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2013年08月05日 イイね!

護衛艦「あきづき」艦艇一般公開(名古屋港/8月3日)その2

さて、前編に引き続き護衛艦「あきづき」の後編です。

艦の後方にまわってみましょう。
護衛艦「あきづき」も他の汎用護衛艦同様後部にはヘリコプター甲板と格納庫が設置されています。


搭載されていたのはSH-60K哨戒ヘリコプター。
大村基地に常駐する第22航空群第22航空隊から派遣されてきています。
通常1機が搭載されていますが、甲板と格納庫に余裕があるので2機を搭載できそうに思えます。
SH-60KはSH-60Jをベースに発展改良されたもので機体を大型化させるとともに電子装置を新型のものとしさらにエンジンを高出力のものに換装、空対艦ミサイルヘルファイアの運用が可能になりました。
海上自衛隊の護衛艦に搭載される哨戒ヘリコプターは空中から敵潜水艦を発見・攻撃するだけでなく、艦から遠く進出してレーダを用いて広域の警戒を行ったりデータリンクで情報を中継させたりと、護衛艦のウエポンシステムの中枢となる非常に重要な役割となっています。



「あきづき」の最後部に掲げられていた自衛艦旗です。
外国海軍の軍艦旗と同じとみなされている旗で、これを掲げることで国際法上の「軍艦」を表し、軍艦としての特権を得ることができる重要な旗です。
一般的な旭日旗と異なり、少し旗ざお側に日章の位置がオフセットされているのが特徴です。



ヘリコプター格納庫には魚雷のケースが・・・・
97式魚雷とあります。
SH-60K哨戒ヘリに搭載する航空魚雷ですが、短魚雷発射管HOS-303からも発射が可能なようです。

さて、ここで艦内から出て岸壁から右舷をみてみましょう。


ヘリコプター格納庫上部には高性能20ミリ機関砲が見えます。
その奥にはFCS-3Aのアンテナが見えます。
上部に2つの白いドーム状のアンテナはインマルサット衛星通信アンテナNORC-4Bです。



後部構造物に設置された球状のアンテナは対米衛星通信装置USC-42です。
米海軍との通信用ですね。



第2煙突手前には無数の・・・爆雷?
いえいえ、これは救命筏です。
緊急時に海面に投下するとカバーが外れて中のガスで筏が展開されます。



同じく第2煙突です。
このクレーンは対艦ミサイル発射筒搭載用かな?
それにしても煙突が大きいですね。
「あきづき」はスペイSM1Cというガスタービンエンジン(平たく言えばジェットエンジン)を4基搭載しています。
そこから生み出される軸馬力は実に64000馬力。



こちらは第1煙突と第2煙突の間にある搭載艇です。
簡単な輸送や救難活動、停泊時の交通などいろいろな用途に用いられます。



艦橋後部に設置されているMk36 SRBOCチャフ発射機です。
敵の対艦ミサイルが突入してきたときにチャフをロケットで発射して空中で展開させるもので、対艦ミサイルのレーダーを乱反射させて撹乱させて自艦を守るものです。



艦橋にある12.7ミリ機関銃用の盾ですね。
最近海上自衛隊の護衛艦に装備されるようになったようです。
不審船事件や海賊対応などでの警戒で必要不可欠になったためでしょうか。
その横の棒状のものは短波受信用のアンテナのようです。



「あきづき」の艦橋を右舷から。
イージス艦のように艦両舷の通路がステルス性のためかシールドで包まれているのが面白いですね。
やはりFCS-3Aのレーダー波の阻害にならないように配置された艦橋をみるとイージス艦と同じような搭載装備主体で艦体を建造する思想のもとで建造されたのかなと感じます。




「あきづき」を後部から。
ヘリコプター甲板と格納庫、背の高いステルス性マスト、FCS-3A多機能レーダが目を引きます。
護衛艦DD-115「あきづき」は「あきづき」型の1番艦として平成24年3月14日に三菱重工長崎造船所で竣工しました。
「はつゆき」型、「あさぎり」型、「むらさめ」型、「たかなみ」型と同じ汎用護衛艦ですが、基準排水量5000トン、満載排水量6800トンとヘリコプター搭載護衛艦「しらね」(基準排水量5200トン、満載排水量7200トン)に迫る大きさとなっています。


以上、護衛艦「あきづき」名古屋港一般公開の模様でした。



護衛艦「あきづき」艦艇一般公開 前編/後編

Posted at 2013/08/05 21:44:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2013年08月05日 イイね!

護衛艦「あきづき」艦艇一般公開(名古屋港/8月3日)その1

猛暑がつづいていますが、実を言いますと・・・・この夏早くも熱中症に2回もなっています。
あれって結構後をひくようで、治って2、3日たっても足がフラフラしたり、気温の差で気分が悪くなりやすくなったり、とにかく7月半ば~今日まできついものがありました。
8月3日は本当なら横須賀で海上自衛隊横須賀基地のサマーフェスタが開催されていたのでそちらにいくつもりだったのですが、この熱中症の「病み上がり」で耐えられる自信がなく、急遽キャンセルにしました。
その代わりに「リハビリ」として近場の名古屋港にいくことにしました。

名古屋港では艦艇一般公開として海上自衛隊の最新鋭護衛艦「あきづき」が展示されたんです。


前から見た護衛艦「あきづき」。
どことなくイージス護衛艦に似た雰囲気があります。
ステルス性を考慮した艦側面や艦橋が似てるかもしれませんね。
かなり背の高いマストが目を引きます。



艦構造物を横から。
マストが従来のラティスマストではなくステルス性を考慮したタイプになっています。
ミサイル護衛艦「あたご」に近いものですね。
マストの最頂部にあるのはORN-6 TACANアンテナ、その下の展望台のような円盤状のものはUPX-29敵味方識別装置、その上と下の監視カメラのような形にみえるのがNOLQ-3電子戦装置になります。
さらにその下の細長い棒状のアンテナはOPS-20対水上レーダ、その下の白いドーム状のものはヘリコプター用のデータリンクアンテナ、その下の白い大きなドーム状のものはスーパーバード衛星通信アンテナ、マストの後部の大きな箱型のものはNOLQ-3電子妨害装置になります。
マストにはさまざまな電子機器がところ狭しと配置されていますが、互いが干渉しないよう配置されています。

それではみていきましょう。

「あきづき」の艦首。
ここはオーソドックスな護衛艦という感じですね。
さすがに写真では見えませんが、喫水線下の艦首(バウ)にはOQQ-22ソナーシステムが設置されています。




艦構造物手前にある62口径127ミリ単装砲です。
Mk45-Mod4という米海軍が開発した砲で、海上自衛隊ではミサイル護衛艦「あたご」型から採用されています。
「あたご」型とちがって砲の射撃管制はFCS-3A(射撃指揮装置3型)を用います。
「こんごう」型や「たかなみ」型のOTOメララ54口径127ミリ速射砲と比べると砲身が長く、砲を覆っているシールドもコンパクトなのがわかります。
発射速度は20発/分と低いので従来のような対空射撃のほうは・・・?



127ミリ単装砲の横の甲板です。
ところどころ丸いくぼみがあるのは射撃訓練で排出された薬きょうの跡なんだそうです。




艦橋です。
大小の四角形の板が目を引きます。
これは国産の射撃管制装置FCS-3Aで、従来の汎用護衛艦の対空レーダと射撃指揮装置がそれぞれマストに設置されているのに対して、「あきづき」型ではこのように艦橋に張り付いた形になっています。
艦橋中心にあるのは高性能20ミリ機関砲。




高性能20ミリ機関砲です。
いわゆるCIWS20ミリ機関砲”ファランクス”で、ミサイル護衛艦の艦隊防空ミサイル、さらに自艦の迎撃ミサイルをすりぬけて突入してくる敵の対艦ミサイルを破壊する「最後の砦」となります。
この白いドームの中にはレーダが装備されていて、下部の機関砲と連動します。
全自動の防衛装備で、目標の補足・脅威の優先順位、射撃、評価、次の目標の捜索と補足までを全自動で行うことができます。
このファランクスはカメラで水上の小型目標に射撃ができるブロック1Bではないようですね。


護衛艦「あきづき」のメインウエポン、ミサイル発射機です。
Mk41という垂直発射装置になります。
フタのようなものが見えますが、発射時にはこのフタが開いて中からミサイルが発射されるわけですが、これが32セル装備されています。
海上自衛隊では「こんごう」型から採用されたもので、ここにVLアスロックや艦対空ミサイルをが垂直に装てんされています。
「あきづき」は艦隊空ミサイルとして発展型シースパロー(ESSM)と対潜ミサイルとして垂直発射指揮VLアスロックが装備されています。



「あきづき」最大の特徴がこの四角いアンテナかもしれません。
FCS-3A(射撃指揮装置3型)とよばれるもので、対空レーダとミサイルや火砲の射撃統制をこれで行う多機能三次元レーダです。
構想から実に30年もかけて開発された高性能なレーダで、大型のヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」にも搭載されています。
大小が1セットになっていて、小型のものがXバンド(目標捜索)、大型のものがCバンド(目標に対する射撃統制)となっています。

「はつゆき」型や「たかなみ」型といった汎用護衛艦ではありますが、護衛艦「あきづき」は僚艦防空という海上自衛隊に今までない構想で産まれた護衛艦です。
「はたかぜ」型や「こんごう」型といったミサイル護衛艦は長射程の艦対空ミサイルで艦隊全体をまもる「艦隊防空」を、他の護衛艦は自信の短射程艦隊空ミサイルや速射砲で自身をまもる「個艦防空」を行いますが、「あきづき」はその中間の「僚艦防空」を担うことになります。
イージス護衛艦はいまや弾道ミサイルからわが国を守る非常に重要な砦となっています。
ミサイル防衛ではいくら高性能なイージス艦とはいえ、非常に高い能力を要求されますのでリソースを多くがさかれてしまいます。
イージス艦が弾道ミサイルに対応している間は敵の攻撃に対して自身を守る余裕がなくなるため、イージス艦を守るために高い防空能力を持たせたのがこの「あきづき」型になります。



こちらは艦内にあった3連装短魚雷発射管HOS-303です。
ステルス性を考慮してシールド内に配置してあるのが特徴ですね。
近距離にいる敵潜水艦に対して短魚雷を発射します。



第一煙突の後部設置されているスライディングパッドアイです。
補給艦から補給物資の引き上げの際に用いられます。


第1煙突側から艦首側。
スライディングパッドアイの隣の白いドーム状のものはスーパーバード衛星通信アンテナ。


艦の中央付近に設置された投射型静止式魚雷ジャマー(FAJ)です。
このほか今回は見ることができませんでしたが右舷に自走式魚雷デコイ(MOD)も装備されています。
これらは「あきづき」で初採用された魚雷防禦システムです。
FAJは妨害装置を投射して着水、水中で魚雷に対する妨害音を発音することで自艦を守ります。



こちらは第二煙突側。
艦対艦ミサイル(SSM)発射筒がみえます。
ここには国産のSSM-1B(90式艦対艦誘導弾)が装填されています。
SSM-1Bは陸上自衛隊の88式地対艦誘導弾をベースに艦艇用にしたもので、射程は100キロメートル以上とされています。
これが右舷・左舷ともに4発づつの最大8発搭載することができます。



「あきづき」の浮き輪です。
この「16」って何の数字でしょう?



護衛艦「あきづき」一般公開 前編/後編
Posted at 2013/08/05 01:10:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記

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