
先日、法事で実家に帰った際、、、
いつものよーに、兄(←クルマ好き50代)と
クルマの話で盛り上がったのだが、、、
今回は珍しく「クルマの映画」のハナシになった。。。
と、言うのも お正月明けの1/10~公開される
「フォード VS フェラーリ」という映画があるから。。。
(アメリカでは11/15~公開)
・・・ある意味 日本人向けのとっても分かりやすいタイトル(邦題)にも
思えるが個人的には、やはり原題の『 LE MANS '66 』の方が しっくり
くるし、内容の検討もつきやすい気がするよね。。。
・・・
などと、兄とニヤニヤしながらこの映画の話しをしていた。
(ちなみに、兄も70年代のルマンやF1などのレースが大好物で、先週は
鈴鹿に「サウンド オブ エンジン」を見に行き、6輪のTyrrell Ford P34に
しびれた~と、携帯で撮った動画を見せながら、自慢してくれた・・・笑)
しかしながら、
この映画 邦題から想像すると、、、
「60年代初頭、地味で堅実なイメージのためか、販売面でGMにまったく
歯が立たなかった FORD が 60年代中番以降は戦後のベビーブーム世代が
顧客の中心になっていくと予想し、その世代にアピールするには
『モータースポーツ』などのイメージ戦略が大事だと判断したはいいが
モータースポーツの『モ』の字もない 自動車会社なので、、、
当時、F1だけでなくスポーツカーレースの最高峰ルマンで勝ち続けていた
『フェラーリ』を買収することで 手っ取り早く(!)そのイメージを
手に入れちゃおう! と計画し うまく行きかけたが、、、
あえなく、フェラーリ トップの エンツォ から『ドタキャン』を
くらっちゃった。。。
・・・で、その『仕返し(?!)』として
『自社でスポーツカーを短期間で作ってフェラーリを破って、ルマンで
優勝してやる~』とフォードの社長ヘンリー・フォード2世が言ったとか、
言わなかったとか・・・」といった大きなストーリの中で、、、
実際のレースカーやチームをマネジメントする主人公のキャロル・シェルビー
(演:マット・デイモン)とチームの開発ドライバー兼エース格のドライバー
であるケン・マイルズ(演:クリスチャン・ベール)の友情や破天荒な活躍ぶり
を中心に話が進んで行き

クライマックスの1966年のルマンの決勝レースという舞台へあがる。。。
みたいな作品のようで、、、
(非常に前置きが長くなってスミマセン、、、)

(1966年のスタートシーン…ちなみにこの年は、わざわざアメリカから社長の
ヘンリー・フォード2世がスタートフラッグ=フランス国旗を振りに来た…
という力の入れように対し、フェラーリは会社がうまくいっていない時期に
重なり、チーム事情も悪くなっていて なんとエースのジョン・サーティースが
レース直前にチームから離脱していて バラバラ状態だったとか・・・)
いずれにしても、当時のフォードとフェラーリの関係(買収話~レース対決)を
知る人からすれば、とっても妥当なタイトルだなぁ とも思います。。。
(実際、予告編を見る限りはそのとーりな気がする。。。)
しかしながら、ここ何年かで ルマン というか 当時のスポーツカーレースの
こういった本↓↓を読んでいると、、、

この 1966年のルマン24時間レース(実際には1964が最初の対決) 確かに
フォードとフェラーリの対決に注目が集まってはいますが、、、
実は レースの結末が 非常にビミョー(!)なんです。
結果としては表彰台を独占し、コースレコードもバンバン書き換えた
フォード側の大勝利(!) といった側面が強いのですが、、、
前年(1965)の「フェラーリ勝利の瞬間」の
この↓写真↓の感動的な出来映えに触発されたのか?…

(優勝したフェラーリと入賞した他の2台を含め、3台でカッコよくゴール!!)
レース後の宣伝効果の拡大を狙ってなのか(!?)…
フォードの会社側が上位3台をかたまらせてゴールさせる、
『3台同時フィニッシュ!』をやろう!!!
…なぁんて小細工を 企てたもんだから、、、さぁ 大変、、、

(一時は楽勝かと思われた…↑ケン・マイルズとデニス・ハルム組の①号車)

(①号車と同一周回だったことを↑知ってか?知らずか?…やっちゃった!
ブルース・マクラーレンとクリス・エイモン組の②号車)

(10周以上遅れてたので、↑ゆっくり後からついてくだけで気が楽?だった、、、
ロニー・バックナムとD・ハッチャーソン組の⑤号車)

(この年、全滅した↑フェラーリ中では最も戦闘力があって本来F1チャンプの
サーティースが乗るはずだった…ロドリゲス/ギンサー組のフェラーリ330P3)
チームの命令で、後ろの2台が追いつくまでスローダウンしていた1位の
ケン・マイルズ(①号車)を 2位を走っていたブルース・マクラーレン(②号車)が
最後の最後、勢いで追い抜いちゃった! (↓やらかしちゃった・・・)

(ケン・マイルズは②号車が周回遅れだと勘違いしていた!という説もあるとか…)
拡大カラー版は↓こちら↓
ちなみにマイルズは この年、スポーツカー耐久選手権の3大レースのうち
残りの2戦(デイトナ24時間とセブリング12時間の両方)に優勝しており、
いわゆるこのルマンに年間グランドスラムもかかっていた・・・
(しかも、このルマンの2ヵ月後にレースカーのテスト中に事故で
亡くなっている・・・なんとも、不運・・・合掌)
・・・予告編では、当然 このあたりの出来事には触れられていないが…
さて、どんな映画になっているのか????
なお、優勝したブルース・マクラーレンの映画(本人生出演のドキュメンタリー)
も最近、公開されていて こちらも なかなか良い作品でした(DVDも出てます)が
例の1966年のルマンの結果についての詳細には触れられていません(!)でした。
さらに、言うと、、、
自動車レースを題材にした映画といえば・・・過去にも・先にも・

この↑「栄光のルマン」↑が やっぱ!最高ですね!!!
(フォードとフェラーリが戦っていた、ほんの4-5年後の映像ですが、、、
当時のカーレースの雰囲気がムンムンとにじみ出てるのでオススメです)
・・・・
と、言うわけで ホント いろんな意味で「フォード vs フェラーリ」は
楽しみな映画なので、
今年のお正月見に行った「ボヘミアン ラプソディ」以来の
ワクワクを今から 味わっています。。。
では、また~