さて、浜松基地航空祭2012、いよいよこれでラストです。
トリを飾るのはもちろん我が国が誇るアクロバットチーム・ブルーインパルスのアクロバットショーです。
風は強いものの見事なまでに晴れた青空。
さぁ、ブルーインパルスが離陸してきます。
逆光で機体が真っ暗だったり、青空がすごい色になってる可能性もありますが、あまり機にしないでください(笑)

まずは1番機から4番機が編隊を組んで離陸するダイヤモンドテイクオフ・・・・を予定していましたが、風が強いため単機での離陸です。
単機での離陸はあまり見る機会がないのでちょっと貴重かも?

先ほど離陸した4機が戻ってきました。
脚を出したダーティ状態で会場正面から進入する”ダーティターン”です。

4機につづいて5番機と6番機も離陸します。
5番機は低角度で上昇するローアングルテイクオフを、6番機は離陸後急上昇してバレルロールをうつ”ロールオンテイクオフ”で離陸します。

ブルーインパルスのフライトをはじめて見た人はまずまちがいなく度肝を抜かれます。
1番機から4番機までの4機が超超密集編隊を組む”ファンブレイク”です。

会場右側からトレイル隊形で進入していっきにデルタ隊形に組み替える大技”チェンジオーバーターン”です。
隊形を組みかえるのがメインなのですが、なぜかこの写真のように冒頭のトレイル隊形を解散した瞬間がメインと思ってしまう観客が多いですね(^^;
確かに実に見事ですしね。

こちらは6番機が背面で進入して急上昇を行う”インバーテッド&コンティニアスロール ”。
戦闘機ではなく、アフターバーナもない練習機のT-4ですが、その急上昇は超音速戦闘機かと思うほどのパワフルさと鋭さです。

青空に美しい軌跡を描く”レインフォール”です。
5機のブルーインパルスが真下を向いた直後に開花します。

4機のブルーインパルスがトレイル隊形で進入し、宙返りを行いながらダイヤモンド隊形に隊形を移行する”チェンジオーバーループ ”です。
宙返りしながら隊形を保つだけでも激難でしょうに、互いの感覚を把握して隊形をかえるのですからものすごいものがありますね。

6番機の下を背面飛行の5番機が並びながら水平飛行する”バックトゥバック”です。
もちろんお互い相手の機体が見えないわけですが、一定の姿勢、一定の間隔をカンペキに保つのは技量はもちろんですがお互いの信頼がないとできない技でしょうね。

こちらは”レター8”
4機のブルーインパルスが途中で4番機と3機に別れて旋回を行います。
3機が右に大きく円を描く間に分かれた4番機が左に大きく円を描き、3機が円を描き終わるまでに合流して8の字を描くという大技です。

ダイヤモンド編隊で進入した4機が次々と背面飛行にうつる”4シップインバーテッド”です。
実はこの課目、背面が3機だったり4機だったり、シーズンによって違うんです。
米国のネリス空軍基地にブルーインパルスが展開したときは3機で”ニンジャ・パス”という名前で呼ばれていました。

ブルーインパルスの5番機と6番機が日本で一番大きなハートを描くビッグハート、さらに4番機がそのハートを矢のように貫く”Q-pit”です。
これは会場は歓声が沸きますよ。

続いて3機のブルーインパルスが横一列のアブレスト隊形で進入し、そのまま巨大な横転を行います。
”ラインアブレストロール ”です。

5番機が360度の旋回をおこない、さらに宙返りにはいる、その名もそのまんまの”360度ターン&ループ ”。
横転から宙返りまでやすやすとできてしまうT-4のパワフルさが感じられますね。

開いた間隔で進入した5機のブルーインパルスが密集した隊形にかえながら宙返りを行う大技、”デルタループ”です。

次は6機の大技”デルタロール”です。
編隊を組んだまま大きく横転を行います。
上のワイドトゥデルタループ、このデルタロールもそうですが、編隊を組みながら横転や宙返りは非常に難しいとされます。
例えば5人で手をつないで走って、そのまま向きをかえるとどうでしょう?
内側にいる子はつんのめっちゃいますよね?
それを防ぐには外側の子は早く、内側の子は遅く走って内外の速度差を作る必要があります。
自動車もカーブを曲がるときには内輪差が生じるためデフをつかって内外の車輪の回転速度をかえています。
飛行機の編隊も同じで、編隊を組んだまま横転を行うには内側の機体は速度を抑え、外側の機体は速度を増す必要があります。
これを5機、6機が一度にやってるんですね。
しかも全く編隊を乱れなくおこなうわけですからその技量の高さが実にハイレベルなものかがわかります。

こちらは6機で大きく宙返りを行う”デルタループ”です。
この後バーティカルキューバン8、そして編隊大技のラストをかざるスタークロス・・・・といきたかったのですが、上向き空中開花にうつろうと上昇サァ上昇というときにキャンセル。
ちょうど開花する場所にさきほどまでなかった雲がぽっかり。
風が強くて雲が流されてきたんですね、残念・・・・

5番機6番機が交差する非常にスリリングな課目”タッククロス”です。

編隊課目最後を飾るのはブルーインパルスの伝統の課目”ローリングコンバットピッチ”です。
決して名前を略してはいかんぞ(笑)
流れるように編隊を解散する様は一見の価値あり!

ブルーインパルスラストの課目です。
5番機と6番機の”コークスクリュー”です。
写真の通り5番機が背面飛行を行い、その周りを6番機が螺旋を描くという非常にインパクトのある課目です。
楽しみにしていた上向き空中開花~スタークロスを見ることが出来なかったのは残念でしたが、それ以上に青空の下でブルーインパルスのアクロを見ることが出来たのは何よりでした。
また来年!
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