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2017年02月04日 イイね!

であごすてぃーに九七式戦闘機(キ27)

さて2月です。
2017年も早くも1ヶ月以上が過ぎちゃったんですね。
あ~もうすぐ40だわ・・・
若くてピチピチしてた頃ははるか昔。
あ~若いときに戻りたいなぁ、いろんな意味で(笑)
さて

であごすてーに。
26号は陸軍の九七式戦闘機(キ27)です。



ではモデルのほうを。
モデルは・・・・
・・・なんだろう、この残念感は。
ものすご~くおもちゃっぽいというか。
何故?なんで?
それほど実機から離れてるとは思えませんけどものすご~くおもちゃっぽさを感じます。
色か?
この機体色のせいなのか?
というかなぜカウルが黄色い飛行第1戦隊の機体を選んだんだろう?
確かに実機にもこの塗装は施されましたが、精密なモデルになら違和感なく受け入れられますが、ディテールがかなりアバウトなモデルだと違和感のほうが強くなってしまいます。
ここは有名な独立飛行84中隊のカウルが赤で赤い帯が入った塗装のほうが違和感は感じなかったと思うのですが・・・・
ついでに主翼の上反角が妙に大きく見えるのは気のせい?
塗装のほうはともかく、「おもちゃっぽさ」を感じてしまうのは風防と風防前方に設置されてる棒。
風防のほうはキ27の前期型と後期型で形状が異なりますが、透明部分をただ塗りつぶしただけなので前期型とも後期型とも違う微妙な感じが・・・・
それ以上に気になるのは風防前についてる棒でしょうか。
この先っぽが丸い棒のようなものは光学照準器です。
望遠鏡のような形をしていて、これをのぞいて敵機に照準を合わせて機銃のボタンを押すわけです。
それが先端が丸い、ボールジョイントのように見える上にやたら目立つ・・・う~む。
さらにいえば前部胴体と後部胴体のつなぎ目の位置・・・・結構ずれてない?



さて、モデルの悪口のほうはここまでにして・・・・
キ27は主翼が非常に大きいですね。
キ27の全幅は11.3mと、後継のキ43が全長が1m長く、自重も400kg重いのに、幅はほとんど同じ(キ43は11.4m)なんです。
つまり機体が軽い上に主翼が非常に大きいのでめちゃくちゃ翼面荷重が低いことになります。
格闘戦ではトップクラスのゼロ戦やキ43の翼面荷重が117.7kg/m^2に対してキ27は脅威の83.4kg/m^2!
もはや複葉機並みということになります。
そう、キ27は究極の格闘戦戦闘機といわれる理由がここにあります。



径の太いエンジンからぎゅっと絞った胴体は同じ中島のキ43やキ44に通じるものを感じますね。
もちろん空気抵抗対策です。
胴体の前後を接合部分は風防の後方、エンジンの基準位置から3300mmの位置になります。
モデルではちょっと前過ぎますね。




ではちょっと戻って前から。
主翼下におっπ・・・・ではなく大きな半球状のドームがありますね。
これは増槽(落下タンク)です。
ここにはいる燃料は左右それぞれ各133リットルで、陸軍の戦闘機としてキ27が初めて採用しました。
キ27の航続距離は600kmですが、この増槽をつけることで300kmの航続距離の延長ができました。
また主翼下の主脚ですが固定式を採用しています。

さて、キ27の武装ですが、八九式7.7mm固定機銃を装備していました。
どこについているかわかります?
機首の上部や主翼に設置されてるわけじゃないんです。
場所はカウルの中。
機体の中心軸よりもやや下の胴体左右に設置されています。
銃身はエンジンのシリンダ間を通って配置されているわけです。
陸軍は格闘戦に強い戦闘機として軽量で運動性が高い機体に軽い7.7ミリの機銃を搭載していましたが、これはキ27も同じでした。
7.7ミリ機銃はやはり火力不足で、ノモンハン事件ではキ27の高い空中戦能力を思い知るとソ連戦闘機は防弾装甲を装備し、大火力の20ミリ機関銃を搭載して対抗したため苦戦したといいます。
威力が弱い7.7ミリ機銃ですが機体の構造上大口径の機銃への換装ができず弱点となっていたようです。
それでもノモンハン事件ではキ27がソ連戦闘機に対して圧勝ともいえる戦果を残すことが出来たことで陸軍の判断を誤らせて後継になるキ43も7.7ミリ機銃のみの搭載となってしまったのは残念です。



では開発経緯を簡単に。
明治43年12月にフランスから購入したアンリーファルマン複葉機を徳川大尉の手によって初飛行することで大日本帝国陸軍の航空機運用ははじまりました。
甲式四型戦闘機をはじめ外国から購入していた戦闘機は次第に中島の九一式戦闘機、九二式戦闘機といった外国の設計技術を踏襲した国産戦闘機を開発していきました。
この頃欧米では全金属単葉機が登場し始めていきます。
日本もキ5、キ8、キ11といった単葉戦闘機が試作されましたが制式化にはならず、後継は複葉機としては最高レベルの性能をもつ川崎の九五式戦闘機(キ10)が採用されました。
非常に高い格闘戦能力をもつとはいえ、既に全金属単葉機の時代になりつつありました。
そして陸軍にとって非常にショックなことがおきます。
昭和10年1月に「ライバル」の海軍が全金属製単葉戦闘機の九試単座戦闘機(後の九六式艦上戦闘機)をデビューさせたわけです。
当時の欧米の戦闘機を上回る高速を出し、高い空中戦能力を持つ革新的な戦闘機だったわけですが、一方の陸軍はキ10がまだ完成さえしていない時期だっただけに相当なショックだったようです。
複葉機全盛の頃に現れた洗練された未来的な全金属製単葉戦闘機がデビュー。
そりゃあショックだったでしょう。
陸軍は九六式艦上戦闘機を開発した三菱に九六式艦戦を陸軍向け仕様に改造した戦闘機をキ18の名前で納入してもらっいました。
陸軍と海軍は仲が悪いのは有名ですが、その陸軍が海軍に頭を下げてお願いしたのですからショックさが伝わってきますね。
キ18を入手して明野学校で非常に良好な飛行試験結果が得られたわけですが、永遠のライバルの海軍のお古を使うにはプライドが許さない!
・・・だったようで、エンジンに不満があるという理由で不採用にしちゃったわけです。
その上で昭和10年末に三菱、川崎、中島の3社に新型戦闘機の試作発注をかけます。
よ~するにキ18は技術的見本だったわけです。



陸軍が3社に出した要求仕様は
・最大速度450km/h以上
・高度5000mまでの上昇時間6分以内
・キ10に劣らぬ格闘戦能力
といったものでした。
翼面荷重が小さく、非常に小回りがきく複葉機のキ10は格闘戦能力は申し分ありませんから、非常に高い要求だったことがわかります。





【川崎】
キ10の採用を勝ち取った川崎ですから、次も勝ち取りたい川崎ですが、川崎といえば液冷エンジンマニア。
もちろん液冷エンジン搭載のキ28を開発しました。
キ10の試作時からたった1年しかたってないのに比べ物にならないほど進化した機体になりました。
液冷エンジンなので機首まわりはぎゅっとしぼりこみ、非常に空力的に洗練された機体となったようです。

【三菱】
陸軍からの頼みでせっかくキ18を作った三菱にとって、技術者からは不信感・反発がかなりあったようで、とりあえず仕事は請けるが、今の仕事(海軍のゼロ戦などの試作機)に影響しない範囲でやることになり、キ18に陸軍指定のエンジンへ換装するなど少しの変更でキ33を完成させました。

【中島】
社運をかけて臨んだ中島は本試作前に社内実験機を作って性能確認するほどで、格闘戦能力確保のために徹底した重量削減を目指したようです。
結合部品の重量削減のため主翼と胴体を一体造りとするほか、日本戦闘機としてはじめてカウルフラップを設定し、さらにエンジン前部に環状潤滑油冷却機を配置するなど技術を惜しげなく投入しキ27を完成させました。





昭和11年11月、川崎のキ28、三菱のキ33、中島のキ27がそろい比較審査がおこなわれました。
速度性能、上昇力性能はキ28が有利でしたが、格闘戦能力(水平旋回能力)は機体が一番重い(キ27、キ33は自重が1100kgに対してキ28は1400kg)ため不利ということになりました。
ただし上昇力、速度性能に優れるキ28は模擬空戦で有利だったようです。
・・・・が、液冷マニアの川崎の悪いところがでました。
エンジンが複雑でマトモに動かなかったわけです。
これれキ28は破れてしまいました。
水平旋回能力では有利だった三菱のキ33と中島のキ27ですが、設計思想、エンジンが同じある意味「異母兄弟」といったところで、性能はそれほど差はなかったそうです。
社運をかけている中島は技術者を派遣して指摘された事項を次々試作機に織り込んで進化していきました。
一方三菱のキ33は陸軍にあんな仕打ちをされたわけですから積極的ではなく、ほとんどほったらかし状態だったようです。
次々と問題対策を織り込んだキ27の2号機はキ33に比べ速度、上昇力、旋回性能ともに超えることができ、昭和12年12月に九七式戦闘機の名で制式採用が決まりました。


以上、九七式戦闘機(キ27)でした。
Posted at 2017/02/04 00:32:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミリタリー雑誌 | 日記

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