さて後半です。
先ほどはミサイル護衛艦”きりしま”を見ましたので次は護衛艦”さわゆき”を見てみましょう。
護衛艦DD-125”さわゆき”は”はつゆき”型護衛艦の4番艦として昭和59年に竣工しました。
大ベテラン艦ですね。
”はつゆき”型は海上自衛隊の護衛艦としては初めてガスタービンエンジン(平たく言えばジェットエンジン)を搭載したり、対艦・対空・対潜用装備をバランスよく配置しさらに対潜哨戒ヘリコプターを搭載したうえに排水量を満載排水量で4000トンというコンパクトな大きさに抑えた画期的な護衛艦です。
12隻が建造され、既に2隻が引退していますがしばらくの間は海上自衛隊の重要な戦力として任務に就きます。

”きりしま”から見た”さわゆき”。
排水量が2倍近い差がありますからコンパクトに感じます。

艦首のアップ。
76ミリ62口径単装速射砲が見えます。
この速射砲はイタリヤのOTOメララ社が開発したコンパクト砲をライセンス生産したもので、砲径76ミリの砲弾を1分間に100発という高速度で発射することができます。

「ようこそさわゆきへ」とかかれていますが、実はこれ対潜魚雷の発射ランチャだったりします。
Mk112アスロック発射機とよばれるものです。
対潜魚雷をロケット弾に搭載したものがアスロックで、遠方に投射して魚雷を切り離してパラシュート降下しながら着水、魚雷の誘導装置で目標の潜水艦に突入していきます。
めずらしくランチャのカバーをあけていますね。

う~ん、男らしい(爆)
いやいや、なんでもない。
”さわゆき”の艦首下部から勢いよく排水されていました。
機器の冷却水のようです。
そういえばエンジンはジェットエンジンですしね。

”さわゆき”の艦橋です。
竣工から28年近くたっていますが非常に綺麗ですね。
どれだけきちんと清掃や保守をおこなっているかという証です。
(ちなみに米海軍のイージス艦は比較的新しくてもサビサビだったりします)
艦橋の上にある白い円盤状のものは76ミリ速射砲の射撃管制を行う射撃管制装置2型、その上の巨大な網状のものは対空レーダOPS-14になります。

”さわゆき”のハープーン艦対艦ミサイル発射筒です。
先ほどの”きりしま”のものと基本的に同じで、発射筒は任意に4本まで搭載ができます。
発射炎から艦を守るためのデフレクターがついていますね。

”さわゆき”の搭載艇です。
救助や作業、交通や簡単な物資の輸送などに使われます。

”さわゆき”の後部です。
大きく開いているのはヘリコプター格納庫になります。
”さわゆき”は基準排水量で2900トンしかありませんが、SH-60対潜ヘリコプターを搭載・運用することができます。
ヘリコプタ格納庫の上部にはシースパロー艦対空ミサイルの射撃管制を行う射撃管制装置2型とスーパーバード衛星通信アンテナが設置されています。

”きりしま”の艦尾から。
護衛艦DD-110”たかなみ”、ミサイル護衛艦DDG-171”はたかぜ”、護衛艦DD-111”おおなみ”が並んでいます。
”たかなみ”と”おおなみ”は同型艦で満載排水量6300トン、”はたかぜ”は満載排水量5900トン。
汎用護衛艦もずいぶん大型化しましたね。
”はたかぜ”の艦尾には73式54口径5インチ単装速射砲がみえます。

”おおなみ”から別の1隻が見えました。
試験艦ASE-6102”あすか”です。
その名の通り海上自衛隊の艦船の新装備のための評価試験を行う艦艇ですが、満載排水量は実に6200トンと大型護衛艦並みの大きさです。
現在の艦艇のシステムが大型化してその評価能力の向上が求められているためで、ヘリコプター運用能力までもっています。
ところで”おおなみ”の艦尾にラッパ状のものが2つありますがデコイランチャになっています。

青く澄んだ空に白い雲、そして艦艇。
なんだか日本というよりはハワイやグアムにいるような気分になります。
(行ったことないですが)

さて、これでイベントは終わりですが、岸壁に着陸して公開していたSH-60Kが離陸していきます。
岸壁から公園までは結構近いのでコンパクトカメラでも十分撮影できます。
その様子を。

岸壁に着陸とは珍しいですが、護衛艦からこんなに近い位置での離陸はめったに見ることができませんものね。
この後SH-60Kは基地に帰っていきました。

以上、6月10日に行われたYYのりものフェスタ2012の様子でした。
Posted at 2012/06/12 00:17:20 | |
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