸縮が出来るようになっています。
このような蛇腹状のパイプを「蛇管」というそうです。



「むらさめ」のヘリコプター甲板。
SH-60JまたはSH-60K哨戒ヘリコプターを必要に応じて最大2機(通常は1機)運用できるといいますから格納庫と甲板はそれなりの広さをもっています。
格納庫に向かうヘリコプタ拘束装置が斜めに格納庫にむかって配置されていますね。
ヘリコプタ格納庫の入り口の左右には航空機火災時に対処するための消火装置が設けられています。



ヘリコプター格納庫内部です。
天井には多くのダクトが通っています。
全体のレイアウトは他の護衛艦のヘリコプター格納庫と似ていると思います。



ヘリコプター格納庫を斜め後ろから。
この格納外部には数多くの電子機器が設置されています。
格納庫入り口の上にあるのは高性能20ミリ機関砲。
横に設置されている白いものはNORQ-1衛星通信アンテナ。
写真では見えにくいですが、格納庫入り口天蓋部の中央にはヘリコプターに水平の指示を出す水平灯が設置されています。
※マストは隣の「あたご」のもの。



ヘリコプタ格納庫の天蓋上部に一段盛り上がったところに設置されてるのは81式射撃指揮装置2型31(FCS-2-31)です。
ESSM(発展型シースパロー短距離艦対空ミサイル)の射撃統制用でXバンドをもちいています。
艦橋天蓋部にも設置されていて76ミリ速射砲とESSMの射撃統制を行います。




ヘリコプター甲板の格納庫側右舷に半陥没式に設置されているヘリコプターの発着艦指揮所(LSO)です。
写真の通り結構せまく、座ると肩のあたりがだいたいヘリコプター甲板の高さになるそうです。
ここで指揮責任者(LSO)が離艦・発艦の管制を行います。



自衛艦旗。
「はつゆき」型、「あさぎり」型はヘリコプター甲板を第1甲板からもちあげたところに設置してるのに対して、「むらさめ」型ではヘリコプター甲板が同じ階層にあります。
係留装置や自衛艦旗旗竿、アンテナ等がヘリコプターの運用時に邪魔にならないようになだらかに下がり、一段下げたところに設置されています。
これを「ミニオランダ坂」などとよばれますがDDHをのぞくそれ以後の護衛艦もこれを踏襲しています。


以上、護衛艦「むらさめ」の一般公開でした。
次は「あたご」だぜ。



平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


Posted at 2016/01/05 22:59:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年01月04日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その3 護衛艦「きりしま」編

さて引き続き艦艇一般公開の模様を。
ここからは護衛艦「きりしま」です。


こちらは「てるづき」から見た護衛艦「きりしま」です。
ミサイル護衛艦DDG-174「きりしま」(満載排水量9500トン)は平成7年3月に竣工したイージスシステム搭載のミサイル護衛艦で、「こんごう」型の2番艦にあたります。
ミサイル護衛艦というのは、護衛艦が艦隊を編成して作戦を行うときに、長射程の防空ミサイルで艦隊全体を守る護衛艦のことです。
それにしても人と比べると非常に巨大ですね。
「きりしま」は全長161メートル、幅21メートルですから、東京の霞ヶ関ビル(156メートル)より長く、世界貿易センタービル(163メートル)に匹敵する長さになります。


では艦首側から見ていきましょう。


127ミリ54口径単装速射砲です。
「こんごう」型の砲熕装備で、これを1基艦首側に装備しています。
口径は「あきづき」型の5インチ砲と同じですが、見た目がずいぶん違いますね。
こちらはイタリヤのOTOメララという火砲メーカが開発した速射砲で、海上自衛隊では「こんごう」型と「たかなみ」型護衛艦に搭載されています。
毎分40発という高い発射速度をもち、「あきづき」型のMk45-mod4が対地・対水上目標に重点が置かれているのに対してこの127ミリ54口径速射砲は対空目標に対しても有効とされているようです。
ただし「あきづき」型の5インチ砲が22トンに比べて約40トンと重くなっています。
ずいぶん大きく見えますね。


127ミリ54口径単装速射砲を別角度から。
イージスシステム艦はミサイルの射撃統制をSPY-1レーダで行っています。
5インチ砲も同じで「あたご」型や「アーレーバーク」級なども射撃統制はSPY-1レーダで行っているのですが、「こんごう」型はSPY-1レーダで行うのではなく、専用に射撃指揮装置が必要となっています。
艦橋天蓋にパラボラアンテナが見えますが、その手前にお皿のようなものが見えます。
これが127ミリ速射砲の射撃統制装置で、81式射撃指揮装置FCS-2と呼ばれています。



艦橋構造物手前に設置されたMk41 VLSです。
艦首側に29セル、艦尾側に61セル設置されています。
数が中途半端(?)に感じるのは前後ともに3セル分を装填用のクレーンとして使っているため。
この垂直発射システム(VLS)にスタンダードSM-2艦隊空ミサイル、SM-3対弾道弾迎撃ミサイル、VLアスロック対潜ミサイルが装填します。



艦橋構造物です。
同じイージスシステムを搭載している米海軍の「アーレイバーク」級ミサイル駆逐艦と比べるとずいぶん背が高く感じると思います。
これは使われ方の違いから来るもので、米海軍は主要な水上戦闘艦艇の大部分をイージスシステム艦としてワークホースとして使っていますが、イージスシステム艦は非常に高性能ですが高価ですのでいくら海上自衛隊といえどもさすがにそんなことはできません。
そこで海上自衛隊は少ないイージスシステム艦を有効に使うべく、司令部施設を設置しているわけです。
そのためアーレイバーク級をモデルとしていながらも1層高い艦橋構造物となっています。
艦橋天蓋上部に見える細長い棒状のものはOPS-28E対水上レーダ、その上にある白い球状のドームはORQ-1Bヘリコプターデータリンクアンテナ、さらに電子戦装置、TACANアンテナと続きます。


艦橋手前に設置された高性能20ミリ機関砲。
高性能な防空能力を持つとはいえ、こちらの迎撃をかいくぐって突入してくる対艦ミサイルがあるかもしれません。
それを迎撃する最後の砦がこの高性能20ミリ機関砲です。
「こんごう」型は艦橋手前と艦構造物後方に設置されています。
白いアンテナが収められたドームの横にカメラが見えますが、必要に応じて接近してくる不審船などに射撃できるよう、カメラで光学照準射撃ができるブロックⅠB型になっています。
その上にある灰色の球状のものはUSC-42衛星通信アンテナ。
米海軍とのデータリンク用ですね。




艦橋構造物右舷側と左舷側です。
白い大きな八角形の板はイージスシステム艦のシンボルともいえるAN/SPY-1レーダです。
「こんごう」型はこれを駆逐艦用に軽量化したAN/SPY-1Dというタイプを用いています。
パッシブフェイズドアレイレーダで、通常のレーダはアンテナがくるくるとまわりますがフェイズドアレイレーダは電子的にビームを動かすことが出来るので固定式となっています。
艦橋構造物に4箇所とりつけられていてこれで360度全周囲をカバーします。
アンテナは3.8メートルという巨大さです。
その横に張り出しに設置されてる白い球状のドームはスーパーバード衛星通信アンテナ。



艦橋構造物前部のAN/SPY-1Dレーダ取り付け部の下に設置されたMk137チャフ・フレア発射機。
Mk36 SRBOCデコイ投射システムの一部で、迎撃ミサイルで撃ちもらしてさらにこちらに突入してくる敵対艦ミサイルのセンサを欺瞞するためにレーダ波を乱反射させるチャフを投射します。



艦橋構造物を後方から。
マストが鉄パイプを組み合わせたトラスト構造のラティスマストになってます。
とはいえ他の護衛艦と比べると重量のある三次元レーダをマストに載せていないので細く感じますね。
艦橋構造物天蓋に見える四角いものはNOLQ-2電子戦装置です。
敵艦からの射撃統制レーダを照射された際にこれを分析して妨害電波を出す装置です。
艦橋構造物後方には大型の煙突が2基設置されています。



左舷の第1煙突と第2煙突の間に掲げられた日豪の国旗。
この日は横須賀基地にオーストラリア海軍のフリゲイト「スチュアート」が寄航していました。



第1煙突基部に設置された救難浮き輪とブイ。
浮き輪の横にあるオレンジ色のものがブイで自己点火灯とありました。
電池式で発光するので必要時に海に投げ入れて目印にするようです。



第1煙突後方に設置された艦対艦ミサイル発射筒。
写真では3本束ねられていますが、片側に最大4本、両側で8本の筒を装備できます。
この筒の中にRGM-84ハープーン艦対艦ミサイルが装填されています。
米海軍が開発した対艦ミサイルで射程は約100kmとされています。
よ~くみると「てるづき」の90式艦対艦ミサイル発射筒と形が違うよ。



左舷第1煙突~第2煙突周辺です。
第2煙突の前に設置されているのはスライディングパッドアイ。
このスライディングパッドアイの2本の長いレールのようなものの上に設置されてる鐘のようにみえるのはライトで夜間時は赤い照明となります。
長距離の航海や長期間の作戦では燃料や弾薬、食料などの補給は不可欠ですが、基地に戻って補給をすることが出来ない場合は補給艦を使って洋上補給を行います。
洋上補給は自艦・補給艦ともに動いている上に波で上下に揺れていたり横に流されている中で行うので、高い練度が必要とされているようです。



第1煙突横に設置されてるボートダビット。
この日搭載艇は降ろされていましたのでじっくり揚降装置を見ることが出来ました。
ここには7.9メートル内火艇が搭載されます。



「こんごう」型も「あきづき」型と同じく通路はステルス性のためかシールドで覆われています。
このシールド内にあった訓練人形の「コンドウくん」です。
名付け親は柴崎コウさんだとか。
艦から誤って海に人が落ちる事故が発生した場合などに対処するため救助などの訓練に使う人形です。
嫌いな魚はサメだそうです。
かまれると痛いですしね・・・



通路に置かれていた毛布。
体験航海用ですね。
そういえば以前体験航海に参加したときお世話になりました。



第2煙突を後方から。
煙突上部には排気筒が見えますね。
よくみると排気筒は太いものと細いものがあります。
太いものが主機用、細いものは発電用のガスタービンエンジンの排気筒です。
「こんごう」型はLM2500というガスタービンエンジンを4基用いたCOGAG方式の推進システムを用いています。
LM2500エンジンは1基あたり25000馬力、4基合計100000馬力となっています。




後部艦構造物横に設置された3本の俵状に積まれたものは3連装単魚雷発射管HOS-302です。
口径324ミリで空気圧により対潜用の単魚雷を投射します。
人力で操作しますが「こんごう」型より艦内からも操作することができるようになったようです。



後部艦構造物です。
煙突の後方にみえるパラボラアンテナはSPG-62射撃指揮装置(イルミネータ)です。
イージスシステム艦が搭載するスタンダードSM-2艦対空ミサイルの誘導装置で、艦橋構造物上部に1基、後部艦構造物上部に2基設置しています。
SM-2ミサイルはこのイルミネータから誘導電波を出してミサイル側のシーカで受信して目標に突入します。
イルミネータは3基なので同時に誘導できるのは3発ですが、イルミネータが必要なのは目標に接近して命中するまでの間しかなく、また目標に命中後速やかに優先順位を変更して次の目標へ切り替えるので同時多目標への対処が可能です。
その下側には複合艇(ゴムボート)とそれを下ろすためのクレーンが見えます。


艦尾です。
ここはヘリコプター甲板になっていますがヘリコプター格納庫はありません。
奥のほうで一段上がっているのは後部VLSです。
ヘリコプター格納庫がないとはいえ、SH-60哨戒ヘリコプターの着艦は頻繁にあるそうで、格納庫を持つ「あたご」型や他の汎用護衛艦に比べて非常にクリアなので着艦しやすいそうです。



ヘリコプタ甲板にはざらざらとした滑り止め処理が施されています。
またヘリコプターを係止しておくフック環がいくつもせっちしてありました。



後部VLSです。
艦首側にあるものと同じMk41 VLSですが、後部は61セルと前部に比べて数が多くなっています。
VLSの蓋にまでヘリコプター着艦用の目印の白いラインが引かれているのが面白いですね。
このVLSにはSM-2艦隊空ミサイル、SM-3対弾道弾迎撃ミサイル、VLアスロックが装填されます。





後部艦構造物を後ろから。
赤色の大砲に見えるのは航空機事故等に対処するための消火装置。
01甲板には窓が見えますが、ここは見張所で、VLSの監視やヘリコプターの離着艦管制を行うようです。



後部艦構造物天蓋に設置してあるのはおなじみ高性能20ミリ機関砲です。
やはり対水上目標を射撃できるようにカメラが設置してあるブロックⅠBというタイプです。
その前に設置してあるのは?
これは水平灯で、ヘリコプターに対して絶対水平線を指示するためのものです。
内部に動揺安定機が装備されているようです。



艦尾の自衛艦旗。
港湾で停泊中は午前8時から日没まで、航行中は常時掲揚しています。


以上、護衛艦「きりしま」でした。
次は護衛艦「むらさめ」だよ。




平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


Posted at 2016/01/04 23:30:26 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年01月04日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その2 護衛艦「てるづき」編

では艦艇をみてまわりましょう。

今回艦艇一般公開の対象になってるのは護衛艦「てるづき」「きりしま」「むらさめ」「あたご」の4隻です。


「てるづき」の艦首を横から。
艦首側に5インチ砲があり、一段高くなったところにVLS、その後方に高性能20ミリ機関砲、その後方に艦橋構造物、マストとなっています。


艦首側から見ていきましょう。
護衛艦DD-116「てるづき」(満載排水量6800トン)は「あきづき」型護衛艦の2番艦として平成25年に竣工した新しい護衛艦です。
「はつゆき」型護衛艦の代替として計画された「あきづき」型ですが、従来の汎用護衛艦ではなく、ミサイル防衛にリソースを割いているミサイル護衛艦を防衛する「僚艦防衛」の能力をもたせています。
艦首には5インチ砲が装備されています。



艦首に装備された5インチ砲。
「あきづき」型は5インチ62口径単装砲Mk45-mod5が装備されています。
他の護衛艦に搭載されている単装砲は「速射砲」と言われますが、この5インチ砲は速射砲とは呼ばれません。
「こんごう」型や「たかなみ」型が搭載している同口径の127ミリ速射砲は毎分40発の発射速度、「しらね」型が搭載する73式5インチ速射砲でも毎分35発ですが、「あきづき」型が搭載するこのMk45は毎分20発と比較的低速度になっています。



5インチ62口径単装砲を後方から。
「たかなみ」型の127ミリ速射砲と比べるとかなりコンパクトで、重量は25トン程度といわれています。
他の護衛艦と比べると直線的な砲塔となっていますが、これはステルス性をねらったためのようです。
操作は完全無人で、射撃指揮装置3型により射撃統制を行います。



5インチ62口径単装砲の砲弾。
もちろん訓練弾ですが上が発射薬、下が砲弾となり、1発が32kgあります。
対地・対水上・対空射撃が可能ですが、説明の方に伺ったところ、対艦ミサイルの迎撃にも使われているそうです。
さすがに発射速度が遅いので連射はできませんし当てるのも難しいようですが艦隊空ミサイルと高性能20ミリ機関砲の間を埋める感じなのでしょうか。



5インチ砲の後方、艦橋との間に設置してあるのがMK41 VLSです。
VLSとは垂直発射システムのことで、その名の通りミサイルを垂直に発射するシステムです。
ミサイルの弾庫と発射機を兼ねたものでミサイルは縦に装填され、真上に発射され、発射されてからミサイルは目標に向かって飛んでいきます。
従来の発射機では発射時に発射機そのものの方向を変えたり、弾庫からミサイルを装填する必要がありますが、VLSは弾庫から直接射撃ができるので矢継ぎ早に発射することができます。
「あきづき」型はESSM(発展型シースパロー短距離艦対空ミサイル)とVLアスロック対潜ミサイルをこのVLSに装填しています。
「あきづき」には32セルのVLSがこの1箇所にまとめられていて、そのうち16セルをESSM、16セルをVLアスロック用としていて、ESSMは1セルに4発装填されているようです。




艦橋構造物。
「むらさめ」型などと比べるとずいぶん雰囲気が違いますね。
従来の護衛艦は射撃指揮装置を艦橋天蓋に、三次元レーダをマストに設置していますが、「あきづき」型では艦橋構造物に一体化して設置しています。
艦橋構造物がかなりボリュームアップした感じがします。
どちらかといえば従来の汎用護衛艦よりは「あたご」型のようなイージスシステム搭載艦のような感じがしますね。



艦橋の手前に設置された高性能20ミリ機関砲(CIWS)です。
護衛艦は通常艦隊行動をとりますが、ミサイル護衛艦が艦隊防空を、個々の護衛艦に搭載された短距離艦対空ミサイルがそれを撃ちもらした目標(主にこちらに向かってくる対艦ミサイル)を迎撃します。
ミサイル護衛艦の長射程艦隊空ミサイル、個々の護衛艦の短距離艦対空ミサイル、速射砲、さらにそれをかいくぐってくる的対艦ミサイルを迎撃する最後の砦がこの高性能20ミリ機関砲です。
白い円筒状のドームにはレーダや射撃統制装置があり、その下には20ミリバルカン砲が設置されています。
目標の発見・追尾・優先順位設定・射撃・評価までを全自動で行うシステムで、多くの護衛艦に搭載されています。
「あきづき」型には艦橋手前と後部のヘリコプタ格納庫天蓋に設置されています。
予算の関係からなのか、対水上射撃ができないブロックⅠ型のようですね。




艦橋天蓋に設置された大小の白い板は射撃指揮装置3型(FCS-3A)です。
名前の通り武器の射撃管制を行う装置で、大きいほうが対空・対水上捜索用のCバンド帯レーダー、小さいほうがXバンンド帯を使ったミサイルや5インチ砲の射撃統制レーダです。
アクティブフェイズドアレイレーダのこの装置は「あきづき」型の武器システムの中核をなすものです。
イージスシステムを搭載したミサイル護衛艦は敵国から弾道ミサイルが発射される恐れが発生する場合には弾道ミサイル防衛(MD)のためにその対空目標処理にリソースの多くを使ってしまいます。
いくら高い防空能力をもつイージスシステム搭載のミサイル護衛艦といえ、ミサイル防衛対処時には自身がリソース不足のため脆弱になってしまうために、「イージスシステム艦を守るための防衛」が必要になります。
それが「あきづき」型が行う僚艦防衛です。
「あきづき」型も高い防空能力をもっていて、隣接する艦艇(僚艦)を守るためエアカバーを広げます。
ただし単にミサイルの迎撃エリアが広いわけではなく、僚艦に向かって飛来してくる対艦ミサイルを字自分だけでなく僚艦にとっての優先順位を判断して迎撃を行います。
そのためリアルタイムで脅威対象、優先順位が変化して対処することが必要になります。



艦橋構造物を横から。
FCS-3Aはレーダー波が死角にならないように配置されているのがわかります。
艦橋後方に配置されたマストは従来のラティスマストではなくステルスマストを用いています。
艦橋天蓋からマストにかけては数多くのアンテナ類が設置されています。
艦橋天蓋の大型の球状のものはスーパーバード衛星通信アンテナ、その後部の四角い形のものはNOLQ-3電子戦装置、マストの下側張り出しに設置してある大型のドームはヘリコプター用データリンクアンテナ、マスト先端に設置してあるのはTACANアンテナです。



マスト後方から。
従来のマストは重い対空レーダを設置していため、パイプを組み合わせた堅牢なトラスマストが必要でしたが、「あきづき」型は対空レーダを兼ねたFCS-3Aを艦橋天蓋に設置しているためマストに重量物を設置する必要がなくなり、このような塔型のステルスマストにすることができたようです。
マスト基部の張り出しに設置してあるNOLQ-3電子戦装置が目を引きます。
この装置は電子妨害装置で敵艦から射撃レーダ波が発信されたり飛来してくる対艦ミサイルに対して妨害電波を発信します。
その後方は煙突になります。
マスト後方の物干し竿のように見えるのは搭載艇を展開するための軸。



艦橋構造物後方の下、左右舷中段にあるパイプ状のものはMk137チャフ・フレア発射機です。
これで電波を乱反射するアルミ箔のようなものを装填したカプセルや高い熱源を持つフレアを打ち上げます。
飛来してくる敵対艦ミサイルは自艦の艦隊空ミサイルや5インチ砲、高性能20ミリ機関砲で破壊しますが、それだけでなく妨害電波を使って対艦ミサイルを妨害しますが、それでもかいくぐってくるものについてはこのチャフ・フレア発射機が自艦の周囲に高い熱源のフレアやレーダー波を乱反射するチャフの壁を作ります。
対艦ミサイルは赤外線やレーダ誘導なのでこれらの妨害装置で対処するわけです。



マストを左舷後方から。
手前に見える筒状のものは艦対艦ミサイル発射筒です。
「あきづき」型はSSM-1B 90式艦対艦誘導弾を右左舷に最大4発づつ、合計8発の艦対艦ミサイルを装備できます(写真では片側3発づつ)。
SSM-1Bは陸上自衛隊の88式地対艦誘導弾をベースに開発されたミサイルで対水上目標攻撃用の主力装備。
百数十キロの射程があるとされています。



艦中央付近。
右側に見えるのは第1煙突です。
「あきづき」型の主機は4基のSM1Cというガスタービンエンジン(ジェットエンジン)の運転数を使い分けるCOGAGという方式を用いています。
ガスタービンエンジンはコンパクトで大馬力ですが効率がよいのは高出力の状態なので燃費の面からは不利になってしまいます。
そこで艦が低速だったり巡航してるときは運転するエンジンを減らし、急加速や高速航行する場合は4基運転するわけです。
第1煙突の後方にある金魚蜂のようなドーム状のものはスーパーバード衛星通信アンテナ。
手前の白い小型のドームはNORQ-1衛星通信アンテナ。
その後方にはスライディングパッドアイが設置されています。



スライディングパッドアイです。
洋上補給のための装置で、これに滑車をつけてロープを張り、補給艦などから物資や弾薬、人員を移送します。



第2煙突側前方の第1甲板中央部に設置されているのが投射型静止式ジャマー(FMJ)です。
名前の通り投射式の妨害装置で、ここから発射され約1km先に着水してエンジン音やスクリュ音に近い音を発生して敵の潜水艦などから発射された誘導魚雷を妨害する装置です。



第2煙突付近。
艦対艦ミサイル発射筒とデッキクレーンが確認できます。
煙突基部にある小型の爆雷(?)のようなものは膨張筏です。
事故など緊急時はこれを投下するとカバーが割れて中からガスで膨らみ筏となります。



舷側はステルス性のためなのか従来の護衛艦が通路になっている部分がシールドで覆われています。
ここは「こんごう」型や「あたご」型と近いですね。
通路にはなっているのでこうやってドアを開けて通路を通ります。



火災は船の大敵。
もちろん消火設備はあちこちにあります。
消防用ホースがリール状にまかれています。



護衛艦の装備としておなじみですね。
3連装単魚雷発射管です。
「あきづき」型は左右両舷に設置されています。
HOS-303とよばれるもので、接近した敵潜水艦に向けて空気圧により単魚雷を発射します。
従来の護衛艦と異なりこのようにシールド内にあるので使用時はシールドを開いて発射します。




こちらも短魚雷?
ではなく「あきづき」型から装備されるようになった新装備です。
自走式デコイ(MOD)と呼ばれるもので、FMJよりもさらに接近してきた敵潜水艦の魚雷に対して使われます。
FMJと同じく音響を使ったものでこれを魚雷のように海中を走らせて敵魚雷をこのデコイ(囮)にひきつけるものです。



艦尾です。
こちらは広いヘリコプタ甲板と格納庫が設置されています。
後部艦構造物の上部には艦橋構造物と同じくFCS-3Aが設置され、艦橋構造物の2面と後部艦構造物の2面の合計4面で360度全周をカバーしています。
その前方には高性能20ミリ機関砲が設置されています。
艦尾がならだかに下がっていて「ミニオランダ坂」と呼ばれてるようです。
繋留装置など船として必要な装備でもヘリコプターの運用時は邪魔なので、一段下げた場所にそれらを設置しているわけです。
こうしてみると艦構造物は大きく変わりましたが、船体は「むらさめ」型から引き継いでいますね。



ヘリコプタ甲板に設置されている着艦拘束装置RAST Mk6。
片側から抱え込んでがっちりと拘束するようで、この装置にはヘリコプタのセンタリングやストレートニング機能をもっているので拘束から移送までを1人で操作することができるそうです。



甲板に半埋め込み状態になっているのはヘリコプタの管制室で、LSOと呼ばれる飛行責任者がここに座り離艦・着艦の指示を行います。
ホバリングが出来るヘリコプタなら船に着陸することなんか軽い。
・・・なんてのは大間違いで、船は当然前に進んでいますし、波で上下に揺れています。
さらに横波で船がまっすぐ走っているように見えても横に流れている場合もあります。
この状態で速度をあわせて狭い飛行甲板に着艦するのは高い練度はもちろん、艦からの誘導は不可欠になります。



ヘリコプタ格納庫です。
通常は1機のSH-60JまたはSH-60K哨戒ヘリコプターを搭載しますが、必要に応じて2機の搭載が可能で格納庫もそれに対応する広さをもっています。
真ん中の柱は必要に応じて折りたたむことが出来るようです。
格納庫の上部には矢印がついているのが着艦誘導灯で、これでヘリコプター着艦の指示を出すようになっています。
格納庫はシャッタで閉じることが出来ます。




ヘリコプタ格納庫の中。
それなりの高さと広さがありますが、大規模なヘリコプタの整備を行うにはやはり狭いと聞きます。
中は整備機材が置かれていますね。



えっと・・・なんだろ?
聞き忘れてしまいました。
(世界の艦船やその増刊号、J-shipsの世界の名艦にものってないんだもん・・・)



艦尾です。
ヘリコプタ甲板から一段下がっているところに自衛艦旗、ホイップアンテナが設置されています。
自衛艦旗の旗竿は可倒式となっているようです。



艦尾を真後ろから。
「てるづき」と書かれた左右になにかありますね。
左舷側にはドアのようなものが、右舷側にはラッパのようなものがみえます。
ドアのようなものは中に水中曳航式ソナーシステム(TASS)が装備されています。
その名の通りソナーを長く伸ばして水中を引っ張って敵の潜水艦を発見します。
ラッパ状のものはデコイランチャです。
潜水艦などから魚雷攻撃を受けた場合、自艦に近い音を発生する囮を発射して魚雷を欺瞞します。


以上、護衛艦「てるづき」一般公開でした。
まだまだ続くよ。






平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


Posted at 2016/01/04 01:13:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2016年01月03日 イイね!

FREET WEEK!平成27年度自衛隊観艦式艦艇一般公開(10月10日)その1

さて今年1発目の大型アップです。

だいぶ遅れてしまいましたが去る10月18日に相模湾にて平成27年度自衛隊観艦式が行われました。
参加は艦艇50隻、航空機61機(これだけで欧州のだいたいの海軍を上回るぞ)+招待艦艇ですが、観艦式は非常に大規模なので事前の体験航海もかねたリハーサルが2回がおこなわれます。
さらには観艦式の期間中はFREET WEEKとよばれる広報行事が行われます。
参加艦艇の一般公開や音楽隊演奏、シンポジウム、満艦飾・電灯艦飾、横須賀パレード、カレーフェスタ、「ポセイドンの涙」上映会にアニメ「蒼き鋼のアルペジオ」のミニイベント、さらにはなぜかスギちゃんの1日艦長&トークショーまで行われます。
・・・まぁどこかのアカい新聞があちこちに自衛隊のポスターがはってあって「そら恐ろしい」「ぞっとした」なんて書いていちゃもんつけてたけどさ、あんたらのほうが「ぞっとする」よ(笑)


今回観艦式本番と事前の体験航海は抽選が外れた以前に諸般の事情で出せなかったので10月10日にFREET WEEKの一般公開を軽く見学してきました。
一般公開は木更津公共埠頭で試験艦「あすか」、護衛艦「ちょうかい」、「こんごう」
横浜新港埠頭で訓練支援艦「くろべ」、潜水艦救難艦「ちはや」
横浜大桟橋で護衛艦「いずも」
横須賀基地で護衛艦「きりしま」、「むらさめ」、「てるづき」、「あたご」
の9隻。
さすがに全部回るのは体力的にきつい(次の日守山駐屯地の第10師団創立記念行事を見に行くつもりでしたし)

さて、どこにいきましょう?
「いずも」は既に2回見学してますのでパスとして、「あすか」が見られる木更津かそれとも「ちはや」が見られる横浜新港か、それとも護衛艦4隻の横須賀か・・・


ええい、とりあえず新幹線にのればいいや。
はてしない線路の向こう側かがやいているものはなんだろ~どきどき経由のれっしゃにのおって~たしかめにいこう~♪



あれ?気がついたら横須賀基地だよ?(笑)

見学は出来なくても遠目に米海軍の艦艇や招待艦がみられるかもしれない横須賀はやっぱりおさえておきたいですものね。


「歓迎」のゲートをくぐると観艦式の気分もたかまってきますね。
・・・一般公開だけですが。


この横須賀地方総監部の門をくぐるといよいよ桟橋です。
よく勘違いされますが海上自衛隊が海上幕僚長や海上幕僚監部の下に護衛艦体や地方隊があるように思われがちですが、幕僚長は防衛大臣を助言・補佐する職で組織上幕僚長の下になるわけではないですよ。
防衛大臣直轄の機関として海上自衛隊の部隊の自衛艦隊(その下に護衛艦体や潜水艦隊、航空集団など)があり、自衛艦隊と同列で横須賀地方隊や呉地方隊など各地方隊や術科学校、練習艦隊などがおかれてます。




天気はあいにくの曇り空ですが、華やかな満艦飾を施された艦艇がズラリとならんでいます。
これだけでも来て良かったと思いますね。
満艦飾は建国記念の日、天皇誕生日などの祝日や自衛隊記念日、観艦式など特別な日にしか行いません。
艦艇ファンにはたまりませんね。


吉倉岸壁の案内板です。
現在停泊してるのは「くらま」「おおなみ」「いかづち」「てるづき」「きりしま」「むらさめ」「あたご」
それに・・・・「スチュアート」?
どうやらオーストラリア海軍のフリゲイトがきてるようです。
でも「くらま」「おおなみ」「いかづち」「スチュアート」は一般公開なしのようですね。
残念ですがこれは仕方ありません。


護衛艦「てるづき」「きりしま」「むらさめ」「あたご」です。
汎用護衛艦といえば若干コンパクトなイメージがありましたが、「てるづき」はミサイル護衛艦「はたかぜ」型を超え、ヘリコプター搭載護衛艦「しらね」型に迫る規模になりました。
新型のステルスマストを装備するなど従来の護衛艦からは大きく艦構造物の形も変わりましたが、こうしてみると全体の雰囲気は引き継いでいる感じがするのが面白いですね。



護衛艦「くらま」「おおなみ」「いかづち」です。
手前は護衛艦DD-107「いかづち」(満載排水量6200トン)。
「あさぎり」型や「はつゆき」型の後継となる大型の汎用護衛艦「むらさめ」型の7番艦で平成13年に竣工しています。
従来の護衛艦よりも大型化され、艦対空ミサイルとアスロック対潜ミサイル垂直発射機を(VLS)に装填しています。



既に艦艇一般公開は始まっていて、大勢の見学者がそれぞれの護衛艦を見学していました。
写真はミサイル護衛艦「きりしま」、護衛艦「むらさめ」、ミサイル護衛艦「あたご」。
ミサイル護衛艦の前部艦構造物の巨大さが目を引きます。


あまりこういう写真は撮れませんので記念に。
護衛艦の各種艦砲そろいぶみです。
手前は「てるづき」の5インチ62口径単装砲Mk45-mod5。
その奥に見えるのは

「おおなみ」の127ミリ54口径単装速射砲、さらに「いかづち」の76ミリ62口径速射砲、一番奥は「くらま」の73式5インチ単装速射砲。


岸壁を見渡してみましょう。
護衛艦意外にもさまざまな艦艇が停泊しています。

特務艇ASY-91「はしだて」(満載排水量490トン)です。
艇体は灰色ですがどことなく自衛艦艇ぽくないですよね。
この「はしだて」はいわゆる迎賓船として使われます。
わが国は世界でも有数の経済大国ですがわが国を守る海上自衛隊もそれなりの規模を持っています。
もちろん各国海軍の仕官や政治家などが視察にくることも多いわけで、それ相当のおもてなしをすることも大切な仕事です。
「はしだて」は平成11年11月に竣工し、迎賓船として使えるように立食が可能なデッキや会議室や待機室をもっています。
迎賓船として使われる以外にも医療・給食・指揮支援といった災害派遣にも使える能力を持っていて東日本大震災でも災害派遣されています。
大きな煙突が左右2本ありますが、1本はダミーなんだとか。



「はしだて」の後方にいたのは多用途支援艦AMS-4305「えんしゅう」(満載排水量1400トン)です。
「ひうち」型多用途支援艦の5番艦で平成20年2月に竣工しました。
「ひうち」型は舞鶴、呉、横須賀、大湊、佐世保の各地方隊に1隻づつ配備され、訓練支援や輸送、救難などさまざまな用途に使われます。
曳航能力も高いらしく、退役した元護衛艦を改造した標的艦を指定海域まで曳航することもあるようです。
艦後方はヘリコプターでも搭載できそうなほどの広い甲板になっていますが、ここには必要に応じてコンテナや車両を搭載するほか、自走式水上標的(バラクーダ)を2隻搭載して護衛艦の水上射撃訓練の支援を行います。
艦橋の上部には唯一の武装になる12.7ミリ機関銃の銃座があります。



さて、海上自衛隊横須賀基地は米海軍の横須賀海軍施設が隣接していますので米海軍の艦艇の何隻かも満艦飾を施していました。


こちらはミサイル駆逐艦DDG-85「マッキャンベル」(満載排水量9302トン)です。
アーレイバーク級ミサイル駆逐艦の35番艦として2002年に竣工しています。
アーレイバーク級フライトⅡA型と呼ばれるもので艦尾にヘリコプター格納庫を設定したものです。




こちらはミサイル駆逐艦DDG-89「マスティン」です。
「マッキャンベル」と同じく2003年に竣工したアーレイバーク級ミサイル駆逐艦フライトⅡA型です。
同じタイプの船なのに「マッキャンベル」と比べると煙突の排気筒が見えません。
排気筒が短くなって煙突囲壁の背が高くなったためですが、赤外線によるステルスをねらったものなんだとか。
アーレイバーク級ミサイル駆逐艦は所謂イージスシステム艦で、艦構造物にある巨大な六角形の板がイージスシステム艦のシンボルになるSPY-1レーダのアンテナです。
イージスシステムは高い防空能力をもち複数の脅威に対して優先順位をつけて同時に対処ができる高度な武器システムです。
最近ではその高い防空能力に注目されてミサイル防衛(MD)ができるように何隻かが改良されています。
この「マスティン」もMD対応艦で、SM-2艦対空ミサイル、トマホーク巡航ミサイル、VLアスロック対潜水ミサイル、単魚雷のほかSM-3対弾道弾迎撃ミサイルを搭載します。
SM-2/SM-3/アスロック/トマホークミサイルは垂直発射ランチャ(VLS)に装填されていて96セルとなっています。



こちらは左側の満艦飾が施されていないほうはDDG-82「ラッセン」。
同じくアーレイバーク級フライトⅡA型で2001年に竣工しています。
右側のラッセンよりもやや大型の艦はミサイル護衛艦CG-62「チャンセラーヴィル」(満載排水量10117トン)です。
1989年に竣工したタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の16番艦になります。
タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦はスプルーアンス級駆逐艦の船体にイージスシステムを搭載して開発された巡洋艦で、5インチ単装砲、SM-2艦対空ミサイル、トマホーク巡航ミサイル、ハープーン艦対艦ミサイル、単魚雷発射管、VLアスロック、さらにはミサイル防衛(MD)対応としてSM-3対弾道弾迎撃ミサイルを装備しています。
アーレイバーク級よりも大型の巡洋艦だけにアスロック/SM-2/SM-3/トマホークを装填してあるVLSは122セルと多くなっています。
それにしてもアーレイバーク級にくらべるとどことなくレトロ(?)な雰囲気がしますね。
これは設計思想からくるものです。
タイコンデロガ級は既存の艦艇の船体にイージスシステムを搭載したのですが、当然船体のレイアウトの関係もあるわけで、イージスシステムの目となるSPY-1レーダの射角が阻害されないように艦構造物の背を高くして、煙突をはさんで巨大な艦構造物の前後にレーダの位置を確保するなどどことなく「苦しまぎれ」感があります。
つまり先に「船」があってそこに武器システムを載せた従来の設計思想だったわけです。
一方アーレイバーク級はそれまでの常識をひっくりかえして、先に武器システムを考え、それに合うように船体を設計することになりました。
艦構造物も比較的背が低いですしSPY-1レーダのアンテナも艦構造物の前部に集中配置することができました。
同じ武器システムをもっていても設計思想の異なる艦艇を見比べるのも面白いですね。


ではここからは横須賀基地でみることのできた艦艇(満艦飾なし)を。

海上自衛隊には2個潜水隊群があるのですが、横須賀にはそのうちのひとつ、第2潜水隊群があります。
米海軍側にあるのですが「おやしお」型潜水艦(水中排水量3500トン)が停泊していました。
艦番号も無い真っ黒な船体がなんとも不思議な感じがします。
海上自衛隊の潜水艦はの兵装は魚雷と「なだしお」以降ハープーン対艦ミサイルを搭載していますが現在でもこれを踏襲しています。
海上自衛隊の潜水艦では「うずしお」型から涙滴型の船体を採用していましたが、「おやしお」型からは葉巻型を採用しています。
外観が大きく変わりましたが、こうやって船体の一部とセイルのみが出ている状態だと・・・
見た目それほどかわらなかったりします。


3隻潜水艦が並んでいますね。
手前の2隻は「そうりゅう」型潜水艦(水中排水量4200トン)、一番奥は「おやしお」型潜水艦です。
潜水艦は船体に比べて排水量が結構大きいのですが、基準排水量で2900トンにもなる「そうりゅう」型は護衛艦「はつゆき」型にほぼ匹敵する規模ですから巨大ですね。
「そうりゅう」型はセイルの付け根が大きくRがついているのがわかります。
これは水中雑音防止と整流のために設定されたようです。
「そうりゅう」型潜水艦は海上自衛隊最新の潜水艦で、通常のディーゼルエンジン・バッテリの組み合わせのほかにスターリングAIP機関を搭載しています。
潜水艦は水中にもぐるとはいえ、「船」なのでエンジンを回すには空気が必要です。
潜行してる間は空気が取り入られないのでエンジンではなく充電しておいたバッテリを使うわけですが、バッテリは高速でモータを回転すると消費が激しいですし水中でエンジンを回せない以上充電できないので潜行能力はバッテリの能力で決まってしまいます。
そこでスターリングAIP機関(学生時代スターリング機関を習いましたが・・・忘れました。封入した気体をシリンダ外部から熱したものと熱してない気体を封入したシリンダとの体積膨張を利用して高効率の・・・・だったとおもいますが自信ありませんorz)という外の空気に依存しない機関を使って発電するシステムを搭載しています。
これによって潜行能力が向上しました。
(ただし「おやしお」型と同じぐらいの船体にAIP機関を入れてるのでその分居住性が窮屈になったみたい?)
後方に見えるのはタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦。



こちらは海上自衛隊の支援船。
YT95「曳船95号」(基準排水量260トン)です。
いわゆるタグボートで260トン型とよばれます。
艦艇を着岸させたり離岸させたり港湾施設には欠かせない支援船で、旋回式プロペラで小回り性能を向上させています。
船橋天蓋にみえる赤い銃のようなものは放水銃で限定的ながら消防船的な使い方もできるようです。



3隻並んだ支援船。
一番奥はYO36「油船36号」、手前(船名が見えませんのでわかりません)と同じく載貨重量490トンの油船25号型になります。
6個の貨物油タンクと貨物搭載スペースを設けた油船で、艦艇に燃料の補給を行います。
タンク容量は560klあるようですね。
真ん中はYW24「水船24号」(載貨重量310トン)です。
こちらは艦艇に真水を補給する船ですが、最近は港湾施設が整っているので護衛艦などではなく潜水艦を主に補給支援しているようです。
港湾施設にはこのほかにも艦艇で溜まった廃油を抜き取る「廃油船」、艦艇から桟橋や他の艦艇に人員を運んだりちょっとした貨物を運ぶ「交通船」、所謂”はしけ”の「運貨船」などがあります。



こちらは複合艇。
一般公開で来場者が誤って転落してしまうような場合に迅速に救助などを行うためだと思います。
潜水服を着ていますね。



こちらは護衛艦「いかづち」の搭載艇。
艦艇(この船の場合護衛艦いかづち)に搭載されていて必要に応じて艦艇間の交通やちょっとした貨物の輸送、救難活動などに用いられています。
操縦のための操舵盤って結構後方に設定されてるんですね。

ここからは米軍。

巨大な米海軍の水上戦闘艦艇ですね。
手前はミサイル駆逐艦DDG-63「ステザム」(満載排水量9094トン)です。
60数隻にもなるアーレイバーク級ですがその初期のタイプでフライトⅠ型と呼ばれています。
写真では全く判りませんが、初期のタイプは艦尾にヘリコプター甲板があるのにヘリコプター格納庫がありません。
その後方にみえるのはタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦(艦名はわかりません)。
巡洋艦というと非常に大型に感じますが、満載排水量で10117トンとアーレイバーク級とは1000トン程度しかかわらないのですから、駆逐艦と巡洋艦の違いってあんまりわかりませんね。
タイコンデロガ級は27隻が建造されましたが、初期の5隻は垂直発射機(VLS)を搭載していないタイプだったこともあって既に退役(中には標的処分された艦も・・・・)しています。
その後方に見えるひときわ巨大なのは原子力空母CVN-76「ロナルド・レーガン」(満載排水量103637トン)です。
米海軍は10隻の原子力空母を保有していますが、海外に配備(これを前方展開といいます)しているのはこのロナルド・レーガンのみで、核燃料交換・オーバーホールのために横須賀を離れた「ジョージ・ワシントン」と交替して前方展開されています。
観艦式本番では「サプライズ」として参加したようですね。
とにかく巨大で飛行甲板の最大幅は76.8メートル、全長は332.9メートルですから東京タワーの長さに、ジャンボジェットの長さよりもさらに長い幅をもつ飛行甲板を載せてることになります。



こちらはYRB-36。
非自走式の修理宿泊船です。
宿泊船は名前の通り宿泊施設を持った船になります。
艦艇の乗組員はその艦艇で生活をしますが、修理などで艦艇を離れなければならない場合宿泊施設が必要になります。
その宿泊施設となるのが宿泊船です。
横須賀海軍施設にはAPL-40が有名ですね。




え?これだけかって?
今回は手抜きだって?
ちゃんと次ページからは艦艇一般公開をじっくりねっとりアップ予定だお。





平成27年度自衛隊観艦式一般公開
その1/その2/その3/その4/その5/その6


Posted at 2016/01/03 00:16:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2015年11月07日 イイね!

エアフェスタハママツ2015予行

本当なら本番の明日も当然展開予定だったのですが、あえてここには書きませんがいろんな事情(天気ではない。大雨程度なら展開しますから)でいくことができなくなってしまいました。
・・・まぁその事情でとても行ってエンジョイなんて気分でもないわけなんですが。
この予行も行くつもりはなかったのですがいろいろもやもやしたものがあって、発散する必要もあるかなと軽く見に行ってきました。



さて、明日11月8日はエアフェスタハママツ2015です。
天候がちょっと心配ですが前日の7日は予行練習が前日見学会として一部公開されます。
障碍者の方々が航空祭にいきたくても当日は大混雑でかなりのハードルですから、ゆったりと見てもらおうと障碍者の方々限定で航空祭会場で見学会が行われてるわけです。
一方浜松基地広報館(こちらは制限ナシ)では会場とは反対側になってしまうのですが、その予行を見に行こうと数多くの来場者がきてました。


今回行われた展示飛行の予行はT-4ジェット練習機の編隊航過です。
10機のT-4練習機が富士山を象った編隊を披露したのですが・・・・ちょうどトイレに入ってて見逃しました。orz
こちらは編隊降下後に単機での機動飛行の様子です。
小柄なT-4ですから600ミリで写しても点でした・・・(相当トリミングしてます)
ですがT-4の高い機動性を感じることの出来るダイナミックな軌道飛行が行われました。



浜松基地はT-4練習機のメッカ。
戦闘機などのパイロットをめざす学生の飛行教育を行う第1航空団には第31教育飛行隊、第32教育飛行隊の2個飛行隊が編成されてます。
それだけに浜松といえばT-4!
・・・なのですがなぜかここ数年はT-4の飛行展示が大編隊の編隊航過のみと寂しいものがありました。
今回は単機での機動飛行が行われたのは良かったです。


T-4による大編隊。
編隊を組んでの飛行は戦闘機パイロットになるための基本といわれているそうですが、9機という多数での航過は航空祭など行事以外ではまず行われません。
航空祭だけでしか見ることができない特別な編隊というわけです。
それにしても機体と機体の間隔がガッチリきまってますね。




多数の機体が編隊を組みなおすには結構な距離が必要ですからどうしても時間がかかってしまいます。
その間は単機での機動飛行が行われます。
小柄なT-4ですが全長13メートル、全幅9.9メートルの機体の自重は3.7トン。
全備重量が5.6トンですから空虚重量10トンのF-2と比べてもその小柄さ、軽さがわかります。
推力1.67トンのターボファンエンジンを2基搭載していますから機体の重さにたいして大きな推力を確保しています。





着陸態勢に入るT-4練習機。
4機編隊×2+2機編隊でピッチを打って着陸に入りました。



続いては救難展示です。
救難展示はやはり会場で行われるので広報館から見るとずいぶん離れてしまいます。
実際にラペリング降下したり要救助者の収容を見ることはちょっと難しいのですが、U-125A救難捜索機がフライパスするところをみることができました。




タッチアンドゴーを行うU-125A救難捜索機。
U-125AはBAE125-800というビジネスジェット機をベースに救難捜索機に改造された機体ですが、機首や胴体のアンテナをみるとそれをうかがうことが出来ます。
機首下の丸いものは赤外線暗視装置で、夜間の要救助者捜索に欠かせない装備です。



UH-60J救難ヘリコプターは広報館前を数回航過していくところが見えました。
この機体は胴体から太く長く伸びた棒状のものが突き出ています。
これは空中受油装置で平成18年度調達の機体から取り入れられています。



救難展示でUH-60Jを支援するU-125A。
要救助者の位置や周囲の状況などを逐次情報提供します。
胴体下が大きく膨らんでいますが、ここには捜索用レーダが納められています。
パッと見ビジネスジェットを青灰色に塗っただけに思いがちですが、その中身は救難捜索用の電子装置でビッシリなわけです。




V-107救難ヘリコプターの後継として配備されたUH-60Jの調達が開始されたのは昭和63年度。
40機が取得され、その後継としてUH-60J改の納入も既に始まっているようです。


さてここからはブルーインパルスです。


会場とは反対側から見てるのでいつもとはずいぶん違った印象を受けます。
写真はダイヤモンドテイクオフですが会場から見るとこの離陸していくところがかなり遠くになりますから広報館からだと離陸を間近に見ることができます。
(ランウエイが逆になるとアウトですが)



テイクオフの後脚出しのダーティ状態でスモークオン。
ブルーインパルスの曲技が始まったと感じるときです。





6番機のロールオンテイクオフ。
脚が離れた直後に大きく縦方向の機動を行うダイナミックな離陸です。




こちらは5番機の4ポイントロール。
機体をロールしながら航過していくものですがクルっクルっと横になったり背面になったりとインパクトのある科目です。


超超密集編隊のファンブレイク。
会場からだと機体上面が見えますが反対側だとこんな感じにみえます。
あらためてみると本当に機体の間隔が狭い!





チェンジオーバーターン。
なぜか最初のトレイル編隊で進入して編隊をデルタ編隊に組み替える瞬間がメインに見えてしまう科目ですが、その後の機体の間隔を小さくしていき密集編隊に移って行くところがこの会場の反対側からだとよくわかります。




インバーテッド&コンティニアスロール。
急上昇を組み合わせた単機科目ですが、こうやって機体後方からみたのははじめてかも。
T-4は単機、編隊ともに縦方向の機動が多いのですが、これはパワーに余裕のあるT-4ならではですね。



こちらはレインフォール。
雨が降るように下方に大きく開く科目ですが、その開く瞬間を撮り逃した・・・・




5番機によるバーティカルクライムロール。
ロールさせながら急上昇するT-4の機動性をこれでもかと披露する科目ですが、写真では全く伝わらないのが悲しい・・・



こちらはチェンジオーバーループ。
編隊を組みなおしながら宙返りに入るという超難度科目ですね。
編隊を組んだまままっすぐ飛ぶだけでも難しそうなのにその状態で宙返りをするのですからとんでもない科目です。
飛行機は車のアクセルやブレーキのような急加速・急減速はできませんからエンジンの推力を調整して速度を合わせているわけです。
操縦桿の角度によって機体の向きも変わりますから編隊を保ちながら立体的な機動を行う難しさは想像できませんね。



5、6番機によるハーフスローロール。
ロール後の水平飛行と背面飛行状態での編隊航過してるところですが会場ではこの角度からみることはありませんから機体の間隔などもわかって興味深いです。



こちらは編隊から4番機が離れて8の字を描きながら3機に追いつくレター8.
その4番機がブレイクする瞬間です。



4シップインバーテッド。
4機で背面飛行しながら航過する科目ですがその背面状態から解散する瞬間です。
会場から見るとこの解散する瞬間は機体の後方から見ることになるので貴重かも。



ラインアブレストロール。
3機で大きく横転する科目です。
青空じゃないのがなんとも恨めしい・・・・




360度ターン&ループ 。
ちょうどループをしているところですね。
360度旋回した後に急上昇して宙返りにはいるスピーディでダイナミックな科目です。



ワイドトゥデルタループ 。
5機の幅広い編隊で進入しながら大きく宙返りを行う大技。
写真では単に5機編隊で飛んでるだけにしかみえないのが悲しい・・・・





6機で大きく宙返りを行う大技中の大技。
6機チームのブルーインパルスですが、6機編隊科目は意外と少なかったりします。
ループ後にビシっと6機がデルタ編隊を組んだまま航過していくところはしびれます。




スタークロスの前半の上向き空中開花ですね。
例によってあまりに広大な☆を描く星型交差の後半は写せませんでした。
この日は結構雲に覆われていましたが、このとおり第1区分を行いました。



タッククロス・・・・なのですが、交差する瞬間は写せませんでした。



ローリングコンバットピッチ。
ブルーインパルス伝統の科目ですね。
4機で進入してピッチをうって編隊を解散し着陸態勢に入ります。
そこ、ローリングコンバットピッチを略すんじゃない(笑)

この後コークスクリューとなるわけですが、やはりブルーインパルスは会場から見るのが一番ですね。
でも会場にいてはなかなか気がつかない機体の間隔や高度差などがわかって興味深いものがあります。

以上、エアフェスタハママツ2015予行でした。
Posted at 2015/11/08 02:11:26 | コメント(5) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記

プロフィール

「佐久間挺長ほか潜水艇の慰霊塔がある鯛の宮神社は呉のタクシー運転手さんも知らない場合もあってちょっと行きづらいのですが、あのあたりは安芸地震で結構被害受けたみたいで爪痕がまだ残ってたりします。」
何シテル?   06/23 21:17
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スバル R2に乗っています。 後席がちょっと狭いですが良い車ですよ(^^)
スバル レヴォーグ レガシィ後継車 (スバル レヴォーグ)
先代が事故で早期引退となってしまったため、導入されたレガシィ後継車です。
スズキ アルト スズキ アルト
10年ほど乗っていた以前の車です。 660CC規格になって初めて乗った車でした。
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