一応プラモ以外も航空活動してますからね(^^;
5月20日、静岡県の焼津市にある航空自衛隊静浜基地にて航空祭が開催されました。
今年は静浜基地60周年、焼津市・大井川町合併10周年記念航空祭ということで行われた航空祭となったわけです。
まず最初にはじまったのは

F-15戦闘機の飛行展示です。
今年の航空祭は「異例づくめ」だったように思います。
航空祭が始まるのはだいたい9時ごろからで、9時になるとオープニングフライトとしてT-7練習機が飛び始めます。
ところが今年は開催そのものが10時からで、飛行展示1発目のF-15が10:40からと例年より1時間以上ずれてのスタートでした。
また例年開放される滑走路をはさんで反対側の南側歯今年は閉鎖されていました。
周辺の渋滞や苦情の関係でしょうか?

飛行展示を行ったのは第6航空団第306飛行隊のF-15J×2機です。
騒音に気を使われていたのか機動飛行は行われず、パワーを絞ったフライパスを3回行いました。
増槽を2本ぶら下げてノーマル形態と脚を出したダーティ形態でそれぞれ会場上空を通過していきました。
大パワーで爆音も相当なイメージのある戦闘機ですが、パワーを絞った静かなフライトも興味深いです。

続いて第1輸送航空隊第404飛行隊によるKC-767空中給油・輸送機による飛行展示です。
静浜では例年C-130輸送機がフライパスを行いますが、Kc-767は初参加ではないでしょうか。
空中給油デモはおこなわれませんでしたが、大型機ならではの迫力のあるフライパスが行われました。
旅客機を空港の展望台から見ることはあっても旅客機に相当する大型機を間近で見る機会なんてめったにありませんものね。

続いて偵察航空隊第501飛行隊のRF-4E偵察機×2機による飛行展示です。
残念ながらわずか1パスで終了となってしまいました。
偵察航空隊はRF-4Eの老朽化もあって近いうちに廃止になるとされていますので今のうちに偵察型ファントムの飛行展示をじっくりみたかったのですが・・・
何か理由でもあったんでしょうか。

続いてT-4練習機の飛行展示です。
実施したのは浜松基地の第1航空団第32教育飛行隊の2機。
こちらも派手な機動はありませんでしたが、2機の編隊を組みなおして速度や進入をかえるなどしたフライパスを行いました。

続いてF-2戦闘機の飛行展示です。
実施したのは岐阜基地の飛行開発実験団の1機で、やはり機動飛行は行われませんでしたが、時間帯的に騒音の規制は緩くなったのか(?)、結構な爆音を響かせてました(^^)
高速航過、低速航過と速度域をガラッとかえても安定した機体の挙動をみてとることができました。
それにしても青い機体に白くて巨大な増槽はインパクトありますね。

今回静浜基地航空祭の主役をかっさらったといっても過言ではないのが静岡県警航空隊の県警ヘリ「ふじ2号」の飛行展示です。
静岡県警は静浜基地に県警航空隊基地を隣接配置して「ふじ2号」「ふじ3号」の2機のヘリコプターを運用しています。
「ふじ」2号はAS365N3ドーファンという中型ヘリでパトロールや警備支援、災害時の救助活動、遭難者の救助などに用いられています。
急上昇や急降下、旋回などの機動性を存分に披露してくれました。

「ふじ2号」はテールローターがなくフェネストロンというファンがテールに設置されています。
そのため従来のヘリコプターのような「バタバタバタ」という低い叩音ではなく、「キューン」という比較的高くて軽い音がするのが特徴です。
それもあってか機動飛行では音も静かで非常に軽やかに感じました。
警察ヘリらしくサイレンを鳴らしながらの航過も行われました。
犯罪者たちよ、このヘリからは逃げられないぞ!

続いてT-7練習機による編隊飛行です。
第11飛行教育団のT-7初級練習機合計7機が参加しました。
本来静浜基地航空祭の主役であるはずなのですが、従来とは変則的だったためか例年2~3回あるT-7の飛行展示は今年は単機~4機での飛行展示もなく、この1回きりでした。
編隊を組むため次々離陸していくT-7練習機です。

7機による「矢じり」と「富士山」をかたちどった大編隊が頭上を通過していきます。
ガッチリ組んだ編隊はまさに見事です。
残念ながらこの2回の航過のみで着陸へとうつっていきました。

ラストはもちろん航空祭のトリをつとめるブルーインパルスです。
松島基地の第4航空団第11飛行隊のT-4×6機によるアクロバット飛行が行われました。
本来の開始時間よりも遅れての開始だったのですが・・・・周辺航空機の空域の関係かな?
最初の科目ファンブレイクは突然目前で4機による密集編隊は度肝を抜かれます。

ファンブレイクの後次の科目は5番機による4ポイントロール。
青空に白いスモークと機体が映えますね。
次はの科目は・・・次の科目に移る筈がなかなかはじまりません。
どうやら周辺空域のトラフィックの関係のようですね。

中断が5分・・・10分・・・ブルーパルスの展示飛行の時間は25分間なのでこれでおしまい?
と不安がよぎりましたが、きましたがようやく再開されました。
レター8や4シッピンバート、フェニックスロール、スター&クロスなどが行われました。
中断の関係もあってその分プログラムのいくつかがカットされてしまいましたが、抜けるような青空の下でのアクロは見事なぐらい美しかったです。
今年の静浜基地航空祭は60周年記念を謡いながらも諸般の事情で機動飛行が行われず、どうしても例年にくらべるとやや盛り上がりに欠ける展示になってしまった感はありました。
それでもプログラムの時間を工夫して間延びしないような工夫をしたり例年問題になってる渋滞や迷惑駐車対策を徹底的にやってるように思えましたし、基地側も可能な限りの準備をされてるように感じました。
航空祭は単に航空オタク向けのイベントではありません。
自衛隊の施設は大量の車両や航空機などが行き来しますし騒音も発生します。
その中で活動していく中では近隣住民の方々の理解が不可欠になります。
基地を開放して周辺住民の方々に見てもらって理解を深めていただいたり、自衛隊の活動に興味関心をもってもらい将来の自衛官になる若者への重要な広報の場です。
予算や機体のやりくり、騒音、周辺のイベントへの配慮などさまざまな制約があるなかで近隣の住民や遠方から来る人々に航空祭を見てもらうため大勢の隊員さんが尽力されてることを忘れてはいけませんね。