ではここからは装備品展示などをみていきましょう。

第6施設群第370施設中隊の特大型ダンプです。
あの東日本大震災の災害派遣に出動しました。

こちらは油圧ショベルです。
災害派遣では瓦礫の除去等で活躍しました。
基本的に民間の油圧ショベルと同じものです。
豊川駐屯地からも多くの隊員が災害派遣にかけつけました。

野外炊具1号です。
200人分の主食・副食を45分以内に調理できる大規模な炊具です。
震災ではこれで被災者に炊き出しを行いました。

災害派遣当時に支給された食事です。
震災では炊き出しができる野外炊具をもっていきましたが、被災者のためにつかわれていました。
必死で過酷な救助活動・瓦礫除去に携わった自衛隊員の食事はこういったパックの糧食がメインでした。

こちらは天幕。
テントですね。
震災は3月11日でしたが東北地方はまだ雪が降っていました。
宿舎ではなく、東北に展開した何万人もの自衛官はこの天幕で寝泊りしていました。

天幕の中です。
決して居住性が良いとは言えないですが、寒さと未曾有の災害に対して自衛隊員はこの天幕と冷えた食事で戦ったわけです。

1トン水タンクトレーラです。
震災では飲料水の確保は非常に深刻な問題ですから、給水活動では活躍したのでしょうね。

偵察用オートバイです。
オートバイを偵察用に使っているのは世界的にも珍しいらしいのですが、山岳が多い日本の地形で迅速に展開・活動できるオートバイはなくてはならない存在です。
震災でも活躍したそうです。

偵察用オートバイのメータ類。
非常にシンプルですね・・・

一般車両とはちがいますが、やはり交通安全は大切ですね。

軍隊の主力装備といえばやはり今も昔もライフル。
軍隊にとってライフルは基本中の基本の装備です。
こちらは陸上自衛隊の自動小銃の89式5.56ミリ小銃です。
64式小銃の後継となるもので軽量化がすすめられています。

89式小銃の切り替え部ですが、「ア」「タ」「レ」「3」という文字が見えます。
これは射撃の発射状態の切り替えになります。
「ア」は安全を示し、引き金を引いても射撃できない安全装置ロック状態になっています。
「タ」は単発での射撃、「レ」は機関銃のように連発での射撃、「3」は3発づつ射撃する3バーストを示しています。

こちらは5.56ミリ機関銃MINIMIです。
海外では「分隊支援火器」とよばれる機関銃で、軽量小型で持ち運びが容易ながらもライフル以上の火力を発揮できる機関銃として開発されました。

こちらは93式近距離地対空誘導弾です。
通称「近SAM」とよばれるもので92式携帯地対空誘導弾を車載式にしたものです。

近SAMの発射機を前から見た状態です。
中央部は敵味方識別装置やレーザ発振装置、テレビカメラなどの射撃照準装置、左右には各4連装の発射機が設置されています。

近SAMの助手席にある射撃コンソールです。
意外とシンプルですね。

発射機を後方から。
射撃時のミサイルからの発射ブラストを逃がすように穴があいていますね。

こちらは高機動車です。
既に陸上自衛隊の顔になっている感がするほどおなじみの装備ですね。
中型トラックの後継として装備されていて、人員輸送や装備の牽引などに用います。

こちらの2枚はまったく別の装備に見えますが、実は同じ車両。
前と後ろから見るとまったく別のものに見えるから不思議です。
75式ドーザです。
通称「装甲ドーザ」で中型ドーザに装甲を施して防禦性能を付与させたものです。

これはなんでしょう?
鉄アレイに見えますが、これは120ミリ重迫撃砲の砲弾です。
迫撃砲というと映画の中のイメージでは「ポン」という軽い音がして弾が飛んでいくイメージがしますが、実際はものすごく大きな発射音がして威力の大きな砲弾が発射されます。
この巨大な砲弾の射程距離は通常弾なら射程距離は8100メートル、RAP弾なら13000メートルにもおよびます。

こちらは82式指揮通信車です。
陸上自衛隊の国産初の装輪式装甲車両で、その名前の通り部隊の指揮・通信を行う車両です。
自衛用に機関銃を装備できます。

こちらはおなじみ軽装甲機動車です。
軽装甲を施して防禦性能を付与した小型の車両で、戦場機動などに用いられます。
小型軽量なため大型ヘリコプターCH-47で空輸も可能となっています。
固定武装はありませんが小銃、機関銃、対戦車ミサイルの車上射撃が可能です。

こちらは155ミリりゅう弾砲FH70です。
特科連隊の主要装備で、欧州製の高性能な大砲です。
自走式ではないため、トラックで牽引する必要がありますが、短距離であれば自走することもできます。

155ミリりゅう弾砲の砲弾です。
携帯電話と並べるとその大きさがわかると思います。
これは砲弾だけですが、射撃のときには発射火薬をFH70にセットします。
この巨大な砲弾を通常弾なら24キロ、噴進弾なら実に30キロという長大な距離に打ち込むことが出来ます。

FH70の操縦席(?)
FH70は水平対抗エンジンを搭載していますので、単独で短い距離ならば自走も可能です。
そのため牽引トラックから切り離されて射撃陣地にすばやい展開・撤収が可能になりました。
大砲は味方部隊を守るために非常に重要な装備で、まさに国民の生命財産を守るためのかかせない装備ですが、現政権はばらまきのための財源作りのために予算を削減、この大砲の定数を削減することを決めてしまいました。

こちらは81式短距離地対空誘導弾(C)です。
通称「短SAM改」と呼ばれるもので、トラックの後部に装填されているのがミサイルです。

こちらも短SAM改。
上の写真の反対側から写したものですが、よくみるとミサイルの先端形状が違います。
上の写真は先端が尖がっていて、こちらは丸いですね。
尖がっているほうは通称「電波弾」と呼ばれるものでアクティヴレーダー誘導のミサイルになっています。
丸いほうは通称「光波弾」と呼ばれるもので、こちらは赤外線・画像誘導のミサイルになっています。

短SAM改発射機を後方から。
短SAM改は81式短SAMの改良型で、上の写真の電波弾、光波弾の両方を運用できるシステムに生まれ変わりました。

こちらは短SAM改の目視照準装置です。
もちろん射撃統制装置を搭載した車両から発射の指令をだしますが、この目視照準装置を使って照準をすることも可能です。

軽装甲機動車の体験試乗もおこなっていました。
乗り心地はトラックに近い状態でした。
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