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2014年06月15日 イイね!

静浜基地航空祭2014その2

さて続きです。
次はUH-60J救難ヘリコプターの飛行展示です。

今回参加したのはおなじみ浜松基地に常駐する航空救難団浜松救難隊のUH-60Jです。
航空救難団は有事の際に撃墜されたり事故の際に自衛隊機搭乗員を救助するための部隊ですが、もちろん平時では山岳救助、海難救助などの困難な救難活動や大規模災害時には救難活動を行います。
普段はU-125A救難捜索機とペアを組んで救難活動を行いますが、今回はUH-60Jのみでの飛行展示となりました。





2012年のときほどのような過激な機動飛行は行いませんでしたが、見事な展示飛行を披露しました。
UH-60JはV-107救難ヘリコプターの後継として昭和63年度より調達が開始されています。
米空軍のHH-60Aをベースに航空自衛隊向け仕様にしたもので、全天候能力を確保するために気象レーダ、赤外線暗視装置、慣性航法装置を搭載しています。
主翼に巨大な燃料タンクを搭載してるのは、航続距離を伸ばすためですね。




メディック(救難員)を降下して要救助者を確保、再び収容します。
救難活動では荒れた海上、河川、山岳地とさまざまな場面が想定されます。
安全かつ確実に救難員を降下させ、要救助者を確保するには高い練度が必要といいます。
厳しい訓練あってはじめて実現できるんでしょうね。

UH-60Jは最終的には40機取得が予定しているそうですが、新田原基地の新田原救難隊では事故損失機以外では用途廃止機の1号機が登場しています。
後継はUH-60J(近代化)が選定されています。
以上、UH-60Jによる機動飛行でした。




続いてF-2戦闘機の機動飛行です。
岐阜基地の飛行開発実験団よりF-2A戦闘機が1機参加しました。
飛行開発実験団は航空自衛隊で使用する航空機やミサイル、電子装置等を実験・評価する部隊で、航空機に実際に搭載してテストすることで要求仕様を満足しているのか、どのような特性があるのかを確認します。
F-4やF-15といった海外で開発された航空機を実戦部隊で使用する前に実用試験を行ったり、T-4やF-2など国内開発された航空機の評価・実用試験を行います。



背中からは結構派手にベイパーが発生していますね。
非常に迫力ある機動を披露しました。
F-2はF-16をベースに開発された国産戦闘機ですが、この角度から見ると面積が広くなった主翼と水平尾翼がわかります。




これははじめてみました。
脚を出したダーティ状態のままロールをうっています。
脚を出せば空気抵抗が増えますのでスピードが落ちますが、F-2は飛行姿勢の制御をコンピュータが自動で行う航空機ですので、いとも簡単にこなしているように見えます。




飛行展示を終え、岐阜基地に向かうF-2戦闘機。
F-2はF-1支援戦闘機の後継として昭和63年度にFS-Xとして開発に着手、平成7年に初飛行を行い、平成12年に開発を終了しました。
対艦ミサイルを4発搭載しながらも機動が行えることを要求仕様にあり、旋回性能を向上させるために主翼面積を拡大すると同時に軽量化のため炭素繊維や先進構造材料を多用し、国産開発の新型火器管制装置を搭載しています。
以上、F-2戦闘機による機動飛行でした。

そういえばF-2の飛行展示の時点で全飛行展示の半分以上が消化されている状態なのですが、観光バスが次々とくるんですよ・・・
今頃到着してどうするんでしょう?
しかもこの後行う一番の目玉のT-7大編隊をやる頃にもやはりゾロゾロと観光バスが来て乗客を下ろしています。
また、例年ブルーインパルスが今から飛ぼうというときに観光バスの集合時間だったりなんてのもありますよね。
こういう旅行会社は航空祭を見たことがないのか、客が何を望んでいるのか知らないんでしょうかね・・・



続いてT-7初等練習機の飛行展示です。



展示は離陸準備の状態からですが、こういう風景を見ることが出来るのは航空祭ならではですね。
飛行前点検、エンジンスタート、パイロット搭乗といった一連の流れは航空祭ぐらいでしか見ること出来ませんものね。



2機のT-7が編隊で離陸していきます。
こうしてみるとものすごく密集した編隊ですね。





機動飛行をみせるT-7練習機。
本当に軽快な印象を受けます。
T-7はT-3初等練習機の後継として平成12年度より領収された国産練習機です。
ここ静浜基地と防府北基地に配備されてパイロット教育を行っています。
最大巡航速度は203ノットといいますからおよそ380km/h、上昇限度は25000フィートといいますからおよそ7600m。
富士山の2倍近くの高さまで上昇できることになります。




編隊で進入して解散・着陸態勢に入ります。
以上、T-7初等練習機による飛行展示でした。




その3に続きます☆



静浜基地航空祭
その1/その2/その3/その4
Posted at 2014/06/15 23:33:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記
2014年06月15日 イイね!

静浜基地航空祭2014その1

去る5月25日に静岡県大井川町にある航空自衛隊静浜基地で開催された航空祭にいってきました。
昨年の静浜は体調不良でせっかくのブルーインパルスを前に帰宅してしまったのでそのリベンジ(今年はブルーインパルスの展示はありませんが)!といきたかったのですが・・・・


曇ってますね・・・・
雨が降らないのはよかったですが、


妙にガスっていますし空も白い・・・
ま、まぁ雨が降らなかったことだけでもオーライと割り切りましょう(^^;



今回は旧駐車場側に移動して写しました。
例年滑走路をはさんでメイン会場の反対側に駐車場が設置されます。
ここは巡光になるので人気が高いポイントなのですが、最近は駐車場待ちの列や駐車違反などで周辺住民に迷惑をかけてしまうのか、駐車場は設置されません。
でも撮影ポイントとして残されてはいるんですよ。

巡光・・・

ガスってますね(^^;
でもせっかくここにきたのですから、ここを拠点にします。
まずは静浜といえば地元第11飛行教育団によるT-7初等練習機によるオープニングフライトです。
見事な編隊飛行ですね。
戦闘機などではこのような密集編隊を組むことは航空祭などの行事以外では組むことはまずないといいますから、教育期間には編隊の組み方もしっかり教育されるんでしょうね。


編隊解散して着陸態勢にうつります。
飛行展示を行うのはもちろん教官パイロットです。
私たちも道路を走る車を見て、運転が難しそうなんて思わなかったですよね。
でも自動車学校に行ってハンドルを握るとその難しさに苦しんだはずです。
そして免許を取って公道を走るとその責任の重さを感じたはずです。
学生パイロットもきっとそれ以上に飛ぶことの難しさ、一糸乱れぬ編隊を組む教官の腕のすごさを飛行展示を見て感じたのかもしれませんね。



先ほどのT-7が着陸態勢に入ります。
T-7は離陸総重量がおよそ1.5トンといいますからレガシィツーリングワゴンと同じぐらいですね。
全長は8.6メートル、幅は10メートルと自動車に比べたらはるかに大型ですが、それでもレガシィ程度の重さに収まってしまうのが驚きです。
本当に軽いんですね。




さて着陸してきました。
静浜基地は滑走路を挟んだ反対側の撮影エリアは滑走路に近いので着陸進入する様子を間近に見ることが出来ます。
T-7の発動機はロールスロイス製の250-B17Fというジェットを使ってプロペラを駆動するターボプロップエンジンです。
小型のプロペラ機なのにジェットエンジン特有の音がするのが面白いですね。
意外と静かなんですよ。
以上、オープニングフライトでした。



続いてT-4中等練習機の飛行展示です。
お隣浜松基地より第1航空団の第31教育飛行隊から2機のT-4が参加しました。



T-4練習機はT-7練習機で基礎教育を終えた学生が次に乗る練習機です。
学生が静浜基地または九州の防府北基地でT-7ではじめて飛行機の操縦桿を握り、次に芦屋基地でT-7でジェット機の基礎操縦を学びます。
その次に浜松基地でT-4で飛行機の操縦資格をとり、戦闘機の基本操縦を学ぶことになります。
操縦性の良さと戦闘機に進むステップとして高い機動性を求められたのがこのT-4練習機ですが、純国産開発された優れた飛行機です。
昭和60年に試作機が初飛行されて以来、浜松基地の第1航空団、芦屋基地の第13飛行教育団をはじめ、各戦闘機部隊の連絡機やブルーインパルスにも採用されています。


2機で編隊を組んで浜松基地に帰投します。
以上、T-4練習機による飛行展示でした。


空はあいかわらずガスって白いですが、その中で劈くような爆音が。

偵察航空隊第501飛行隊からRF-4E偵察機の飛行展示が始まりました。



やはりファントムの飛行展示は迫力がありますね。
湿度が高かったのか、主翼からはベイパーが確認できます。



RF-4Eをお腹から。
機首下に見える窓はもちろん偵察用カメラです。
RF-4Eは戦闘機型のF-4EJに対して火器管制用レーダの代わりに前方監視レーダ、側方偵察レーダを装備しているほかに、前方フレームカメラ、低高度/高高度パノラマカメラなどを搭載しています。
こうしてお腹をじっくりみるとずいぶん異なりますね。
F-4EJにはある胴体下のスパローミサイル搭載箇所の溝がRF-4Eは埋められています。
どうせ使わない場所ですし空気抵抗を少しでも減らす設計にしたのかな?



今回RF-4Eは増槽3本で飛行展示を行いました。
主翼下には370ガロン、胴体下には610ガロンの増槽が搭載されています。
610ガロンが約2.3キロリットル、370ガロンが1.4キロリットルですから、3本を満タンにすると5.1キロリットル。
ドラム缶換算で25.5本分になります。
これを自動車に乗せれば・・・・重くて動かないね(^^;
・・・しかしピンボケひどいのう。


轟音を残してホームベースの百里基地に帰投します。
以上、偵察航空隊によるRF-4E偵察機の飛行展示でした。



続いて小牧基地の第1輸送航空隊第401飛行隊からC-130H戦術輸送機の飛行展示です。
第1輸送航空隊は航空自衛隊の基地間の物資輸送のほか、国際貢献で自衛隊が海外に展開する際の輸送支援などを行います。
イラク復興支援ではクゥエートに展開してバクダッド国際空港などへ自衛隊員や多国籍軍の人員・物資を輸送する任務についていました。
現在でも遠路ジプチまで人員と物資を輸送してソマリア沖での海賊対処を行う海上自衛隊派遣隊を支援しています。
もちろん大規模災害時には救援物資の輸送を行います。




飛行展示はこの1パスのみ(^^;
空が白く、このように白かぶりしちゃいました。
とはいえ巨大な輸送機を間近で見るとやはり迫力満点ですね。
C-130Hは昭和56年度予算から調達が開始され、小牧基地の第1輸送航空隊第401飛行隊に集中配備されています。
20トンの貨物を搭載して航続距離が4000キロ又は9トンの貨物を搭載して8200キロの航続距離をもっているので、20トンの貨物ならば沖縄-北海道までの距離を余裕を持って輸送することができます。
航空自衛隊のほか、海上自衛隊では東日本大震災で酷使して耐用に余裕がないYS-11M輸送機の後継として米海兵隊のKC-130Rを中古・再生させたC-130Rの調達が決まっています。
今年初号機が日本に到着する予定だそうです。



静浜基地航空祭
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Posted at 2014/06/15 23:33:00 | コメント(2) | トラックバック(0) | ミリタリーイベント | 日記

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